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大切な夢

将来の夢がある。

そのために努力もしている。

それなりの結果も出ていて、毎日少しずつ夢に近づいている気がする。

私にとっては充実した、幸せな日々を送れている。


「由佳ー、明日西高の人たちと遊ぶんだけど来る?」


「それって合コン的な…?」


「そ!由佳だって彼氏ほしいでしょっ、行こうよ!」



私の周りには彼氏がいる子がいたり、いなかったり。


私はいない方の部類に入る。欲しくないこともないけど差し迫って必要な訳ではない。


恋愛観としてはそんな感じで、この誘いは断るつもりだった。


「えぇ…でも知らない人と会うのは気が引けるし…今回はやめてお…」



「だーーめ!由佳は行きます明日!もう決定してるから!」



え、えぇぇぇぇぇぇ。




「む、無理だよっ!私行っても何も話せないし…」


「いるだけでいいの☆由佳には絶対来てもらわないと…今回は。」



いままで何回かそういう誘いはあったが、全てやんわりと断ってきた。けれど、なぜか今回は私が行かなければならない特別な理由があるみたいだ。


「明日、楽しみにしててね!」


栗色の肩の上で切りそえられた綺麗な髪を揺らして、里菜は可愛い笑顔を浮かべた。


「…う〜ん?」


反応に困って、曖昧な返事をする。


「じゃっ!今日は宗くんと帰るから!ばーい♪」


「ばいばい…。」


嵐のように去っていく彼女。


〝宗くん〟とは、里菜の彼氏である。


そう、里菜には恋人がいるのに明日他校の男子と遊ぶのだ。


たぶん、宗くんもこの事知ってるし、いつもそうなんだけど。


ほんとに自由人な里菜だ。



「あっ、やばい。私も早く帰らないと。」


5時を知らせるチャイムが鳴る。


早く家に帰って勉強しなきゃ。



友達には毎日そんなに勉強して真面目だね、なんて言われるけど私にとっては全く苦ではない。


なぜなら、私がそうしたいから。自分で決めたことだから。



里菜には悪いけど、明日はなんとか理由をつけて早く帰ろう。

たしかに高校生のうちにしかできないことはたくさんあるし、恋だってしたくないわけじゃない。

でも、今は将来のことの方が大事。


恋なんてしてる暇はない。

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