幕間 運営の悩み
祝【10万PV達成】
いつも言いたかったのですが、切が良いところでようやく言う事が出来ます!
読者様の皆様、読んでいただき本当にありがとうございます!
評価をしてくれたりもそうですし、リアクションもしてくれる人がいて正直、めちゃくちゃ嬉しいですね!あまり過度な評価クレクレは嫌ですし、なにより読んでいただいてるだけでも嬉しいのですが、やはりこうやって評価されると凄く励みになりますね!
一応活動報告にも書きましたが、まだ序盤も序盤で、主人公のお話は始まったばかりです!まだまだ長い話になると思いますが、どうか温かい目で見守っていただければ。改めまして、本当にありがとうございますm(__)m
「よかったんですか?石神さん」
「仕方ねぇだろ。出なきゃ大変な事になる」
出来ればこの修正はしたくなかったが、流石にそうも言ってられなくなった。
石神という男と、その横にいる部下の男が1つのモニターを見ている。そこには鎧の騎士の様なプレイヤーと、軽装の女プレイヤーの二人組が映っている。
「まぁそうですね。まさか我々がお遊びで考えたチート級のスキルがランダム編成で当たってしまうとは」
「とは言ってもだ、チート級のスキルはお遊びで、ランダム編成から所得する確率は1千万分の1だぞ?」
「ついこの前、1千万突破したじゃないですか。確率通りですね」
「アホか。全員がランダム編成してるわけじゃねぇんだぞ?むしろやってる奴は少ない方だ。なのに当たるとか……どんな確率なんだ…」
「彼女に至っては2つですからね。ほんとどんな確率なんですかね。運良すぎません?」
我々がお遊びで考えたチート級スキルは、普通のユニークスキルと分類は同じだ。つまりユニークの中に紛れているのだ。このゲームのバランスを崩壊しかねないスキルがだ。ユニークが数多くある中で、チート級のスキルは両手で数えるほどもないんだぞ。なのにそれが二人のプレイヤーに付いてしまっている事に我々運営が頭を抱えている原因だ。
分かるぞ?じゃあなんでそんなスキル作ったんだって言いたいんだろ?だってお約束だろ?こういう隠し要素みたいなスキルとか。何千万分の1で手に入る強力なスキルとか浪漫だろ?男はそういうのが大好きなんだ。
だが、運が良すぎるで済ませるには、あまりに理不尽な確率だ。しかもその理不尽をさらに加速させてる出来事が――
「なんでそこでパーティを組むんだよ!なんでよりによってお前達なんだよ!」
「うわー…我々運営が考えたチート級スキル持ちの二人がパーティ組んじゃった」
「チート級のスキルを持つのはいい、片方は2つだが、まだそれもいい。だがなぜ、1千万もいるプレイヤーの中でそこなんだ!?」
ほんとどんな確率だよ!こんなの運が良いだけで済ませるのは無理があるだろ!くそっ、頭が痛くなってくる。
だが、チートスキルを持つことは構わないんだ。それだけでも強力なスキルなのだが、とあるスキルや種族を組み合わせる事でとんでもないバランスブレイカーになるからチート級なのだ。
つまり、そのスキルや種族を組み合わせる事が出来なければ、ただの強力なスキル止まりで終わるのだ。
「しかも最悪なのが、鎧君の方はチートスキルが他のスキルと噛み合っちゃって、テイマーちゃんは種族と噛み合ってますもんね」
そう、噛み合ってしまっているのだ。何故よりによってそのスキルを持っているんだ?何故その種族なんだ?天文学的な確率じゃねぇのかよ?クソ!まるで何かにそう動かされているような…。いやありえねぇな。
ありえねぇ確率で、どうしてこうなった?みたいな事は色んなゲームにもあった事だ。そんな奇跡的な事がどうやったら起きるんだよ、みたいな事がな。産まれてから今の今まで、ゲームを触れた人間なんて億を超えるだろ。その中で天文学的な奇跡を起こしてる奴は少なからずいる。
「だからといって何故こうも噛み合っているんだよ!」
これが叫ばずにいられるか?チート級スキルと組み合わせればバランスが崩壊するスキルを、なんでこんなピンポイントに引けるんだ?
女のテイマー方に至ってはチート級とチート級が組み合わさってとんでもない事になってやがる。だがその二つのチート級スキルは種族が魔物使いでないと全く意味のないスキルだ。
その女テイマーが持ってるチート級をランダムスキルで引いても、テイマー以外は全くのハズレだ。
一応人族には職業変更チケット(課金)はあるが、魔物種族にはそもそも職業が無いし、種族を変更するには作り直さないといけない。それに、ランダムスキルはキャラを作成しないと、どんなスキルを取得したか分からない。
人族は職業変更出来るとはいえ、大抵の人はどんな職業がやりたいかは決まっているはずだ。近接武器で格好良く戦いたい者、遠距離から高火力の魔法をぶっ放したい者。テイマー以外はゴミになるユニークを引いたからとて、その自分がやりたかったプレイスタイルを簡単に切り捨てられるか?
そんな理由が考えられたからこそ、女テイマーが持ってるチート級スキルは、テイマー以外を選んだらゴミになるスキルなので、誰かが取得してもテイマー以外を選びほぼ使い物にならないと安心してたのだが…
「お前も分かるだろ。この二人がパーティを組んだことで、この世界に多大な影響を与えてしまう。今回のアプデはその多大な影響を最小限に抑える為のアプデだ」
「そのアプデのおかげで一般プレイヤーは歓喜してますね。ようやく俺達の要望が叶ったってね。まぁこのアプデが、とある二人のプレイヤーだけの為の処置と分かれば炎上しますから、そこだけは変な方向で納得してくれて助かりますね」
「だな」
AWFもそうだが、基本的にゲームというのは全てのプレイヤーに平等ではなくてはならない。だが、今俺達がやってるのは二人のプレイヤーへの特別処置だ。これは不味い事だ。
しかもだ、この二人のプレイヤーは何も悪い事をしてないという事が更に不味いのだ。これがバレれば炎上騒ぎではない。だが、このアプデをしなければ確実にAWFの世界のバランスが壊れてしまうのは目にみえてる。
つまり、二人のプレイヤーを特別扱いせず世界のバランスを壊すか、二人のプレイヤーを特別扱いして、世界のバランスを保つかの二択なのだ。俺達運営が取ったのは、出来るだけ全てのプレイヤーを平等にすると言う事で後者だ。
「僕から見ても、この世界に多大な影響を与えるのは容易に想像できますからね」
「まずは鎧の方の超運スキルだ。このスキルは単体だけ見ればドロップ率をかなり上げてくれるチート級ユニークなのだが、単体では強力なスキル止まりだ…」
「鎧君はあのスキルを持ってますからね。あのスキルに派生するんじゃないですか?」
「十中八九するだろうな。この派生したスキルがチート級だ。バランスを崩壊させるレベルには」
「ですね」
超運スキルも1千万分の1の確率でランダムスキルで取得できるチート級スキルだ。それだけでもハードルが高いというのに、その先の派生スキルにまで至ろうとするのだから頭の痛い話だ。チート級スキルの派生なのだから性能はヤバい。で、女テイマーの方だが…
「どうしてチート級が二つも引けるんだ?しかもどちらもテイマー専用のチート級で、プレイヤーもテイマーときたもんだ」
「ほんとどうして何ですかね?」
「まぁ嘆いていても仕方ない。彼女のチート級スキル一つ目は【魔物の王】」
「本来フィールドボスはテイム出来ないけど、このユニークスキルのおかげで、低確率でテイム出来るようになるスキル」
「フィールドボスは基本的に能力が高く、何より特別なスキルを持っている。あのフォレストクイーンスパイダーの眷属召喚がそれだ」
「石神さん、もうフォレストクイーンスパイダーじゃないですよ。もう一つのチート級スキルのせいで別種に進化しましたからね」
「そうだったな。もう一つのチート級スキル【希少進化】。魔物が進化する際、希少種に進化するスキルだ」
当たり前だが希少種は普通の魔物より強く設定されている。希少種というのは種族での希少種しかいない。
どういう事かというと、スライム種ならスライム、ポイズンスライム、アイススライムがいたとして、それぞれのスライムに希少種がいるのではなく、スライム種全体での希少種しかいないのだ。
つまりスライムが出てくる場所でも、ポイズンスライムが出てくる場所でも、アイススライムが出てくる場所でも現れる希少種は全て同じ希少種である。フィールドの関係上、強さだけが違う。
希少種はそのフィールドの魔物より4〜5倍の強さがある。フィールドボスと比べても遜色無いぐらいには強い。つまり何が言いたいか、フィールドボスのフォレストクイーンスパイダーが、既に希少種のスカウトクイーンスパイダーに進化している。フィールドボスの希少種なんてめちゃくちゃヤバいだ。
「ほんとヤバいですね。石神さんはどっちがヤバい思います?」
「分からん。今回のアプデはどちらかというと鎧男の方の処置だからな。だが、長い目で見ればどっちもヤバい。鎧の方は大器晩成だろうな」
「ではテイマーちゃんは?」
「………常にヤバいな」
よくよく考えてみると女テイマーは常にヤバい。幸い、女テイマーは虫が好きとの事で、従魔にする仲間も虫に拘っている。それが唯一の救いだろうが、だからといって安心ではない。超ヤバいがヤバいまで落ちた程度だ。
「でもテイマーちゃんの方は基本的に見守る事しか出来ないんですよね」
そう、それが問題なのだ。さっきも言ったが、今回のアプデはどちらかというと鎧男の派生スキルの影響緩和目的だ。
鎧男のスキルが派生することによってどういう影響が出るかは簡単に予想できる。そして最悪どういう影響が出るかもある程度考えられる。故の対策だ。
だがテイマーちゃんはどうだ?ただ普通にプレイしてるだけだし、チート級二つのスキルがあるだけで、特に派生する可能性もない。ただ強いスキルを二つ持ち、種族とスキルが噛み合っただけのプレイヤーなのだ。対策しようがないのだ。
「今後のイベントなどに支障を来さなければいいのだが…」
ただこの二人は気付いていない。チート級スキルを手にした二人のプレイヤーによって、この世界の均衡が保たれようとしている事に。
派生スキルに関しまして、まぁ大体どういうのか想像できるかと思いますが、もう少し先のお話で詳しく書きたいと思います!
そして、ここでミカさんのユニークをバラしたのは、まぁ主人公以外のステータスは書かないつもりなので(たぶん)
読んでいただきありがとうございますm(__)m




