4章 乱闘
何度も菊の鋭い剣と二本の短剣がぶつかり合う
「はぁ、はぁ。クソ、まだまだぁ!」
菊の息は上がっていて、体力も、もうすでに限界を超えていた
『まずいよぉー 菊ー 限界じゃないの?これ以上は倒れるよぉ』
剣剥がいつになく心配そうに言う
「うるせぇ、黙ってろ」菊はうまく行かない怒りに任せて怒鳴り、
「このままこいつの好きにさせてたまるかっ!」そう言って菊は力を全開放した
「うぉおお!」菊の体から炎のように霊気が溢れ出し、剣に集まっていく
菊は紫月に向き直って構え、叫んだ「この空を絶て朱青蒼!!!」
そう言って剣を大きく振ると剣風が青く光を放ち、紫月に斬撃を与えた
『やるわね。フフ、でもまだまだ。』そう言った紫月は傷口に手を当てた
すると手を当てたところから紫月の傷がどんどん回復していく
「!、それなら回復するまえに切り刻んで回復できなく、、、グ!」
ドサッ
菊は地面に倒れ、起き上がろうとするが
「クッソ、視界がぼやけて、、、あいつはどこへいった?」
菊は刀を地面に刺して支えにして、起き上がる
「菊!!おい、大丈夫か?」心配そうにこっちに走ってくる鬼灯がぼんやりと見える
「こっち来んじゃねぇ!!こいつの狙いはお前なんだろ、なら俺の狙いはこいつだ。引っ込んでろ!」菊が叫んで剣を構える。そして紫月に向き直り挑発した
「来いよ、俺はまだ死んじゃいねぇぜ。」菊は紫月を睨んだ
『人間とはつくづく哀れだわ。せっかく命は奪わないでおこうと思ったのに。素直に彼女を渡せば長生きできたかもしれないのにねぇ』そう言って紫月はゆっくりと菊の方へ歩いてきた
「ハァハァ、、、この、空を、、、絶て、朱青蒼!」と菊は向かってくる紫月に斬撃を放った。しかし、あっさりとかわされてしまい、菊は紫月からの斬撃を食らった。
「グハッ!」
『もう飽きたぞ、こんなにあっさりと朽ち果てようとは、こいつもつまらかったなぁw』
紫月は倒れている菊のことを踏みにじりながら笑った。
「クッソ、どきやがれ」菊は紫月をどかそうと力を入れたがさっきの影響でなかなか押し倒すことができない。菊がどうにか押しのけようと、もがいていると紫月が菊についている斬撃の傷を強く握った
「グァァ!ハァハァ、クソ、鬼灯ぃ!こうなったら、、、お前だけでもクソ親父のとこ行って守ってもらえ。お前じゃこいつには勝てない!」そう言った菊は剣剥の名前を叫び体力強化して体を起こした。「ここからそっちへは行かせねぇ、走れ鬼灯!!」菊は鬼灯にそう言い残して油断していた紫月へツッコミ、そのまま一緒に遠くへと姿を消した。
「戻ってこなかったら、許さないぞ、、、」鬼灯が姿を消した菊の方に向かって言った