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俺達のscore③

「え!?ヒデ!?どうしたんだよ!?」

その時は、驚きより嬉しさが勝っていた。


「ちょっと頼まれてな。どうやら大分気合いが入ってるみたいだな」

麦わら帽子に、バンドしていた頃とは違い色黒になっていた。

アロハシャツなんて来て、らしくない。


前は、タイトなジーンズにバンドTシャツばかり着ていたっけな。

こいつもこいつで変わったのだろう。


「久々ですね。佐山さん」

蓮弥が後ろから声をかけてきた。


「蓮じゃん!久しぶり!!最近どうよ?女まだ引っかけてんのか?」


「ちょ!ちょっと!今は、そういう話しわ…」

(あわ)てる蓮弥にヒデは、笑っていた。

ふと、蒼馬を探すと、少し後ろの木陰で姫としゃべっていた。

目はこちらを向いていたのは、蓮弥には黙っておこう。


「やっぱ手伝いってことだよな?」


「おう、破格の値段だったからなぁ」

腕組をして、楽しそうに言うヒデは、絵になる様なそんなたたずまいだった。


「なぁ、お前バンドもうしないのか?」


「まぁそんなことより頼まれてたんだよ。全員ついてこい」


話しをそらされた様に感じた。

だが、これはヒデが辞める時に散々話しをしたことだった。

今さら何かをって話しでもないが、こいつには、バンドをしていてほしいと、俺はずっとそう思っていた。


とりあえず今いるメンバーで、ヒデに着いていくと、そこにはテントの様な控え室が用意されていた。


エアコンとまではいかないが、冷風扇(れいふうせん)が数台置かれ室内はかなり涼しかった。


「涼し!天国!」

そう言って姫と蒼馬は、その簡易的な空間の机にダイブをし、みごとに机が二つに割れたのだった。


「すまん、ヒデ…」


「あ…ははは。まぁいいよ。タカさんがなんとかするだろ。んじゃ!姫ちゃん!蒼馬くんだったっけ?頑張ってね!」

そう言ってヒデは、どこかに消えていった。


準備が忙しいだろうし、まだ最後会えるだろうと俺も、ひとまず、休憩することにした。


「すま…ぬ」

「ごめん!ちひろくん!」

二人の謝罪を横目に俺は、折れた机の椅子に座り一息つくのだった。




しばらく休憩していると、雄太から連絡がきていることに気づいた。

『どこにいけばいい?機材まだ残ってるから手伝って』

あまりの暑さで、忘れてしまっていた。

すぐに連絡をとり俺は、控え室を出た。


「ちょい待ち!あーしも行く。雄太でしょ?エフェクター車に置きっぱだし」


「おう」

俺たちは、雄太の待つ駐車場へと向かった。


「ねぇ、サウロ。あんたなんなん?マジで」


「そうだな。俺もそう思うぞ」


────バシッ

裏拳が俺の脇腹をかすめた。


「もうそろそろ話してくれてもいいじゃん」


「何をだ?」


「あんたのこと」


「意味わかんね」


──────バシッ

蹴りが俺の太ももをかすめると、すかさず距離とった。


「逃げんな!馬鹿!」


「ところで、今日は大丈夫なのか?緊張してないか?」


「いや、いつの話ししてんだよ。あれから何回ライブしたんだよ!あんたが一番わかってるだろがぃ!」



「あぁ。そうだな…佐山とは、いいのか?話さなくて」


「いや、別に仲よかったわけじゃないし」


「そっか」


「というか、あんたなんか勘違いしてない?」


「は?何がだよ?」


「いや…別にいいけど、もう」


駐車場の近くまで行くと雄太が車の中から手を振っているのが見えた。


「あいつぅ、一人だけ涼みやがって」

姫は先に車へ走って行った。











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