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ぼく  作者: 槌谷 紗奈絵
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新しい言葉

庭に、ぼくのおうちが、できました。


ここに、住むことに、なりそうです。



ぼくは、よく聞いて、新しいことばを、少しずつ、覚えました。


Daddyは、お父さん


Mommyは、お母さん


Don’t  eatは、おあずけ


Sit downは、おすわり


Goodは、よし!



お母さんは、女の子を、ひなちゃん、男の子を、ひゅうが、と、呼びます。



ひなちゃんと、ひゅうがは、朝、近くに住んでいる、よっちゃんと一緒に、幼稚園という所に行きます。


子供たちが、いっぱい!


追いかけごっこして走ったり、お砂を高く積んだりして、遊んでいます。


ぼくも、ここで遊びたいなぁ。


お母さんは、「 帰りますよ! 」 と言って、ぼくを引っぱります。


ぼくは、帰りたくないから、足をふんばります。


お母さんは、腰をおろして、ぼくの目を見ました。


「 クロ、ここはね、クロが、遊ぶ所じゃないの。おうちに帰るの。 」


「 オウチニ、カエル 」 しかたなく、ぼくは、立ち上がりました。


お母さんも立ち上がって、「 おりこうねぇ、クロは。」 と、言いながら、頭を、いっぱいなでて、くれました。


「 オリコー! 」 ぼくは、うれしくなって、胸をはり、ちょっとえらそうに歩きました。



おうちに帰ると、お母さんは、お洗たくしたものを干します。


その時は、いつも、白いオカメインコのテリーが、お母さんの肩に乗って、外に出てきます。


テリーは、ぼくの鼻の上でも、おなかの上でも、平気で、とまります。


くすぐったいけど、小さいテリーが、びっくりしないように、ぼくは、ガマンします。


せなかに乗ってから、しっぽまで歩いたりして、遊んびます。


ぼくが、手を出そうとすると、お母さんは、ぼくを、にらみました。


えー????  ぼく、遊んであげようとしただけなのにー ! 


それでも、お母さんは、小さい子や弱い子をいじめたり、手を出したりは、許しません。


ぼくは、寝たふりをしながら、テリーを見ます。



ひなちゃんと、ひゅうがの、お迎えも、お母さんの肩に乗って、テリーが、行きます。


一緒に行きたいよー! ぼくもつれて行ってー! ぼくもー! 


お母さんは、振り向きもせず、テリーと、お迎えに行ってしまいます。


さびしいよー! 


−−−第7話につづく−−−







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