捜索願い
「 うわぁー!! 何だ、これはー!!! 」
まっ暗な所に、ぼくがいたので、帰ってきた、おじさんは、びっくりしてしまいました。
「 お帰りなさーい! この子が、よく寝ていたから、あかりを、つけなかったの、ごめんなさい! 」
と言いながら、おばさんは、あかりを、つけました。
子供たちも、おばさんの後について、出てきました。心配そうな顔。
おじさんは、ぼくを、ちょっと見て、部屋に入っていきまいた。
おばさんと、子供たちも、後を追って部屋に、入っていきました。
おばさんは、ぼくのことを、話しているようです。
−−−ぼくは、また眠ってしまいました−−−
朝、おばさんは、水とごはんを、持って来ました。
シッダンとドン・イー をすると、頭をなでて、「 よし! 」と言いました。
ぼくは、食べていいのかな?と思って、おばさんの顔を、見ました。
ニコニコしています。
きのうと同じです。
もう一度、「 よし! 」 「 お食べ! 」 と言ったので、ぼくは、食べました。
そして、また眠りました。
眠くて、眠くて、ぼくは、食べては眠ってばかりです。
子供たちが、なんども、ぼくを、のぞきに来ます。
「 シー! 」 「 さわったらだめ! 」
「 眠っているんだから! 」 と、息だけの声。
何日かして、痛かった足は、すっかり治りました。
おばさんが、子供たちに話しています。
「 名前は、クロ! 」 だって。
それから、 「 そうさく願い・・・けいさつ・・・・・しんぶん・・・・ほけんじょ・・・・紙に書いた・・・・・に聞いた・・・飼いぬしは、分からない・・・・・ 」 とか、
「 きょかをとった 」 「 とくべつに・・・きょか・・・ 」 とか、むずかしそうな話です。
子供たちは、「 じゃあ、飼っていいんだね!!! わーい!わーい! ヤッター! 」
とても、喜んでいます。
お庭に、ぼくのおうちが、建てられました。
ぼくは、この家で、住むようです。
長ーいくさり。
今までとは、ちょっとちがうけど、お庭の中の半分は、ぼくが、遊んでいいみたいです。
エルは、「 あら、あなた、まだうちにいたの、もう、かってになさい! 」
そう言いながらも、向こうから、様子をうかがって、ぼくの事を気にしています。
「 Elle! nice to meet you ! Please don't be angry. 」
第6話につづく