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~トライ・オブ・スパーダ~ 第50話「闇への夜明け」

第一章読破お疲れ様です。


さて、新章突入です!!

今回は主人公が騎士号を手にしたユーグが主人公です。

え?セイメイどこいった?セイメイはギルド運営に着手しています。

セイメイとアイオリアファンの方はしばしお休みですw(でもちょいちょいでてきますよw)

さて、トライ・オブ・スパーダ スタートです!


挿絵(By みてみん) 


~アーモロト城・会議室~


 オケアノス筆頭の連盟がアーモロトを陥落させてから1週間が経ち、オケアノスのギルド会議が行われていた。


 アーモロト城に根城を移したオケアノスは大会議場とは違った通常の会議室に集まることになっていた。

 会議室にはセイメイがおり、アップデート内容などを確認し収支を見て税収確認などを行い、ギルドマスター業を行っていた。スカルドやソロモン、アイオリアにファウストはせせこましく打ち合わせをしていた。その際にギルメンの強化の案件が浮上し、ユーグが呼ばれていた。


 ―――――――――――――――――――


 騎士ユーグの経歴を教えよう。

 都内私学の大学二年生

 20歳

 彼女はいるけど遠距離恋愛

 大学時代特有の暇をゲームに費やす学生

 イーリアス歴:半年


 セイメイとは一回り違うが、セイメイは弟のように扱っている。

 性格は根が真面目である。熱くなることは若気の至りであるが、カルディア達と出会ってからは年齢が近いため、部活の先輩後輩のような立ち位置になり、ここ最近飛躍的な成長を見せている。

 レーヴァテインを所持してから彼のスタイルは変わっていった。いわゆるPK特化型、集団戦に一人は必要な突貫キャラである。

 アーモロト攻城戦において無名の彼はカルディアのもとで目覚ましい活躍を残し、ルーキー枠を出ようとしていた。


 ―――――――――――――――――――


 そんな中、ギルド会議にて、セイメイは彼を呼び出した。


「よう、ユーグ。調子はどうだ?あれ以来、暗黒騎士になるために、野試合しているそうじゃないか?」

「まぁそうですね。どうしても闇属性ポイントを稼がなきゃいけないので、無暗な殺生をしています。」

「ハハハハハ!!まぁいいんじゃねーのか?うちはPK禁止なんて窮屈なことはしてないわけだしな。」

「そういえば、そろそろクエストを受けようかと思っているのですが?」

「ああ、そのことなんだがな…」


 セイメイはスカルドと打ち合わせ確認をして、答えた。


「カルディア達と行ってこい。」

「ええ?まじっすか?」

「まじだ。あとファウストをつける。うちは今まで以上に狙われやすいからな。いいだろ?」

「マスターといきたかったなぁw」

「そういうなって。俺はソロモンの方のクエストに行き、難関クエストをこなさなきゃいけない。」


 ソロモンをちらっとみた。


「ワシもうかうかしていられんのでな。ユーグに後れを取るわけにはいかんのじゃよ。」

「それはわかります。」

「まぁ、ファウストの下でやるというのも一つの修行だと思っていってこい。」

「そうですね。ファウストさんとゆっくり話すこともなかったので、交流したいですね。」

「うん。そうしてほしいな。」セイメイはファウストとアイコンタクトをし、ファウスト達ともう一度、北の魔女のところへいくこととなった。


「俺はメディオラムを経由、首都ロームレスにてベルス達とも話をして、大火山の麓に行くことになっている。そこの調査もしにいくんだよ。」

「なるほど。」

「それと、結華もつける。少なくとも俺と一戦交えた仲間だ。心強いだろ?」

「そうですね!たしかに。」

「次の占領戦でどっちにさいが転ぶかわからん。そのためにもここのギルメンの強化にあたることになったんだ。まぁ今回はそんなに長くはかからんだろうて。」

「はい!ではいくとします。」

「おう。カルディア達を呼んでみるか。」というと、カルディアへコールしていた。

「なんだよ、マスター!今、忙しいんだよ。」カルディアはけだるそうにいう。


 それを聞いたアイオリアが釘をさした。


「私に言わせれば、火急の用ではないが態度を改めてほしいと思うんだが???」とアイオリアは少し怒り気味にいう。

「わかったよ!アイオリア!で、内容は?」

「知っての通り、ユーグのクラスUPのために北の魔女のところへ出向いてほしい。」

「お!やっとその話か!?待ってたわ!すぐそちらに向かう!!」


 というと一方的に切っていしまった。


「あいつは…!」とアイオリアはいらいらしていた。


 ピピンはのちほど現れた。


「やっほーマスター、メシくった?」

「いや、この会議が終わったら離席して食べようと思っている。」

「俺、今日カレー食った!」

「お、いいなぁ。俺も食いたくなってきたわw」

「にゃははは…お、ユーグじゃん。あれ??」


 セイメイは経緯を話しピピンに説明した。


「まぁだ暗黒騎士になってねーの?おまえやる気あんのかよ?」

「いえ、や、ありますよ!!」

「ふ~ん、なら今回はこの件だろうな。ついてってやるか!あそこのクエスト見てみたいしな。そもそも好き好んで暗黒騎士を選ぶ奴以外に少ないからな。」

「ええ??なれっていっておいて??」とユーグは戸惑っていた。が、その戸惑いを吹き飛ばすかのようにでかい女が入ってくる。


「よおお!!ユーグが暗黒騎士様になるって本当か??」


 カルディアはズカズカと入ってきた。


「ようやく、男になるのかぁ。ヤラハタ童貞じゃかわいそうだもんなぁw」

「ちょwちょ!!ど、ど、ど、童貞ちゃうわぃ!!」


 ユーグは恥ずかしがりながらツッコミをいれた。


「まぁ、俺にはどうでもいい事だが…。てか、いつ発つんだ?」

「これからいこうと思っています。」

「そうか。じゃあいこうか。馬を回すようメイドに指示を出しておこう。」

「あーちょっとまって。注意してほしい事がある。ルートはどう取るつもりだ?」


 セイメイがカルディアに聞いてきた。


「工業都市エニルガを経由してグラース港から上がる予定だぞ?前もこのルートだった。」

「ジェノヴァには近づくなよ…。今はあそこと火種を作る気はない。」

「あーそうだな。そしたら、ゲフェイオンから海岸線を伝ってグラース港を目指すか。」


カルディアは思い出すかのようにセイメイに伝えた。


「前回のランスロットの戦いは撤退を余儀なくさせちまったしな!今回はぶっ潰す!」

「ランスロット、あぁ、あの円卓の騎士に出てくるやつか。」

「うん、ガウェインとかはなんとかギリギリだったけど、あいつはだけは格が違う。」

「聖騎士ランスロットにして、不義の騎士か…。」

「俺はそのへんよくわかんないけどな。」

「まあイーリアスではヒューマン型のボス扱いだろうな。俺も一戦交えてみたいものだ。」

「残念。マスター、あいつは騎士号もしくは、それに準ずるプレイヤーがクエストを終えてないと発生しないものだ。しかもPTの中から一名を選出してのタイマンだぜ?」

「そうなのか?」

「俺でも倒せなかった。」

「倒すとなんかもらえたりするんか?」

「いくつかのクエスト強制終了させるってきいてたな?報酬も悪くないね。」

「お、いいなぁ。いきたくなってきたw」

「ダメダメ!マスターはすぐ剣技頼るから!w」

「ああ??別にいいだろうよ!職の技なんだから!」

「まぁまぁ冗談だよ。今回はユーグの旅だ。花を持たせてやれってw」

「ああ、そうだな。まぁ…あれだ。話は逸れたがルートはそうしてくれ。陸地の方が移動速度早いからな。」

「OK、マスター。おいユーグ!支度しろ!」


 ユーグはドキッとして慌てていた。


「メリハリのない奴だな。自分の事だろうに。」

「い、いますぐ準備してきます!!」


 というと、会議室を後にし急いで出て行った。


「ファウスト、こいつらを頼んだぞ。」

「ああ、大丈夫ですよ。僕がそばにいるからという理由ではなく、PTメンツのバランスがいいですね。」

「ん?あ、そうだな。」

「それもわからず、選出されたんですか?」

「性格で選んでいたわw」

「新しい選出ですね。通常は職業で判別するのに。」

「襲われた時の連携を考えていたんだよ。そうしたら、ファウストがケツ拭き担当が一番いいなと思ったんだよ。」

「なるほど、責任重大ですねw」

「悪いと思っているんだが、視点を変えれば手綱を握ってるポジションでもあるからな。」

「たしかにそうですね。」


 ふと遅れてくること15分、唯華が現れた。


「ええ??なんで、私がユーグ君の()()()をしなきゃいけないの??」


 スカルドが説得していた。


「しょうがないじゃない。ギルド会議で決めた事なんだから。」

「私はセイメイさんと一緒に出掛けたいぃ!」

「今回は残念ね。私とセイメイさんはロームレスにいって、そのあと火山調査いくの。」

「はぁああ????」

「ちょっとスカルドさん!語弊があります。マスター、スカルドさん、ソロモンさん、と私です。」

「はあああ???」

「あんたらは役得かよ!!」


 クリスが唯華に耳打ちする。


 ―スカルドさんの監視です。

 ―はあ?あんたにあの人止められるわけないじゃない!

 ―大丈夫です。私が全力で止めます!

 ―ここは一時休戦といきませんか?

 ―くぅ…。仕方ありませんね。頼みますよ!

 ―お任せあれ…!


「むう…。まぁいいわ。いついくの?」

「いまじゃ。」とカルディアがいうと、唯華を抱えて会議室をでていった。

「ちょっと離しなさいよ!デカ女!」と遠くから聞こえてくる。


 セイメイはファウストを門まで見送る事にした。



 ~アーモロト城・城門~


 城門にはカルディアと唯華とピピンそして、ユーグが待っていた。

 セイメイはユーグに近づき、話しかける。


「ユーグ、頑張って来いよ。」

「はい。マスターもしばし会えないですけど。」

「おまえなら、大丈夫だよ。心配はしていない。」


 カルディアが肩を叩く。


「安心しろ、ユーグ。この前の戦いで証明されている。自信持てって。」

「ええ、まぁそれはそうですけど…。」

「ファウストもいるし、なんとかなるって!なあ?ファウスト?」


 カルディアはファウストに無理やり話を振った。


「ぼ、僕に言われてもねぇ。フォローアップはしっかりするよ。」

「あ、そうだ。ファウストにお願いがあった。」

「なんですか?マスター?」

「ブリューナクの伝説を追ってくれ。可能な範囲でいい。」

「ん?マスターの適正武器ではないですよね?」

「ああ、そうなんだが。名残惜しいんでな。ついでで構わない。」

「は、はい。まぁそんな難しくはないと思いますけど…。」

「ファウストに係ればそんなものなんだなw」

「いえ、そうじゃありません。ですが、思い当たる節はあるので調べてみます。」

「ありがとう、助かる。」


 カルディアが馬に跨がり俺に手を振りながら、アーモロトを出発した。ユーグ一行は一路、港町ゲフェイオンに向かい、西に進路をとり、グラース港へと経路を取る事にした。


暁がイーリアスの空を明るくさせる。東の空に瞬いていた星々は光に飲まれていった。


ユーグはかねてからの暗黒騎士への道を進むことにした。

次回からはユーグの心描写を書いていきます。

投稿前に文字数の希望聞いてますので、前のような8000文字前後ではなく、

4000~5000文字で2章は進めていこうと思います。(話数かさむなぁw)

見やすさ、楽しみやすさを変更しただけなので、内容変更はありませんのであしからず。

(修正・若干の加筆はあります…。)


\チャントシロ!/

( ゜Д゜)≡〇)`Д゜).・;'∴ブベラ


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― 新着の感想 ―
[良い点] ああ、なるほど(笑)三人称だ。 [気になる点] 一章の方で時たま同じキャラの台詞と思われるところが続いているにも関わらず別の「」で括られている箇所が見受けられましたが、これはなにか意図があ…
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