表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

雪は白く降り積もる

どこまでもどこまでも

雪が降った


昨夜遅く降り積もった雪は

朝になったら溶けていた


今朝の気温は氷点下

日陰にはまだ少し白く残っていて

積もる程度には降ったのだと思わせた


夏には青々していた木々も

すっかり鳴りを潜めていて

冬を耐え忍ぶのだと言わんばかり


地面の草花には霜が降りていて

アスファルトを歩くとパリパリ音がする

転ばないようにゆっくり慎重になる


氷を手に

騒がしく駆けていくランドセルの群れ

寒いのに元気だなぁと思いつつ

僕は口元までマフラーを引き上げた


そういえば自分も

子どもの頃は同じ事をしてた


あの頃は隣にいた君に諌められながら

ふざけて転んで怒られたりしてたっけ


ふと寂しくなって隣を見る

君がいなくなって3度目の冬


弾ける笑顔も

怒った顔も

涙で濡れた横顔ももういない


最初は電話もLINEも毎日してた

忙しさにかまけて今は

それすら月に数回程度


心にぽっかり空いた穴は

埋まるどころか広がるばかり

雪が降り積もり

北風が吹き荒ぶ


それを溶かしてくれる君は

今はもう隣にいない

また一段と寒くなった気がして

コートで耳まで覆い隠した


ふとポケットに入れていたスマホが震える

立ち止まり確認してみる


『春になったら帰れるよ!!』


暖かい風が吹いた気がした


まだまだ雪解けには程遠いけれど

確かに感じた春の息吹


『了解』


とだけ短く打って

仕舞って再び歩き出す


春よ来い

早く来い

かの童謡を口遊(くちずさ)みながら

白き冬は続けども

いつか来る雪解けに君想う

未だ遠き春を待ち侘びて


ということで今回は『冬』でした。

一応次回で完結予定です。

また次回…♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ