エル
知らない人から、ご飯、もらっていいのかなぁ?
おばさんは、ニコニコしながら、「よし!」 とか 「おあがり!」 とか言っています。
何を話しているんだろう???
それにしても、いいにおい!!!
おばさんは、おいしそうなものを、手に乗せて、ぼくの口まで持ってきました。
いいにおいに負けて、ぼくは、それを食べました。
うーん!おいしい!
おばさんは、もう一つ手に乗せて、ぼくの口の前に持ってきました。
それもいただきました。
とても、おいしかったので、ぼくは、おばさんが置いた、なべから食べました。
ぜんぶ食べて、おなかがいっぱい!
おばさんは、ぼくの頭をなでてから、足を見ました。
「わー!こんなに、はれてしまって・・・おまえは、どこからきたの? 遠くから歩いてきたんだねぇ・・・」
ぼくの足が、痛いこと、知っているのかな?
おばさんは、「かわいそうに」 と言って、家に帰っていきます。
???
ぼくは、ついて行っていいのかな?
行ってみよう!
おばさんの少し後から、ゆっくりついて行って、庭に入りました。
突然、奥の方から、ポインターが、飛び出して来て、ワワワワワン!!!
「かってに、家に入って来ないでちょうだいっ!!」
歯をむき出して、ほえています。
つながれているけど、くさりは、今にも、ち切れそうにひっぱっている!
目も血ばしらせて、怒っています。
ヒャー!! こわいよー!!!
---第4話につづく---