2章 異変
走っていくとそこには同じクラスの黒川 鬼灯が倒れていた。鬼灯は菊と同じく霊能力者家系で戦闘には慣れているはずなのだが、、
「おいっ、鬼灯 起きろ 何があったんだよ」体を抱え込み意識を取り戻させようとする菊
『不意打ちみたいだよぉ、取り敢えず安全な場所へ運べばぁ?』と剣剥が声をかける
(クソ、どうなってやがんだ鬼灯は俺より身体能力が高いはずなのに、一体何者なんだ)
「考えても仕方がねぇ、早く連れて帰るぞ」といって鬼灯を抱えて家の方へ走り出す菊
『はぁーい』とやる気なさげに答える剣剥
ー鬼灯を運んできて
「うぅん、ここは、、、」目を覚ました鬼灯
「おぉ、ようやくお目覚めか鬼灯」となにやら悪いことを考えた口調の菊
「さて問題、お前がここに来て何日経つでしょう」ニヤニヤ顔の菊
「・・・」何も答えず顔を曇らせる鬼灯
「ざんねん時間切れだ。正解は、、一時間も経っていないw」プライドを傷つけドヤ顔の菊
「っ何?!からかいおったな、覚悟しろ菊。ボコボコにしてやる」恥をかいてキレる鬼灯
「まぁ茶番は終わりだ。お前あのとき何があった」深刻な顔をして問う菊
ーーーーー回想
私はいつも通りに霊を成仏させていた。すると近くにいた霊が呪い化して女の人を襲おうとしていたのだ。いつも通り呪い化した霊も始末をして帰ろうというところで想石を使うのを忘れたことに気付いたのだ。急いで先程の場所に戻り女の人を探そうとしたのだが、人がいた気配すらも残っていなかった。不思議に思い周囲を探していると、いきなり後ろから襲いかかられたのだ。
ーーーーーーーーー終わり
「なるほどな、お人好しで鈍感なお前にふさわしい破れ方だなw」と菊
話し終えた鬼灯は菊に飛びかかり卍がためをして話を続けた(ギブギブギブー!)と菊
「お前らは私を運んでくるとき女を見なかったのか?」
「『見なかった な」よぉ』二人は口を揃えて否定した
「肝心なことは何もしないのだな」と嫌味ったらしく言う鬼灯
「うるせえな、やられたやつが何いってんだよ」と菊
「なんだよぉ」 「何よぉ」にらみ合いが始まる
『やっちゃえー ふたりともぉー』と剣剥が茶化したその時
ドォーン!!
大きな音とともに激しい揺れが起こった
「な、なんだ?まさかあの女に関係あるのか?」警戒する菊
「とりあえず行ってみるぅ?」「おぅ!」一斉に立ち上がり、屋根の上を走りながら、3人は音の方へ向かった