表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/16

可愛い友達

「朝からお熱いですねぇ。」


「…なんのことですか。」


教室に入ると里奈がニヤニヤしながら私に寄ってきた。



「はぁぁぁぁ、とぼけたってバレバレよ!一緒に登校してきたんでしょ、宏光君と。」


普通、別れたカップルについての話題はみんな遠慮して避けるものなのに、里奈はところ構わずそういうのに突っ込んでくる。


私達の別れ方とか今でも仲良しなところとかに理由があるのかもしれないけど、はっきり言って…



「私達別れたんだからそういうの禁止ー。」



ちょっと、めんどくさい。



「みんなから見たら付き合ってる内に入るよ、あんた達すっごいお似合いだったし。それに別れたのだって…」



「りなッ!もーうこのお話は終わり。今後も。」



なんか今日の里奈はいつもよりめんどくさい。

いつもならすぐやめるのに。


「ごめん、もう言わないっ」


それと同時に里奈は私に思い切り抱きついてきた。

これで許されると思ってんのか!てか本当にごめんって思ってんのか!



まあ、可愛いから許すけど。



「もう里奈ったら〜」


さっきのことは水に流して、里奈を引き剥がそうとする。


「ちょっ、里奈…」


思いの外簡単に引き剥がれてくれなかった里奈に少し驚いた。



が、その理由はすぐ分かった。







下を向いていてよく見えなかったが、里奈の瞳は確かに濡れていた。




なんで…?




しかし、すぐに里奈は顔を上げ、ペロっと舌をだして笑った。



それがほんとにいつも通りでさっきのは見間違いではないか、と思った。



「もうすぐ期末テストだー由佳、今回も頼んだぞ!」


「いやいや、教えてあげるけど勉強するのは里奈だから。」



見間違いだ。


そう思い私も里奈と同じように笑った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ