二十五話 ほんと……これだから天才は
更新遅くなってすいません。今回はメティスちゃんの天才ぶりを披露する場になります。ちょっと長くなりました。
「大事な話ってのはアップデートの話なのよ。まず先に聞いておくけど、いつ君達はパーティになったの?」
「確か六月八日の月曜日。五日前か」
「そうですね。アップデートはその後、深夜にアップデートが実施されたって書いてましたね」
「では次に、どういう狩りをしたの?その蜘蛛の眷属召喚について教えて欲しいのよ」
そう言われた俺は、ミカさんに顔を向ける。ミカさんは頷くのでどういう狩り方をしてたのか教える。シルクちゃんの能力、眷属召喚、その眷属に力の音色や防御の音色等を掛けて狩りをしていた事。
あとは細々な質問をミカさんにしていた。眷属召喚で出た蜘蛛は何処まで動けるのか?とか。例えばダンジョン内だと一階層で召喚した蜘蛛は、号令があれば三階層まで一人で行けるのか?とか。
答えは分からない。そんな事をやったことがないからの分からないである。だが、ミカさんが言うには、死ななければたぶんいけるとの事だ。
あとは召喚した蜘蛛は、例えばボス部屋だったり、フィールドからダンジョンに移動する時、連れていけるのか?とか。要はボス部屋やダンジョンストーンの転移に眷属蜘蛛は連れていけるのか?を聞きたいのだろう。
確かにそんな事、考えなかったな。で、ミカさんの答えは連れていけない。これは試したそうだ。ボス部屋に連れて行こうとしたけど、無理だった。けど、ボスを倒してダンジョンに戻ると召喚された眷属は居たとの事。
だからダンジョンストーンでも、眷属蜘蛛はフィールドからダンジョンストーンを使って、ダンジョンに連れてはいけないけど、ダンジョンからフィールドに戻ると眷属蜘蛛はいるだろうと。これも誰かに眷属蜘蛛を殺されてなければの話だ。
だがそれが何だというのか。
「やっぱりそうなのよ……」
そう呟きながら、顎に手をやり、考える素振りする。ちょっとおっさんぽい考え方だな。
「おーい?メティス?」
「……」
考える事に集中しているのか全く返事をしない。すごい集中力だな。俺とミカさんは顔を見合わせ、メティスが考えが終わるまで黙っている。そしてたっぷり30秒考えてから
「恐らく今回のアップデートは君達二人の為のアップデートではないかって思うのよ」
「……は?」
「ど、どういうことでしょうか?」
今回のアップデートが、俺達二人の為のアップデート?何を馬鹿な事を。俺もそうだが、恐らくミカさんも最近やり始めた初心者だぞ?なんでそんな二人の為に?
「二人の考えは分かるのよ。だけど、今回のアップデートには不可解な点が多すぎるのよ」
「不可解な点?」
「まず一つ、何故緊急アップデートなのか」
「それは、ダンジョンが広いとか、そういうクレーム?要望?が規定数を超えたからじゃ?」
「それは緊急でアップデートをした真意を隠す為に、運営が掲示板を利用した作為的な内容なのよ」
作為的?運営が、プレイヤーからの要望が規定数を超えたことを事実のように、故意に伝えたと?
「ど、どういう事でしょうか?」
「緊急アップデートをすると告知していたのよ。それで、アプデ内容も書かれていた。すると掲示板では、プレイヤーのクレームが規定数を超えたからアップデートをするんじゃないかって流れになっていたのよ」
「その流れを運営が利用して、あたかもそれが事実の用に伝えたと?」
「そうなのよ。でも私はそこに引っかかったのよ。何故緊急でやる必要があったのか…。だってそうでしょ?クレームが規定数を超えたからアプデをするなら緊急ではなく、いつ、何時に、何時までアップデートをすると告知すればいいのよ。しかも今回のアプデはかなり大きいアプデなのよ」
「た、確かにそうですね」
「そうすれば、緊急アプデの時間にプレイをしているプレイヤー達にも迷惑を掛けなくて済むのよ。でも緊急アプデを実施した」
確かにそういう風に聞けばおかしな話だ。俺も今回はわりと大きなアプデだったと思う。それをいきなり?告知したとはいえ、すぐにアプデを開始した。告知するぐらいならもう少し余裕を持って出来なかったのかと。
「それに今回のアプデは大型アプデ並の規模なのよ?ダンジョンの縮小、ダンジョンを個別サーバーと、システムを根本的に変えるアプデなのよ?それをたったの四時間で済ませたのよ。恐らく運営は今回のアプデは見据えてたのよ」
「じゃあこのアプデは予定通りって事なのか?」
「それはたぶん、半々ってところなのよ。例えばプランAとプランBがあったとして、プランAで重大な欠陥があったらプランBに移行する。重大な欠陥が無ければプランAを続行するみたいな感じなのよ。だから想定していたけど、するつもりのなかったアプデだと思うのよ」
「その重大な欠陥って何なのでしょうか?」
確かに、想定していたけどするつもりのなかったアプデをしなければいけなくなった原因。
「それは分からない……が、恐らくとあるスキルなのよ」
「スキル?」
「そうなのよ。アプデにはとあるスキルの調整と書いていたけど、とあるスキルの修正としか書いていなかったのよ。私が引っかかった点はここもなのよ」
「それ魔物誘引の事かなって思ったんだよな。とあるスキル効果で、魔物を見つけるのが難しい、狩るのが難しいという様な内容のご要望が規定数を超えたから修正したって書いていたから。これ多分魔物誘引の事だと思うけど、でも特に何も変わってなかったんだよな」
「それは魔物誘引で間違いのよ。掲示板でも魔物誘引の愚痴は多かったのよ」
「でもその魔物誘引というスキルが修正されたのではないのですよね?ではなんのスキルが修正されたのでしょうか?」
「恐らくその修正されたスキルこそが今回のアプデの真意であり、重大な欠陥なのよ。そのスキルは……」
「そのスキルは?」
「……わからないのよ」
俺は転けそうになった。分からないんかい!期待して損したじゃねぇか!と心の中で呟くが、メティスは妖しく笑っている
「そのスキルが何なのか分からないのではなくて、本当に分からないのよ」
「ん?どういう事だ?」
「スキルを調整、修正したのなら、そのスキルを持っている者に連絡がいくはずなのよ。そうしないと何のスキルが調整されたのか分からないのよ」
「そうですね…」
「ならあんな書き方はしないのよ。もし調整、修正したスキルを持っている者がいるのなら、アプデ内容に、スキルを持っている者に個別へ連絡しましたみたいな内容が入っていてもおかしくないのよ。でもそれが無かったのよ。つまり――」
「そのスキルをまだ誰も持っていない?」
「そういう事なのよ。もし誰かが修正されたスキルを持っていた場合、個別に連絡しましたと書いていたのなら、違う誰かが持っているスキルが修正されたのだと皆が納得するのよ。でも個別に連絡したとか一切無いってことは、周知しても意味がないスキル、誰も持っていないスキルなのよ」
「だからとあるスキルの修正なのですね」
「だが、誰もそのスキルを持ってないのだろ?それなのに修正されたのか?」
「話は最後まで聞くのよ。それに最初にも言ったけど、これは君達二人の為のアプデなのよ。さっき言った、名も分からないスキルの修正が運営の真意であり重大欠陥、それは君達二人に関係するスキルなのよ。……いや、どちらかと言えば君なのよ」
俺?名も分からないのなら考えるだけ無駄だと思うのだが、でもなんかこの天才幼女の話は信憑性があるんだよな。だが信憑性があるとはいえ
「それ本当なのか?にわかには信じ難いが」
だってそうだろ?運営が1プレイヤーの為にアプデ?そんなの鼻で笑い飛ばす話だぞ。
「では丁度よいから少しスキルのお勉強なのよ。この世界には進化スキルの他に派生スキルというものがあるのよ」
「派生スキル?」
ミカさんが首をコテンと傾げて?を頭に浮かべているが、俺も分からない。
「派生スキルというのは、複数のスキルが、特定の条件を満たせていると取得出来るスキルなのよ。例えば有名なところだと、〇〇魔法Lv100と剣術Lv100で取得出来る、魔法剣というスキルとかなのよ」
この〇〇魔法っていうのは、火魔法や水魔法等、色々ある中の一つをLv100まであげると良いのだとか。
ちなみに魔法剣は自分の剣に魔法を付与出来るみたいで、この魔法剣というスキルを持ってると、新たな職業になれたりする。それを特殊職業というのだが、今回で言えば魔法剣士になれる。剣に魔法を付与する際に補正が掛かるという職業。
〇〇魔法のレベルを上げると、魔法付与を覚えるのだが、やはり使い辛いみたいなのだ。空間属性付与も使い難いからな。でもその付与を使いやすくする職業が魔法剣士みたいだ。
「なるほど。その名も分からないスキルが俺のスキルから派生する可能性があると?」
「とあるスキルの調整については、君の派生スキルだと既に見当が付いていたのよ。あんなチートなユニーク、派生があると普通は思うのよ。つまり、今回のアプデに関しては君のとある派生スキルについての修正、または調整なのよ。ダンジョンを縮小し、個別サーバーにしなければいけないほど、この世界に影響を与えるスキルなのよ」
「たった一つのスキルでそこまで修正しないといけないなんて、なんか凄いスキルなんですね」
確かにそうだ。たった一つのスキルでこの世界に影響を及ぼすスキルって一体何なんだ?ちょっと怖くなってきた。
「どんなスキルなのかは私もまだ分からないのよ。でも今回のアプデに関してはたぶんそういう事なのよ。でもそれが緊急でアプデすることにはならないのよ」
ようやくまとまって、結論が出たかなと思ったら、また意味深な事を言うメティス。
「ん?」
「え?」
「だから、このアプデは君の派生スキルの為のアプデだと思うのだけど、緊急でアプデする事ではないのよ。例えこの世界に影響を与えるスキルであってもよ。むしろ運営は、そのスキルに派生するまで時間があると思っていたはずなのよ。つまり、今回のアプデ内容に関しての真意は君の派生スキルなのだけど、緊急でアプデした真意はまた別にあると思っているのよ」
えっ?待って、どういうこと?一個一個整理しよう。今回のアプデはプレイヤーの要望に応えた緊急アップデートだ。だがそれは運営が掲示板を利用し、掲示板の憶測をさも本当の様に我々に伝え、運営の真意を隠すためのブラフ。
今回のアップデート内容の本当の真意は、俺のまだ何か分からない派生スキルの為に行われたもの。だけどそれは、俺のスキルが派生するまで、まだ時間があるとの事。つまり、緊急アプデをする必要がなかった。では何故緊急でアプデをする必要があったのかだ。
簡単に言うと、今回のアプデはいつかやるアプデだった。だけど緊急でアプデをする事になってしまった。今回のアプデ内容と、緊急でアプデをした真意は別々にあるということだ。
「これに関しては正直お手上げだったのよ。でも君が蟻ちゃんとパーティを組んで私の前に現れ、蟻ちゃんと蜘蛛を鑑定してからもしやと思ったのよ。で、さっき蟻ちゃんの能力を色々と聞いてから確信に変わったのよ。緊急に関しては君が蟻ちゃんとパーティを組んだから、緊急でアプデをする必要があったのよ」
「私とルヴァンシュさんがパーティを組んだから…?」
「そうなのよ。恐らく、君と蟻ちゃんの狩りを見てたのよ。それでこれはマズイと思った運営は緊急アプデを実施、ついでにダンジョンの個別サーバーとダンジョン縮小をした感じだと思うのよ」
俺等ってそんなに危険視される程なのかね?なんか納得いかないというか。
「っていうか俺やミカさんのプレイを運営に見られているのか?なんか嫌だな」
「仕方ないのよ。世界に影響を及ぼすスキルにするスキル可能性があるのなら、動向を見守りたいのよ」
うーん…それもそうか?だが見られるのは嫌だな
「ちなみに君達がパーティを組んで、運営がヤバいと思った具体的な内容は、眷属召喚の汎用性の高さにあるのよ。例えば、死ぬことさえ無ければダンジョンの階層を自由に動けること」
確かに汎用性は高いけど、それがどうしたって感じなのだが
「この世界ではPKは推奨なのよ?ダンジョン内で傷付いたパーティを眷属召喚で襲わせることだって出来るのよ。むしろ魔物と戦ってる最中に、眷属蜘蛛を後から襲わせるみたいな事が出来るのよ」
「いやミカさんはそんな事しないぞ?」
ミカさんはうんうんと頷いている。
「そんなの分かっているのよ。さっき初めて会ったばかりの人間に、自分のスキルをペラペラと解説する素直で真面目な白蟻ちゃんが、そんな事できるわけないのよ」
「そ、それは…ルヴァンシュさんが信頼している人だから話しただけで……」
「今度からスキルを教えろって言われても、パーティに相談しますって言うのよ?」
「は、はい!」
まぁ確かに、俺が信頼している人とはいえ、ミカさんからしたら初めての人間だもんな。俺なら少し抵抗すると思うけど、ミカさんはあっさり教えてたしな。
「さっきの話に戻るけど、魔物を使って後ろから襲わせる。蟻ちゃんはそんな事しないのは分かっているのよ。でも、運営からすればそんなのはどうでもいいのよ。そういう事が出来てしまう可能性がある事が問題なのよ」
「ふむ…」
「PKを推奨してるとはいえ、無限に召喚出来る眷属を、プレイヤーが集まるダンジョンで召喚してみるのよ。プレイヤーはもちろん眷属を敵だと思うし、敵と戦っていると後から襲われる。そりゃ不満も大量に出ると思うのよ。そのダンジョンに蜘蛛の魔物なんて出ないのに、蜘蛛の魔物に襲われると。もしそれがプレイヤーの仕業と判明したのなら、どのダンジョンでもそういう事が起こり得る事になるのよ」
うわー…それ嫌だな。どのダンジョンに行っても、蜘蛛に襲われる可能性があるって事は、常に蜘蛛を警戒しないといけない。それだけ神経を張り巡らせないといけないってことで、凄くストレスだなそれ。運営にクレームがバンバンいきそうだ。
「本来、蟻ちゃんはダンジョンに籠もるプレイヤーではなかったけど、君と出会った事で、ダンジョンに籠ってしまっているのよ。今はまだ弱いダンジョンだから人が少ないけど、これが人気のダンジョンとかになると、そういう事が起こり得る可能性があるのよ。実際君達はダンジョン内でそういう狩り方をして、運営に見られていたということなのよ」
「でも、そう聞くとなんだが申し訳なくなってしまいますね…」
「別にいいのよ。大半のプレイヤーは喜んでいるのよ。まぁ何が言いたいかって言うと、この眷属召喚はやろうと思えばあくどい事がいっぱい出来るよね、だから早めに緊急アプデしとこうって話なのよ」
「それは分かったけど、そんなのダンジョン外のフィールドでもできるんじゃないのか?」
「そうなのよ。フィールド外のサーバーは統一サーバーだから、それを個別にするのは無理というか絶対にしないのよ。でもフィールド外って意外と見晴らしが良かったりするのよ。それに本来、蜘蛛が出てこないフィールドに、大量に蜘蛛が出てきたら、少なからず虫をテイムしている蟻ちゃんに目が行くのよ。最悪晒される可能性があるのよ」
確かに。森とかジャングル的なところで使えば言い訳は出来そうだけどな。本来、蜘蛛が出てこないフィールドに蜘蛛が出てきて、そのフィールドの近くに、ミカさんがいれば尚ヤバいな。
もっと言えばだ、蜘蛛が本来出てこないフィールドに出てきたとして、ミカさんが離れていたところにいても注意が必要だ。それは何故か、その虫は操られているのではないか?と思うからだ。
そうなるとまず疑われるのは虫に関係性のある人物やテイマー、召喚が出来る種族、催眠系の魔法を得意とする種族。この世界のスキルが全て分かっていないのだから、そういうスキルがあっても不思議ではないと思うのは当然だ。
そして許可なく鑑定する輩が出てくる。許可なく鑑定するのは駄目ってのは、それはあくまでモラルの話である。そんなの関係なく鑑定する奴はいる。そうなればもう手遅れだ。
情報は金になる。人の情報ですらだ。俺が鑑定されたとして、まだ知られていないユニークやスキルを持っていたとしたら、誰々がこういうユニークスキルを持っていたと情報屋に売れるのだから。効果は分からずとも、未発見なスキルならば金になるだろう。
情報屋に売られるならまだマシな方だ。これを売らずに誰かに共有されると、色んな人から粘着、最悪は脅しだ。俺もそうだが、ミカさんも目立ちたくはないだろうからな。確かにそれは危険だな。
「出来るだけ眷属召喚は目の届く範囲で使用した方がいいか」
フィールドで大量の眷属召喚をするのはヤバそうだ。何処から煙が立つか分からないし。それにやはり鑑定を抵抗できる隠蔽のレベルを上げたいな。
あとはフィールドからダンジョンへ移動する時は、眷属蜘蛛を残さないようにしないとな。残していると、蜘蛛とプレイヤーと鉢合わせた時、面倒になりかねん。レアな魔物が出たとか掲示板とかに書かれると、それだけで厄介な事になりそうだ。
「そういう事なのよ。まっ、今はその話はいいのよ。話がそれてしまったけど、つまりなのよ!今回のアプデ内容は君の派生スキルの為の対策、緊急アプデに関しては、君達二人が人気のダンジョンに行き、蟻ちゃんの眷属蜘蛛が無差別PKを起こす可能性がある為の緊急アプデなのよ!」
と、ドヤ顔で胸を張る幼女。そしてそれを聞いて、納得しましたと横で拍手するミカさん。
いや、確かに納得の出来る話だったし、辻褄が合う。のだけど……
「それで?そのアプデの内容の真意?とやらを俺達に聞かせてどうしろと?」
この話をするからにはこれからどう動けばいいのか、どういう行動を控えたらいいのかみたいなのを詳しく考えてあるんだよな?それが聞きたかったのだが………
「どうもしないのよ?」
俺はまた転けそうになった。詳しく聞けばただ運営の真意に気付いた。だから俺達の前で披露して凄い!と褒められたかっただけだ。
ほんと……これだから天才は。
ちなみに叡智の探求というクランは、スキルの調整に関しては、まだ誰も取得してないスキルという事には気付いてます。ただ、運営の真意や、緊急のアプデの真意には気付いてません。
仮に、叡智の探求がルヴァンシュ君とミカさんのスキルを知っていたとしても、恐らく運営の真意に気付くことはないと思いますね。なぜなら一般人は、運営の真意なんてどうでもいいと思っているからです
あと少し分かり辛いですが、ダンジョンを個別サーバーしたのは、ミカさんの大量の蜘蛛眷属でプレイヤーを無差別にPKする可能性があるから個別サーバーにしたわけじゃありません。二割ぐらいはその理由が入ってるかもしれませんが、残りの八割はルヴァンシュ君の派生スキルの影響で、ダンジョン内がカオスになる可能性がある為です。
まぁつまり、ダンジョン内でミカさんの大量蜘蛛の無差別PKより、ルヴァンシュ君の派生スキルの影響の方がヤバいということです。緊急に関してはメティスちゃんの言う通り、プレイヤーが多いダンジョンへ行った際、眷属蜘蛛がプレイヤーを倒してしまう事故を防ぐためです。
読んでいただきありがとうございますm(__)m