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~エピローグ~
次から次へと能力を吸収し、記憶を獲得していった僕は、果てしなく成長を続ける。
喰らえるモノをあらかた喰らい尽くした僕は、ついに森そのものをも吸収し始める。
森の木々を吸収し、巨大図書館を喰らい、ニンフの泉をこの身に取り込んでいく。
そうして、最後には完全にこの“小説の森”と融合してしまっていた。
「どうだ?いかにこの森が深くとも、いかにこの世界の歴史が長かろうとも、この小説の森と一体化した者など、ただの1人も居まい?これで、世界最高の小説家となれた!小説の神にも匹敵する能力を得た!さあ、ゆこう!さらなる作品を書くために!高みを目指し、深みを極め、どこまでもどこまでも新しい小説を生み出すために!」
こうして、僕は世界へと進撃を始めた。
~完~




