二十八話 ステータス更新と街の散策
ステータス数値ですが、今までは武器の攻撃力も一緒に数値にしていましたが、今後色々な武器を使うと思いますので、武器が変更される度に数値が変動するのはちょっと面倒なので、今回から武器の攻撃力を含まない数値で表示します。装飾品は今のところ様子見です。
「ごめんごめーん!」
と、走りながら駆け寄ってくるのは褐色の元気っ娘、オウムライスさん。
「久しぶりだな、オウムライスさん」
「ほんとだね!あっ、残りの料理渡しておくね!」
・森熊肉の餃子×314
・森熊のコロッケ×300
・森熊肉のベアカツ×300
「ほんっとごめんね!ちょっと忙しくて渡すの忘れてた!」
「いやいいんだ。料理もまだ余っているし」
むしろ何か理由を付けて誤魔化すより、こうやって正直に謝ってくれる方が俺的には好印象だな。
「ところでこのベアカツって」
「あぁーそれは豚カツとか牛カツみたいなの!熊だからベアカツ!」
「なるほど」
あとは餃子とコロッケだな。俺は料理の事はよく分からないのだが、やはりこの世界だからこそ作れる料理なのかな?まぁ俺としては美味しければ何でもいいのだが。
「それで?今日はどうしたの?」
「これから少し違う街に行こうと思ってな。気軽に会えなくなるからと――」
「お別れの挨拶ってこと?ルーさんは律儀だね!」
「いやそうじゃない。気軽に会えなくなるから食材の提供をしたいんだよ。料理が出来たら何時でも送れるのなら、先に渡した方が良いかなって」
「あ、あのー…ちなみにどれぐらい食材あるの?」
「まぁ大体6000ぐらいか。もちろん全て料理で頼む」
「ろっ!?」
まぁスタミナ回復系は多いに越したことは無いからな。ただ料理のレパートリーは少なくしてもらう。
色々料理があるとインベントリ内では、その料理として一枠使ってしまう。料理が複数あるとその分だけ枠を圧迫する。別にそれでもいいんだが、インベントリ内の素材を探す時にごちゃごちゃしてると面倒だしな。
って事でトレードでロックトードの肉1983個、ロックリザードの肉1816、ダンジョン土竜の肉2138個を渡しておく。あと、レパートリーは食材に対して一つの料理だけで良いと伝えておいた。
30分後に集合だから、オウムライスさんに伝えるだけ伝えて別れる。まだやる事があるから。オウムライスさんは呆然と立ち尽くしていたけどな。
さて、一度宿屋に戻ってきてやりたい事はステータス更新だな。旅に出る前に更新しておきたい。って事でこんな感じに
■名前:ルヴァンシュ
■Lv:0→38
■種族:リビングナイトアーマー
■ステータス
HP : 875→1265(+400)
MP : 517→831(+300)
ATK: 272→587(+400)
VIT : 264→694(+500)
INT : 116→316(+300)
MID : 261→491(+300)
AGI : 122→322(+310)
LUK: 110→310(+300)
■スキル
◆ユニーク
【超運】
◆戦闘
【剣術Lv58】【鎚術Lv83】
◆魔法
【空間魔法Lv150】
◆ステータス強化
【体力強化・大Lv0】【MP強化・大Lv0】【物理攻撃力強化・大Lv0】【物理防御力強化・大Lv0】【魔法攻撃力強化・大Lv0】【魔法防御力強化・大Lv0】【俊敏強化・大Lv0】【運強化・大Lv0】
◆回復・防御
【HP自動回復Lv0】【MP自動回復Lv0】
◆隠密系・感知系・鑑定
【忍び足Lv189】【鑑定Lv15】【気配遮断Lv101】【魔力遮断Lv101】【隠密Lv101】【隠蔽Lv101】【気配察知Lv74】【魔力察知Lv74】【夜目Lv48】
◆特殊
【激運Lv159】【魔物誘引Lv119】【美顔Lv1】【釣りLv1】【魔物図鑑Lv11】【素材図鑑Lv6】【解体Lv160】【高速思考Lv84】【地図Lv22】
◆種族固有
【防具吸収】【念動Lv111】
◆装備
武器:鋼戦鎚
頭 :リビングナイトアーマーの兜
体 :リビングナイトアーマーの鎧【体力強化(鎧)・小LvMAX】【物理防御力強化(鎧)・小LvMax】【物理攻撃力強化(鎧)・小LvMax】
肢 :リビングナイトアーマーの脚鎧グリーブ【物理防御力強化(脚)・小LvMax】
装飾品:風の指輪
■0シル
■残りSP0
まずレベル分の獲得したSPは190。それをステータス強化の進化にポイントを使う。ステータス強化・中をカンストさせるには敵を1万体を倒す事なのだが、風の草原のダンジョンで終わってしまっていた。ステータス小と中のカンストで300ものステータスが上昇している。しかし、敵を1万体倒したとはいえ、レベルが38しか上がってない。流石に弱すぎるフィールドだからだろうな。
ステータス中から大へ進化させるにはSP10を消費する。八つあるので、それだけでSPを80消費する。そしてHPとMP自然回復も進化スキルで自動回復に。進化するにはSP10が必要で、さっきのステータス進化と合わせてSP100を消費。
あとは、風の草原のダンジョン周回する前に【鎚術】【夜目】【地図】でSP5。合計105SP消費して、残りのSP85はATKに25、VITに30、MIDに30を消費した。
HPは遂に1000を超えたな。鎚術はボスも雑魚も叩きまくったから剣術よりもレベルが高くなってしまった。
空間魔法はLv150まであげた。これLv1上げるのに100回使わないといけないんだよなぁ。つまり俺はストップを1万5000千回言ったという事だ。クールタイムが2秒で良かった。5秒ならLv100で辞めてたかも。
隠密系はほとんどLv100以上に上がっているな。つまりプレイヤー同士なら、俺の隠密系よりもレベルが高い察知系を持ってないと、俺は見つけられない事になる。暗殺者みたいなスキル構成なのだが。
激運や魔物誘引、解体のレベルが高いな。激運は敵を倒した瞬間、解体は敵のドロップ品を見た瞬間、魔物誘引は常に経験値が入るみたいだ。ドロップ品は光の玉を触れるまでは確定してないみたいなので、解体は光の玉に触れた瞬間に経験値が入ると攻略サイトに載ってましたね。
念動もLvが111になるとかなり動かしやすくなって、俺からすれば3本目の腕があるように感じている。
さて、最後に気になっているだろう俺のお金は0になっている理由だが、これはワールドマーケットでとある鎧を購入した。それが獣の鎧だ。
もう分かっていると思うが、物理攻撃力強化(鎧)・小が付いた鎧だ。首都ノルジストから北の神聖ユースティア皇国方面のエリアボスが落とすドロップらしい。
1個350万で、11個買いましたわ。うん、3850万。俺がメティスに売った金と俺の手持ち合わせて3650万ぐらい。200万足りないのでメティスから借金しました。
なんか1個だけ買えないって凄く気になるっていうか。まぁ土結晶とガマの油が全て売れれば650万ぐらいになるから、そこから200万返すことになった。メティスは200万ぐらいに気にしないとか言ってたが、お金のやり取りはちゃんとしないとだからな。
さて、ステータス更新が終わったところで宿を出る。少し時間が余ったからエンリットの街を探索するか。周回ばかりでまともに観光なんてしてなかったからな。
俺はぶらぶらと街を散策して、市場みたいな場所を見て回る。すると
「そこの鎧の騎士さんやー」
まぁ鎧の騎士といったら俺ぐらいしかいないだろうと、声がした方に顔を向けると、お婆さんが俺に手招きしている。俺はお婆さんに近付いて
「俺ですか?」
「そうよ、貴方に声を掛けたのよ」
「何でしょうか?」
「これを買わないかしら?」
そう言って見せられたのは長方形の箱?みたいな物だ。なんだこれ?
「これは?」
「これは葉魔木と言ってね、吸えばリラックス出来る物よ」
俺は長方形の箱?の中身を見せてもらったが……どう見ても葉巻だな。
「リラックスって何か危ない成分……危険な物が入ってるとかではないのですか?」
正直俺は煙草が苦手なんだよ。だから煙草と葉巻の違いが分からないのだけど、基本的に似た様な物ではないかと勝手に認識している。あの煙草の口に残る後味とかどうも好きになれなくて、一度吸ってやめたんだよな。
「危険な物?そんなの使ってないから大丈夫よ。これはエルフ達が作っている薬みたいな物よ」
エルフが作る薬…調薬スキルを使って作るって事かな?いやしかしなぁ…
「そうなのか。すまないが俺は今、お金を持ってないんだ」
冒険者ギルドに預けているお金も全て鎧を買うのに使ってしまったから本当に一文無しである。
「あらそうなの。ではこれを差し上げるわ」
「えっ?いいのですか?」
「いいのよ、宣伝にもなるし。一度試してみて、良かったと思うなら買いに来てくださらない?」
なるほど。目先の利益ではなく、今後の大きな利益になるかもしれないなら、一箱ぐらいはお試しサービスでって感じか。
「それなら有り難く貰います」
俺はお婆さんから葉巻を受け取る。そろそろ集合場所に向かうか。
俺は集合場所に向かいながらさっきの葉巻を鑑定する。本当に危ない物か調べる為だ。
・力の葉魔木
吸うとリラックス効果があり、一定時間力が上昇(力上昇・小)する。
※使用すると勝手に火が着きます。火が着いてる方とは反対の場所を口に咥え、吸うと煙の味を楽しめます。吸わなくてもステータス上昇効果は出ます。捨てる時は地面に落とせば消えます。
えっ?なんかめっちゃ便利アイテムじゃないのか?これ吸うだけでバフの効果得られるのか。
しかもなんか丁寧に使用方法まで書かれている。吸わなくてもステータス上昇効果を得られるのは有り難いな。あとは地面に落とすと消えると書いているが、これはポリゴンとなって消えるのだろう。
燃えやすい場所で落としたらどうなるのだろう?流石に炎上しないよな?まぁ怖いからやらないが。そんな事を考えていると集合場所に着いた。俺が一番乗りか。俺はミカさんとメティスを待ちながら、どんな旅になるのだろうと心を馳せる。
読んでいただきありがとうございますm(__)m




