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mysoul  作者: 氷憐 仁
ハロウィン番外編
17/33

ハロウィン番外編①

番外編を書いてみたかったので、書いてみちゃいました。

10/31今日はハロウィン。紫、オレンジ、かぼちゃ、やけに彩りよく飾り付けられた街を菊はひときわ不機嫌そうに歩いていた。よくあるおばけだの妖怪だのが祭り上げられるこんな日は、幽霊がいつもより多く出現するからだった。飾り付けをいじるものや仮想に紛れてちょっかいをかけるものもいる。ただでさえ混んでいるのに幽霊も混ざることで菊の視界はぐちゃぐちゃだった。

「もうすぐ家につく。家っつっても部屋にこもるが。1番静かなのには変わりない。」

足早に賑わう帰宅道を通り過ぎ、ようやく家についた。

「あーぁ、やっと幽霊もいなくなったなぁ。くっそだりぃ。」

ただの仮装イベントに思えるハロウィンだが、英国から伝わったときの伝承では幽霊に人であることをバレないようにしたものであり、ジャック・オ・ランタンは魔除けであったとされる。が、時代は移り変わり、おばけとの一夜を楽しむものへと変化していったのだ。

家の結界内に入ると幽霊ははたといなくなり、仮装をしているものもいない、はずだった。

「これ、、、、、おい、まじかよ、、、、鬼灯だな、、、」

入口にはジャック・オ・ランタンとともにハッピーハロウィンと軽快なポップが飾り付けられていた。菊は関わることも面倒であると悟り、できる限り気配を消して部屋に逃げ込む、はずだった。(2回目)

「菊ぅ?こーんなおもしろそうな飾り付けがあるのに部屋にこもっちゃうなんて損だよぉ」

「お、お前、お前が出てきたら気配でバレ、、、、、」

手遅れだった。

「やっと帰ってきたな菊。どうだこの飾り付けは。ずっとやってみたかったのだが、なかなか10/31に家を開けることができなくてな。ついに今日、目的を達成することができたぞ。一つ質問しよう。トリックオアトリート?さぁ、お菓子をよこすのだ」

嬉しそうに誇らしげにいう鬼灯を見て菊は「最悪」という言葉がぴったりな表情をした。

「お菓子なんて持ってねぇよ。それに、だからってなんで俺の家なんだよ。お前ん家でやりゃいいだろうが。ようやくうぜぇお祭り騒ぎから開放されたと思ったのに。」

「そんなこと言ったって、もう菊の部屋も飾り付けを終えてしまったぞ?」

衝撃的な一言。その言葉とともに菊は自分の部屋へと駆け出した。

「ま、まじかよ。。。。。」

「わぁ〜超きらきらじゃぁん!あははっおもしろぉwさすが鬼灯ぃ☆」

そこにはルームライトから壁の隅まで彩りよく飾られた質素な部屋の面影もない部屋があった。

「おい、人の部屋まで飾り付けてんじゃねぇよ。てか、鍵、かけてたよな?」

「あぁ、鍵も飾り付けも家の人に手伝ってもらったぞ☆センス良いよなぁ。私は材料を渡しただけなのに。こんなにもきれいになって。質素のしの字もないな」

やはりどこか誇らしげな鬼灯をみて菊は同仕様もない怒りと諦めを感じた。これが来年も続くのか?勘弁してくれ。

「だぁっ、もうっわかったから出てってくれ!俺の部屋に誰も近づけんなよ」

「えぇ〜もっと遊ぼぉよぉ。ねぇ鬼灯?」

まだ居座ろうとする鬼灯と剣剥を追い出し、菊はようやく一人の時間を手に入れた。

「なんでこうなるんだよ。。。。かたづけんのもだりぃし、静かなんだし寝ちまうか」

そうして菊はベッドにダイブし湧き上がってくる眠気を迎え入れた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ねぇ、鬼灯ぃ?菊寝ちゃってるよ?どぉする?今がチャンスなんじゃない?僕が起きないようにちょっといたずらしておいてあげるよ」

「そうだな。トリックオアトリート。いたずらの時間だ。目覚めたときの反応が楽しみだ。。。」

優雅に眠る菊の側で怪しげな計画が動き出していたが、菊は知る由もなかった。


さぁ、鬼灯と剣剥たちは何を企んでいるのでしょうか、、、

とりっく・おあ・とりーとっ!

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