表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼく  作者: 槌谷 紗奈絵
34/52

お泊り

少しシーンとした後


「 笑顔えがおでいようね。お母さんがこれから話すことは、ひなちゃんにもひゅうがにもさびしいことだけど・・・ 」


お母さんは、話し始めました。


「 お父さんは、今日 検査けんさに行ったの。


そして、はいにおできがあることがわかったの。


かんたんに切って取れる所だったらよかったんだけど、


心臓しんぞうの近くで 切るのはむずかしいんだって。 


それで、血管けっかんから細いくだを入れて


おできができている所に、おくすりをかける手術しゅじゅつをするの。


おできがなくなるまで、お父さんは病院におとまりするの。


お父さんがいないとさびしいけど、お父さんもがんばっているから、


笑顔えがおでお父さんのお見舞みまいに行きましょうね。 」


「 お父さんが、なおるまで ひなも がんばる。 」


ひなちゃんはしずかに言いました。


「 ぼくも 」 ひゅうがは今にもき出しそうな声。


「 お父さんは、ひなちゃんとひゅうがにうのを楽しみにしているから、


毎日まいにち、ちょっとお見舞みまいしよう。


おできと たたかっているから、お父さん つかれているかもしれない。 」


「 わかった! ぼく、走ったりしない。 お父さんが、早くなおるように。 」


「 ひな、お父さんが元気になるように お料理作って持って行く。 」


「 そうね。 きっとお父さん、よろこぶよ 。 」



お父さんは、毎日おとまりで長い間、帰って来ません。


山の木が、色々な模様もようになって、寒い風がき始めても。


かたくかわいた葉っぱが、カサカサ言いながらころがっても。

 

---35話につづく---




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ