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~キー・オブ・ザ・ソロモン~ 第76話「見えない絆」

挿絵(By みてみん)

~XX神殿~


ルカ「はぁ…はぁ…!!」


ソロモン「マスター!!受け取れ!!コンセントレーション!!アーンド!!クイックタイム!!」


―――マスター!もう良い!!これでダメなら、下がってくれ!!


スカルド「決めてください!!大地ガイア精霊スピット聖鎧ホーリーアーマー!!」


セイメイ「っしゃ!!」


ザザザザ!!


―――これで倒せないなら…やむを得ない!!撤退だ…!!!常に血の疾風のCCを喰らい続けているためHPがかなり削られる。


龍よ、我に力を授けよ!


天舞てんぶ蒼朱そうじゅ旋風せんぷう烈覇れっぱ!!!!


クリス「ルカちゃん!!下がって!マスター!!ルカが!!」


セイメイ「バッッカヤロー!!!機械の脳みそなんかに飲まれるんじゃねーー!!!!」


ルカが黒い球体に包まれる。それに単独突っ込むセイメイがいた。


『マスタァァァー!!!!!』




――――――――――――――――――



時は戻り、ユーグ出立の日まで戻る。


 セイメイはギルド会議の中でひとつであるギルメンの力を底上げするという点において、魔術師であるソロモンの約束を提示し、これを受諾させた。ソロモンとの約束を果たすべく南東に位置するクエストを攻略するため、一路ロームレスに移動することを計画していた。

その会議内容にもあったユーグの計画もそれに付随する。


~アーモロト城・城門~


カルディア達が見えなくなるまで、手を振り終えるとソロモンとスカルド、クリス、そしてアイオリアが話をしていた。

クリスはクエストの内容を見ながら話をしている。

「ソロモンさんのクエストは【ソロモンの指輪】を探しにいくんですよね?」

「そうじゃ紛らわしくてすまんのぉw」

「いいんですよ!」


ソロモンは申し訳なさそうにいうが、クリスはとんでもない!こちらこそという感じであった。クリスは

話題を変えて、占領戦の話をする。


「それとメディオラムに進行を検討している大型ギルドが存在しているそうですね?」

「そのことだけど、ロームレスに向かってベルスとの会談をしましょう。」

スカルドと話をし、フォルツァのベルスと連絡をとることにした。


アイオリアがセイメイにいう


あるじよ、留守は私が預かることになるが良いのか?」

「良いも悪いもお前さんが本来その位置にいなきゃいけないんだ。それを俺に押し付けたのはお前だろ?」

「私はそういうのではないのだ!自由に!気ままに!エレガントに!旅がしたいのだ。城の運営代行など目的ではないのだっ!」

「…うん、わかった。頼むね!」

「マァスタァー!!!」


嘆くアイオリアの言と態度に耳を傾けないことをセイメイはどうやら覚えていったようだ。


「それよりも、今回の旅は一癖も二癖もある。これでどうにか模索しながらいかなきゃいけないのはつらいなぁ。」

「俺とソロモンでいくことになるし、二人は別に残っててもいいんだぞ?」


『ダメです。』二人は声を揃えていった。

「バックアップは必要でしょ?それにおにい…アイオリアとは一緒にお留守番は嫌ですっ!」

「私は、フォルツァと連絡役でもありますから、さしずめ、秘書役の中でも室長クラスの役割を果たしますからね?」

ちらりとクリスを見た。

「わ、わたしだって秘書兼ガード役ですっ!ハイエルフに何ができるんですか??」

「あらぁ??精霊魔法をご存じないの?」

「森の精霊を自由に扱うのにはそれなりのレベルとクエストをこなした量によるんですのよ?あなたに出来て??おーほっほっほっほ!!!!」

「ムムムムッッ…!!!!」

「お、おい。嬢ちゃんたち…何を張り合っているんだ?二人とも一緒にいくんだから…何をムキになって…」


『ムキなってませんッ!!!!』



~アーモロト城・中庭~


ムジカとパレンテが楽しそうに話していた。


「やぁ、二人とも元気かい?」

「ああ、セイメイさん!元気ですよ!」

「二人とも伸び伸びとやれているかい?」

「んー会議がめんどくさいけど、それ以外は楽しんでますよw」

「大所帯になるとどうしても、それなりのルールを設けないとなw」

「わかってますよ!困らせて見たかっただけですよw」

「コイツ!w」


兜をコツンと叩いた。


「あ、俺らは少し出て行くけど、心配するなよ?アイオリアがいる。」

「あ、伝説の…?」


それを聞いたアイオリアは調子に乗り出す。


「天知る!地知る!我を知る!名だたる強者、名だたるギルドの誘いを断り、このオケアノスに降臨せし、伝説のセイント!!それが!!アイオ…」


セイクリッドエンスラー!!!!!!!!!!!


ドゴーーーーン!!クリスが思いっきりランスでドつく。


「あ、ごめんね。とりあえず、変な…いえ、強い人がいるからアーモロトは安全よね?ウフフ♡」


ムジカとパレンテは引きつった笑いをしている。


「そう、そうですね。」


クリスがムジカとパレンテに話をすると壁に吹き飛んだアイオリアは笑いながら近づいてきた。


「フハハハハ!!我が麗しき妹よ!兄が代行するのがそんなにうれしいか?ハハハハハハハ!!!」


―――バカ兄貴…


セイメイは気を取り直して話しかける。


「まぁ二人もあの戦いで生き延びた叩き上げだ。俺は安心して出かけられる。」

「自分たちは少し生活レベルを上げて、金策をしていこうかと思います。本来やりたかったことでもありますし。」

「そうか。何かあったら、アイオリアに連絡してくれ。俺でもいいけどすぐに迎えるわけでもないから緊急時に連絡してくれ。」


「了解です。」


「んじゃあ、ソロモンいくか」

「そうじゃな。」


予め、馬を用意してあったのでそれに跨る。


「アイオリア、留守を頼むぞ?」

「うー、吾輩も行きたかったでござるぅ…」


―――コイツのキャラがブレブッレなのなんとかならんのか…!!


「じゃあ、二人ともアイオリアを暇つぶしの相手になってしまうけど、いざとなったら頼れるやつだ。頼んだよ。」

「流石、我がオンリーワンマスター!!お任せあれッッ!!!!!!」

アイオリアのセリフを無視する様にムジカが返答する。

「わかりました。グラマス。良い結果をお待ちしております!」

「お、おう。」


―――グラマスか…なんだか聞きなれなくて返事しなくて無視しない様にしよっ…。


「またね!」

「何かあれば私にDMを。いいですね?」

『はい。』

「む?秘書は私ですよ?スカルドさん。」

「あ~ら~てっきり、槍と盾が重くて返信できないかと思ったわ!可愛い子ちゃんに務まって??」

「フン、オバ…あ、失礼、やはり行き遅れでは、新鮮な情報も枯れてしまいますわ!おーほほほ!!」

ぎこちないスカルドの真似をして対抗する。


二人はバチバチと火花を散らしていた。



~湖畔の町コンスタン~


馬を進めると、コンスタンの湖が見えてくる。

相変わらずここの湖畔とブドウ畑の景観が美しい。(第5話参照)


ソロモンとセイメイはこの道は行きなれている。


―――ワシはこの男と旅するのが楽しい。仕事で嫌な事があってもこやつが何かやってくれるのでそれに新鮮さと見えない期待を起こしてくれる。この男と友人になれたことで乾いた人生を潤してくれる。


二人は何気ない会話をしていた。

「まさか、アーモロト城主筆頭になるなんて思ってもみなかったわいwがははw」

「そうだなw少し前まではお金がなくてギルド解散の危機にあったのに…w」

「まったくじゃ。お荷物のユーグがやっと…いっぱしになったのもつかの間、運転資金が回らんというのが、まったくもってギャグじゃなw」

「そういえば、なぜ、セイメイさんは私を拾ってくれたんですか?」

クリスが不思議そうにいう。

「なぜって一人じゃゲーム楽しくねーだろ?だから、俺はつまんねーやついるなら、俺らとつるんで、周りに迷惑かけないように爆笑して笑い合いたいじゃん?そんだけだよ。」

「さすが、セイメイ様。私とは最初の機転が違いますわね…。」

「えーっとスカルドはなんで、ギルドマスターになったんだっけ?」

「元々、ギルドは別の名前でした。そこにはあのJOKERもいました。しかし、ある日を境に袂を分かち、先代のギルドマスターが引退をし、いつしか私が担ぎ上げられてギルドマスターになりました。元々、マスター業の器ではなかったのですよ。そんな矢先に、とあるギルドのマスター様が先の戦いにおいて輝かしい大逆転劇を演出した。あのような奇策兵法と人心掌握術を巧み操り、人をやる気にさせるマスターは見たことがありません。それをきっかけにマスター業を降りました。おかげで楽になりましたし、今は楽しめています。」


と、笑顔を溢していた。


―――『ハイエルフってずるいよな』―――


二人は上の空になっていた。


―――むぅう!!またしてもスカルドさんに先を越されてしまうぅぅ!!!セイメイさんがまた一歩遠のいてしまう!なんとかしなくてはッッ!!!


女性の戦いは既に始まっていた。


「そういや、スカルドさん、ロームレス、いやメディオラムは今どうなっているのだ?」

ソロモンはスカルドに聞いた。

「どうやら、東国の方から魔術師団を要するギルドが攻め入ろうという話です。」

「ほう、手薄であろうメディオラムを横取りしようという魂胆じゃな?」

「平たく言えばそうですね。しかし、魔術師だけで勝てるのでしょうか?」

「ネクロマンサーなら可能じゃな。ワシの上位職に当たる。」

「ネクロマンサー?」

クリスは不思議そうに首をかしげる。

「知らんのか?簡単にいえば、死者蘇生じゃよ。または悪霊を扱う職業ってことじゃな?」

「うわ…。コワイ。」クリスはセイメイの後ろに隠れる様に逃げる。

「お、俺も苦手なんだよ。」セイメイは振り向きながら戸惑う。

「がははは!ワシもユーグに負けんようにせんとな!頼んだぞ!マスター!」

「俺関係なくねーか?今回クラスUPも図れるのか?」

「そうじゃな。ネクロマンサーの最強装備はソロモンの指輪が必要じゃ。それには鍵が必要で、とある神殿にある聖櫃を開けなくてはならない。そこには強大な敵がいるという。」

「なんかワクワクしてくる話だな。」

「お?マスターがそういってくれると今回の旅はいい旅になってくれると信じているぞ!」

「そんなのわかんねーけどさ、仲間が強くなるっていうのは嬉しい事だよ。ソロモンが強くなれば、俺も楽できるしな!」

「なんじゃ、楽するためにこの旅しているのか?」

「ものは言い様だ、討伐クエストが楽になるってことだよw」

「食えぬ男っていうのは本当じゃな。」


『がははははは!!』


二人は笑いながら、ローリアイ大長河を経由し、関所町パスガへ歩を進めるのであった。


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