第70話 地下室での遭遇
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ロックはできる限り急いで屋敷に戻った。
躊躇わずに屋敷の中に入る。
もちろん【隠密】を発動している。
まだスレッグ大佐は帰ってきてないようだ。
「書斎…!」
本がたくさんあった部屋の場所はさっきも見ていてわかっているので、真っ直ぐに書斎に向かう。
床をくまなく探すロック。
しかし、地下室への入り口は見当たらない。
(どこだ。
一体どこにあるんだ…。)
床から顔を見上げると、ふと一際大きな本が目に入った。
同じ大きさの本が何冊かある。
気になって一冊ずつ引き出してみる。
「あ…!」
そのうちの一冊が壁から出るレバーを隠していた。
ガコン…!
レバーを引くと、床に取手があわられた。
「これか…!」
取っ手を引っ張ると、地下室への階段が現れた。
「ミラ…!」
階段を駆け降りていくロック。
階段を降りてすぐにうめき声のような声が聞こえてきた。
悪寒が身体中を走る。
地下室に降りると、そこは拷問部屋。
嫌な汗がブワッと噴き出る。
奥の壁に、2人の人間が鎖で繋がれている。
1人は…、
ミラだ。
「ミラ!!!」
ロックはミラに駆け寄る。
「ミラ!!
大丈夫!!?」
見るからに大丈夫ではない。
身体には拷問されたであろう、生々しい傷…。
そして、目の焦点があっておらず、何かをうわごとのように呟いている。
「ミラ!
ミラ!!
しっかりして!」
何を言っているか聞き取ろうと顔を近づけるロック。
「ロ…、ック……。た…すけ…て…。
ロッ…ク。」
ロックはどうにかなりそうだった。
怒り・哀しみ・無力感・焦り…。
いろんな負の感情が激しくロックの中を駆け巡っていく。
「ロ…ック…。た…す…けて…。」
声を掛けるロックに気づかず、ミラは同じ言葉を繰り返す。
隣に繋がれている女性は外傷はないが、うめき声のように何かをずっと呟いている。
「なんで!?
どうしてこんなことに!?」
コツ、コツ、コツ…
その時、地下室への階段を降りてくる足音が。
外にはティナがいるはずだが、無事か?
身構えるロック。
降りてきたのは…、
ティナだった。
「ティナ!
なにかあった?
見張りは…」
再びロックの身体を悪寒が走り、言いかけた言葉を飲み込む。
ティナの後ろから、軍服を着た男降りてきた。
「ティナ!」
ティナをその男から守るべく、距離を詰めるロック。
ドンッ!!
衝撃を受け、ロックは吹き飛ぶ。
「…なんで?」
ロックに攻撃を加えたのは、
…ティナ。
「ティナ、どうしたんだ!?」
「ひひひ…。
ヒャハハハハ!!」
ティナの背後の男が急に高笑いをしだした。
「お前!!
ティナやミラに何をした!?」
「ひひひ…!
不法侵入者が何を偉そうに…。
人に家に勝手に入ってきてなんなんだ?
誰だ、お前は?」
「ミラを助けに来たんだ!
こんな目に合わせて…、許さないぞ!」
「許さない?
こっちこそ軍の人間として、犯罪者は許せん。
お前のお仲間も怒ってるぞ。
犯罪犯すような男とは一緒に入れない、ってな。
よし、あんなやつは殺してしまえ!」
その男がロックを殺すようティナに指示を出すと、ティナが猛烈な勢いでロックに飛びかかってきた。
「ティナ!
しっかりして!」
「…ロック…。」
ティナはミラたちのように虚な目で、呟くようにロックの名を呼んだ。
「ん〜、だが、すぐ裏切るような女は仲間として相応しくないんじゃないか?
…お前もその女を殺すのだ。」
男はそういうと、手をロックに向けてかざした。
男の目と手が淡く光る。
(やはり、何かしらのスキルか!)
動こうにも、ティナを無理に振り切ることができない。
決して、密着していたいわけではない。
ロックの頭部が淡く光る。
頭がぼーっとしてくる。
突然、ロックもティナに掴みかかった。
2人は激しく取っ組み合う。
「ヒャハハハぁ!!
やれやれ〜。
殺し合え〜!」
愉快そうに笑っている男。
その男に操られ、2人は揉み合いを続ける。
ティナが大きくロックを揺さぶり、均衡が崩れた。
ロックは振り回される形で男の方に投げ飛ばされる。
ロックを受け止める男。
「おっとっとぉ…。
同じランクとはいえ、あんな華奢な女の子に投げ飛ばされるなんて、情けない男だなぁ。
そら、もう一回行って…」
ドスッ。
「…え?」
次話、事件の真相は…?




