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第23話「貧交行(後編)」

 ~アーモロト商店街~

 城下町として数多の冒険者達がここを賑わす。主道の大通りを挟み、川の橋の上で三人組は集まり、井戸端会議ならぬ、“橋端会議”をしようとしていた。


 そう、“時の鐘”となったアナウンスのあとである。


 グラニが慌てて駆け寄った。


「おい、聞いたか?セイメイさん同盟ギルドに名を連ねたぞ?」


 マノ  「でも、“あの事”を知ったらセイメイさんショック受けないか?」

 ホルス 「うん、俺もそう思う。あと、俺らの今後はどうする?」

 グラニ 「今更戻るの?」

 ホルス 「戻らないにしても伝えなきゃいけないと思うんだ」


 三人  「……」


 ホルス 「俺、ちゃんと…セイメイさんと向き合ってみたい」

 グラニ 「ああ、それはなんとなくわかる。でも今更ってのもあるよね?」

 マノ  「結局何もわからないまま、何もしろうとしないままギルド抜けちゃったもんね」


 三人は腕をくんだり、橋の手すりをトントン叩くなど、時間だけが過ぎていった。


 グラニがホルスにたまりかねていう。


「ホルス、マノ。俺はセイメイさんのとこにいく。ちゃんと思いをぶつかっておきたい。うやむやにしておくのはやっぱだめだと思う」


 マノが割って入る。


「どうやって?山脈を超えていくの?いまから??」

「俺はいく。二人と一緒にいる時はすげー楽しい!でも、何かにひっかかってるような状態で俺は楽しめない。ちゃんとケジメをつけておきたい」

「グラニ、俺もいく。俺は約束しちゃってるしな!」


「ちょっ、ちょっと二人してかっこつけてるようだけど、ダサイからね!!」

「マノと離れるのはそれはそれでさみしいけどさ…ていうか、三人でいえば、セイメイさんつたわるんじゃね??」


ホルスはポンッと手を叩いた。


「マノだって、間違いはあるだろ?俺もそうだし大半の人間は間違うよ」

「そうだな。間違ったあとが大事だって先輩がいってたな」


 グラニは空を見上げていった。ふと、グラニはマノにいう。


「なぁマノ。いこうぜ!きっと楽しいはずだよ!本当のオケアノスはみんなで紡いでいくところなんだよ!」

「し、仕方ないわね!!あんた達がいうならついていくわよ!」

「でました!ツンデレ姫ッ!!」

「よっ!にっぽんいちぃ!!!」

「茶化さないでよ!!!もう!!」


「はははあははっ!!」


グラニとホルスは高らかにわらった。そして、グラニは笑い終えると笑顔で言った。


「んじゃあ早速、支度しよう!山越えは初めてだけど、きっといけるさ」

「いきますか?」


ホルスが笑顔でいった。マノは少し膨れていたが、徐々に笑顔になり、また三人でたわいもない会話で笑った。


 彼らは旅支度をし、検問所に差し掛かった。



 一方、リフェラとルボラン、ファウストは警戒をしていた。

またどこかでアポカリプスのヤツがつけているかもしれないと思い、用心していた。とりあえず、リフェラはルボランとマントをマントを購入しにいくという。当分はこれで身バレはしない。


 ということで街の商店街に向かう。ファウストは少し離れてからいくとのことで3人は家を後にした。



 ~アーモロト・商店街~


 スラム街から通りは3つほど分けたところにあるのがアーモロト商店街だ。ここには露店を含んだ商店がずらりと立ち並ぶ。ここで、リフェラ達は回復アイテムやマントを買い付けた。

 その横を三人組はすれ違っていた。


 マノとグラニが話しているとホルスが外部サイトによる噂話を知りえた時だった。

 オケアノスが七星連盟を立ち上げたことにより、ちょっとした話題になっている。

 2週間後の占領戦がまことしやかに噂されているとのことだ。


 七星連盟 VS エウロパ の戦いだと定義している奴がいるらしいと。


 今ならこの街を出れる。

 そう思った三人組は急いで買い物を早め検問所に移動した。

 しかし、検問で手違いがあったのか彼らはあたふたしていた。


 検問官は怪しいと判断し、尋問を始めた。


「おまえらどこにいくんだ?」

「狩りですよ」

「どこの狩場だ?フリーのプレイヤーで、レベル30以上は拠点管理人に行先を記載事項に記入し許可証を支払っていく規則だぞ?」

「え?そうなんですか?」


「今までどこにいたんだ?教わらなかったのか?」

「すいません。どうすればいいですか?」

「ここに記載して支払いを済ませろ」

「わかりました」


 渋々記載し、馬に跨る。


「お前らこの先のパスガより先は禁止区域に設定された。北に行く分には問題ないが、今しがた決まった」

「わかりました」

「では、失礼します」


 そう言い残すと三人はコンスタンへ急いで向かった。




 リフェラとルボランは焦っていた。彼らの情報がない…。もういないのかもというと、ルボランは検問所に聞くかといい、三人組の情報を集めるため旅の記録を調べにいった。


 旅の記録はどこにいったかまでは確認できないが、外出したかは確認ができる。

 早速、3人組のリストだけをピックアップした。

 その中に5組あった。

 5組で性別の組み合わせを調べていき、その1組を見つけた。

 リフェラはルボランに相談をする。


「一応、絞ってみたが、この人達だという確証がない」

「たしかに……」

「だけど、もう時間がない。我々はもう敵対ギルド扱いされる。このままだとフィールドPKが発生は免れない。今のうちに脱出すべきだと思う」

「そうだな。タイムアップか……」


 万策尽きたと思ってた矢先に思わぬ朗報が入る。


「お二人共、いい筋で推理できてますよ。検問官にちょっとした貸しがありましてそこで少し確認したところ、♂エルフ・♀アサシン・♂ウォーリアの三人で間違いないようですよ」


 ファウストは優しく微笑んだ。


「やはり、彼らは動いていたんだ」


 リフェラは急いで荷物の確認をし、検問所に向かった。

 検問所に向かい、帰国の手続きを行い、馬に跨ると


「すぐ追いかけましょう!」


ルボランは焦っていった。

「ファウストさんいきますよ?」


というと、検問官がいう。


「おい、ファウスト。あんま目立つ動きするなよ。俺がドヤされる」

「ああ、ありがとう。感謝する」


俺らはアーモロトを後にした。


ホルス達が出発してから2時間が経過していた。



 ~湖畔の町コンスタン~


 ホルス一行は馬を走らせて国境を目指していた。


「ここらで一旦、飯にしよう」


グラニがいう


「ああ、そうだな。飯食って持久力とHPを上げておこう」


「飯屋探してくる」といい、マノは街を散策した。


 飯屋を見つけて三人は話をした。


「ここまでくれば大丈夫だ」

「ここで飯食ってパスガを目指す」

「大丈夫かなー?先に国境警備隊みたいなプレイヤーが巡回してないかな?」


と、マノが少し心配そうにいう。


「一応、セイメイさんにはメッセージは送ってある。あとは気づいてくれてればいいんだけどね」


 ホルスは手を打てるだけのことはしているという自信はあった。あったがそれ以上に自分はマノより心配をしているのを感づかれたくはなかった。もし、巡回に出くわせば、三人でも勝てることはない。パスガまでが限界行動だからだ。


 一抹の不安を抱えながら旅に出てるのは、彼らは初めてだった。そのため、目的地まで道中をどうすればいいのか各々は不安で仕方ないのだ。


 彼らもまたグレイアン山脈をセイメイ達と同じように山越えをするのであった。


「この先にある雪原の丘を越えれば、すぐだ。それが最短ルートになる」


 セイメイ達は少し西側に迂回したルートだったが、彼らはまっすぐ雪原に入るルートを選んだ。


 そして、食事を終えた三人は馬に戻り、雪原地域に入っていくのであった。


 ~グレイアン山脈・雪原~


 一年中、雪に覆われる雪原。ここにはスノーマンやビックフットが生息しており、縄張りに入ってしまうとすぐに追いかけてくる。馬の進行はかなり遅くなる。



 マントは持ってきているので、防寒用にはなる。

 ゆっくりと雪を踏み確かめながらいく。彼らから見れば、雪原は少し格上の狩場でもある。

 三人は周りをみて、敵の襲撃に備えながら足を進めなけばならなかった。


 ホルスが口を開いた。


「こんな幻想的な世界なのにモンスターがいるなんてきついなぁ」とぼやく。


 グラニが肩を叩き、大丈夫だといい。一緒に進んだ。

 そして、ふと二人はきづく。



 マノがいない!!


 後ろを振り向くとまだ吹雪いていなかった場所が吹雪いている。

 まずいと思い来た道を戻った。しばらく歩くとひいてた馬をみたが、マノがいない。


 焦った二人は周りを見渡した。



 針葉樹林の隙間からマノがジャンプしている。


 なにか戦っているようにみえたので、目を凝らしてみるとスノーマンと戦っていた。

 ホルスが叫びだす。


「マノー!!さっさとこっちこい!!そんな時間ないんだぞ!!」


マノが言い返す。


「いきなり襲い掛かってきたんだもん!馬が死んだら荷物どうすんのよ!?」と怒り出した。


 ホルスは弓を取り出し、スノーマンの額に矢を狙い撃つ。

 矢は真っすぐとスノーマンの顔を粉砕し、マノに近づく。


「はぐれるなよ!心配したぞ!!」

「まあ怪我がなくてよかった。先を急ごう」


 三人は先を急ぐとした。


 吹雪はより一層強くなり、視界が悪くなる。ミニマップの方位だけが頼りだ。



 過酷な三人の旅は吹雪と共に厳しくなるのであった。


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