10章 卑怯
コメント返信します、いいねまってます
『協力してくれるわよね?三途川菊』
紫月の感情に共鳴するように、菊のいる部屋の霊圧がましていった。
「グッ、、どうなってやがる、、体が、、重い、、」
菊は、紫月からあふれる霊力に耐えることで精一杯だった。
『ふぅ、ごめんなさいね。感情的になってしまったわ。あなたは今までの霊媒師とは違うと思っているの。そこの剣剥っていう幽霊と同じぐらいに強い霊があなたに取り憑いていることも知っているわ。あなたがなんて応えようと勝手だけれど。その時は覚悟してね。』
紫月は脅すように言い、剣剥の方に殺意を向けた。
「協力する。だから、剣剥には手を出すな。お前はその復習のために俺に何を望むんだ。」
悔しそうな顔で菊は、紫月をにらみながら言った。
『いいわ。けれど、剣剥や他のみんながどうなるのかは菊、あなた次第だけれどね。』
熾月は面白そうに言いながら、何かを持ってきた。
『それじゃあ、あなたにはこのバングルをつけてもらうわ。それと、復讐を手伝ってもらうということは鬼灯ちゃんも敵になると言う事だけれど、手をぬいたら許さないわ。』
紫月は不敵な重みのある声で菊に言った
「言われなくても当然のことだ。その前に、剣剥は大丈夫なんだろうな。早く元に戻せ」
菊は声を殺して怒鳴った。
『はぁ、あなたはいつも他人のことばかりね。そこがあなたの欠点かしら。まぁいいわ。』
そう言いながら紫月は剣剥に何かふりかけた
「お前!今何しやがった?」菊は、縛られている手もお構いなしに、剣剥に駆け寄った。
『うるさいわねぇ。言われた通りにもとに戻したのよ。あなたが上の空だったり、その幽霊の力が使えないと色々困るからねぇ。それと、あなたに取り憑いている他の霊たちも利用させてもらうわ。その霊力では抑えきれず、あなたの体と引き換えに封印されている霊を。』
紫月はにやりと不敵な笑みを浮かべた。
「無理だな。俺でも扱い切ることのできない霊をこの体を引き換えに封印されているのは知っているが、お前にそんな霊が扱えるわけがないだろ。暴走しないように封印しているんだ。お前は殺されて終わるぞ。関係ない奴らも巻き込まれることに協力できない。」
菊は驚きながらも、拒絶した。
『そんな事は知っているわ。でもまぁ、あなたがそう言うなら、霊を私に渡したくなるまで待つとするわ。それはきっともうすぐでしょうけどね。フフ。』
そう言いながら菊の拘束を外した
「それはありえねぇな。俺は関係ないやつを巻き込むことは絶対にしねぇ。」
菊は、剣剥を抱え、紫月を睨んだ
『これからあなたには復讐の本戦の為に準備してもらうわ。ついてきなさい。』
紫月は入ってきた扉を指差し、菊を見つめた。
「おぅ!どこにでも行ってやるよ。」
菊は紫月を追いかけるように剣剥を背負って歩き出した。
# 剣剥は自分の意志でないと菊の体に戻ることができない。紫月の香水により気絶中