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ぼく  作者: 槌谷 紗奈絵
36/52

春になる頃

ひなちゃんは毎日、おいしい物を作ってお父さんに持って行きます。


ひゅうがは、お洗濯せんたくした洋服にきがえて お父さんの病院に行きます。


( 早くよくなれ! お父さん! )


明日は、お庭に雪がふるのかな? 空が重いよ。



夜中からふり始めた雪がつもって、ぼくの足がうまっちゃうくらい。


ひゅうがは、いつもより早めに学校にかけて行きました。


( ぼくも一緒に遊びたいなー、今日はどんな雪遊びをするんだろう )


お母さんは、白いいきをハアハアさせながら雪かきをします。


寒がりのひなちゃんは、いっぱいあったかくしてモコモコのうさぎさんみたい。


近所のおじさんやおばさんたちも、雪をかきながらうちに近づいてきました。


ぼくは、お母さんのそばで雪をけちらして遊びます。


よっちゃんのおばちゃんも、白い息をしながらこちらに来ました。


「 おはよう! 久しぶりね! ご主人のぐあいはどう? 」


「 ありがとう。 春になるころには退院たいいんできそうよ。 」


お母さんはこたえます。


「 まあ! それは良かった! ひなちゃんもひゅうがもよくがんばっているわね。 」


「 そうなのよ! わたし、ほんとに子どもたちに助けられているの。 


りょうががはいがんと分かったことも、


ひなが病院に行くよう、強くすすめてくれたおかげなのよ。 」


「 そうなの、ひなちゃんはいのちの恩人おんじんね! 」


「 ぎりぎりだったみたい。


先生が、もう少しおそかったら助かるかのうせいがなかったっておっしゃったの。 


『今なら、本人のがんばる気持ちと家族のあいがあれば、


つらいちりょうにたえて、かいふくできるでしょう。』って。 」


「 うふっ 奥さんもひなちゃんもひゅうがも、りょうがさんへの愛は、


ウルトラ級だもの。 がん細胞さいぼうだって勝てっこないわ! 」


お母さんの顔が少し赤くなりました。


よっちゃんのおばちゃんは、わらっていましたが、ほっぺに涙が流れていました。


近所のおばさんやおじさんも「 おだいじにね。 」 「 がんばれよ! 」 


と お母さんに声をかけました。



何度もたくさん雪がふり、道路は雪のかべができました。


お日さまが、だんだんにそのかべをとかして、お庭のすみに福寿草ふくじゅそうがちょこっと顔を出しています。 



お母さんは今日、昼のうちにたくさん買い物をして来ました。


「 ひゃっほー ! 」 ひゅうがのおたけび。ひさしぶりに聞こえます。


ひなちゃんが学校から帰ると、お母さんは一人で病院に行ってしまいました。


---37話につづく---

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