お名前は?
また、夜が来て朝が来ました。
ぼくは、生きていました。
家族を呼び続けてみよう!
ウオオォーン・・・・・ウオオォーン・・・・・・
のどが、かわいたし、おなかもすいて、声が出なくなりました。
あき地の向こうには、おうちがありました。
そこから、おばさんが、出てきました。
ニコニコして、何か、ぼくの前におきました。
水です!
においをかいでみると、たしかに水!
ぼくは、むちゅうで、ぜんぶ飲みました。
おばさんは、また水を持っ来きて、ぼくの前におきました。
ぼくは、薬が入ってないか、においをかいでみてから、ぜんぶ飲みました。
もう一度、おばさんは、水を持ってきました。
それも、半分くらい飲んで、おばさんの顔を見ました。
おばさんは、ぼくの頭をなでました。
そして、「くま?」 「ブラック?」 「くろ?」 と、ぼくに、話しかけています。
なんだろう??ぼくは、分からないけど、いちおう、しっぽをひとつ動かしました。
おばさんは、また、ぼくに話して、「お名前は? なんていうの?」
「くま?」 「ブラック?」 「くろ?」 と言っています。
それで、また、しっぽをひとつ動かしました。
おばさんは、「分からないねぇ、くろって呼ぶと、しっぽが、ピクッとするから、くろにしておこうか。」
と言って家に帰っていきました。
???
あぁ、水が飲めてよかった!!
ぼくの元気は、生き返りました。
しばらくすると、また、おばさんが、「くろ、ご飯だよ!」と言って、何か持って来ました。
ぼくは、シッダンとドン・イーッをしました。
知らない人から、ご飯をもらって、いいのかなー?
おばさんは、ぼくに何か言っています。
「よし!」 「おたべ!」 「たべなさい!」
ぼくは、おばさんの言っていることが分かりません。
おばさんは、「おまえは、りこうだねぇ。お腹が、すいているだろうに、ちゃんとおあずけして。」と言って、頭をなでました。
久しぶりに、頭をなでてもらって、ぼくは、とてもうれしくなりました。
おばさんは、「よし!」 「おたべ!」 「おあがり!」 と、言いました。
何を言っているんだろう??
ー第3話につづくー