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~ A ・ S ~ 第101話「宴の準備」

おまたせしました!

新章突入です。

前回の章を引き継いでのお話になりますので、口惜しかった方々は

ここらで余韻を味わいつつ、新章へ入ってください。

ではスタートです!!

挿絵(By みてみん)





~アーモロト城・城内~


 例のあのドラゴンを倒したのは、怒り狂ったセイメイのオーラアタックでトドメをさし、事なきを得た。しかし、鬱憤を晴らしたはずのセイメイは全員を城内に集めて、銀髪の格闘家の説教を再開したのであった。



かなりご機嫌斜めなセイメイをユーグが宥めていた。


「ま、マスター!アイオリアさんも悪気があったわけでもないですし、最終的にうちも他のギルドも十分潤ったはずです。最終的に好印象になっていて、オケアノスコールもセイメイコールもかかったじゃないですか!?好感度は上昇したわけですから、防衛戦とかも加勢してくれるかもしれない状況になったわけです!地盤は固まってきたわけだからね!」


「仕事は結果主義な俺でもな!もし倒せなかったら…。そうじゃない!倒せてもだ!一言いってくれりゃいいじゃんかよ!!なんで、勝手にやってんだよ!!イベント失敗したら俺が釈明するんだぞ??」


「そうですけど…。というか、アイオリアさんも謝罪してください!!」


アイオリアはNPCの衛兵に拘束され連れられてきている。

とかくアイオリアは満面の笑みだ。やりきった顔をしており、セイメイの怒りはまだ収まりがつかない。

そして、グランドマスター権限において拘束権限を発動していた。


クリスはものすごい冷たい目でアイオリアをみていたが、兄の満面の笑みを見ると恥ずかしさを通り越して笑ってしまっていた。


~アーモロト城・玉座の間~


 久しぶりの玉座につく。座席に着くと、らしくないとはわかっているものの怒りが先行しているため、暴君のような自分を見ているようで苛立ちをさらに増していた。久しぶりのメンバーの集まりでセイメイは気分が良いはずなのに、アイオリアの身勝手な行動で全て台無しになっていた。



「おい、アイオリア。言い訳を聞こうか?」


怒りが収まりきらないセイメイは、イライラしながらも尋問を始めた。


「我が王よ!よくぞきいてくれた!!これには語るも涙!いうも涙のわけがあるッッ!!」


―このばか…。


ユーグやカルディア、ファウストにソロモン、クリスと他のメンバーの前でのこのしょうもない尋問につき合わされていた。


「我が王の帰還の前に我がオケアノスの名を天下に轟かすためにおこなったのだ!!」

「はい、それで?」

「それで!呼んだのです!!ドラゴンを召喚する召喚書を取りに教会のNPCの司教の下にいき、受け取ったのちにドラゴン襲来のクエストを取得、その後、城内にいるギルメンを集めて召喚をし見事!我がマスターであるセイメイ様が決めて頂いた。すべてはシナリオ通りです!」


「…結果的には、お前の言う通りだな?」

「御意でありますッ!」

「はぁ~…。お前のもとあるじはこれを許していたのか?」

「無論!!これは初めての試みであるッッ!!!」


「はぁーー……」


頭を悩ませているセイメイをみて、ユーグが発言の許可を求めていた。


「マスター!」

「どうしたユーグ??」

「アイオリアさんってお金持ちですよね??」

「そうなのか?アイオリア?」


初耳であったセイメイは、この一瞬の気を許しを後悔した。すかさず、そのスキをつくように“アイオリア節”を聞かされことになった。


「フハハハハハ!!!!私は天才であるがゆえにッッッ!!!!セイメイ殿がご希望であれば、セイメイ殿を代表取締役に据えるほどの会社を設立する資金は潤沢である!!」

「ね??なので、マスターとこの間話したオフ会の話、覚えていますか??」


ユーグはそのすごさを知っていたかのようにサラッと流しつつ、セイメイに話しかけた。


『オフ会??!!』


一同は驚いていた。


「そのオフ会の費用…、アイオリアさんが全て持つという事で手打ちにしませんか?」

「ばッ…」


セイメイの声を遮る様にアイオリアが声をあげた。


「さすが!!我がオケアノス!!四聖剣の一人!!ユーグよ!!寛大な処置の提案!!感謝する!!!」

「四聖…剣…?俺、暗黒騎士なんだけど…。」

「ちょ…まて!まてまてまて!!俺はそんな許可を出してないぞ!!??」

「マスター、このまま怒っていてもハゲるだけですよ?」

「バカ野郎!!!まだ、ハゲちゃいねーよ!!白髪が…ちょろっと2,3本生えてきて気になるくらいだわ!ていうか、何を言わせてんだ!お前は!!www」

「まぁまぁww冗談ですよ。髪の毛がふさふさでなにより…。って、そうじゃなくてww

これだけのメンバーの費用を負担するということであれば、アイオリアさんも罪滅ぼしができて、俺らもうまい肉に有り付けてwin-winじゃないですか!!??」


「それ表現が若干ちげーんだが…??」


すると、大きい声が上がってきた。


「肉か!!??マスター!!肉ならいいぜ!?アイオリアをゆるしてやれよ!!人の金で食う肉は格別だぞぉ~~!!」

「そうだな、オフ会で焼肉、しかもアイオリアが費用持ち。初のOFF会で焼肉とは来やすい条件がそろってるな!!」


カルディアとピピンが声を上げてきた。


「おまえらなぁ~~~!」


「まぁ、マスター。ここらで手打ちじゃな。」

「ソロモンまで!?」

「アイオリアがいいっていうなら、マスターは引くしかありませんよ?」

「ファウスト!!」


ユーグは、にひっと笑いアイオリアの罪を帳消しを懇願し直した。


「マスター、そういうことで♪二人だけのメシより、みんなで飯を食いましょう!!」


一同がガヤつき、騒ぎ始めた。


この雰囲気では、怒りを押し通すことは適わないと思ったセイメイは、仕方なくいつものように許してあげた。


「はいはい!!…ったく、…わ、わかったよ!それでこの話終わりな!!」


いえーいやったぁ!と、ギルメン達は喜び、半分お祭り状態になっていた。

セイメイは手を上げて、NPCの衛兵をからアイオリアの拘束を解いた。


アイオリアは相変わらずの口調で笑い飛ばしていた。


「フハハハハハ!!さすが!!我がマスター!セイメイ殿!!それでは、我が四聖剣のユーグと日取りを決めるため!!失礼します!!では!!会議を開こうぞ!!」

「えええ??今から??寝たいんですけど…。」


といっていたが、半ば強引に別の部屋にいってしまった。またソロモン達が便乗する。


「そういう面白い事はワシは好きだからの!嬢ちゃんと一緒にアイオリアと相談してくるわい!」

「え?ソロモンさん!?」


というと、ソロモンはクリスの背中を押しながらアイオリアの後を追った。


しかたなく、セイメイはユーグの代わりにファウストとカルディアに旅の話を聞いた。



―――――――――――――――――――――――



「…ふむ。JOKERに、マグナカルタ。そっちもいろんなことあったんだな。」

「あったなんて話じゃないよw」


カルディアは頭をかきながらため息をついた。ファウストは会話を続けた。


「まぁ色々ありましたよ。彼は一回りも二回りも成長したと言えます。今回の旅は大成功といっても過言ではありません。あなたの切り札のカードとして十二分に活躍すると思いますよ?」

「そうか…。暗黒騎士にクラスアップしたことで変わった事はあったかい?」

「ん~俺と2トップで先陣を切り込む事はできるようになったと思うぞ?」

「なるほどな。」

「それと、これは危惧するほどではないのですが、マグナカルタからの引き抜きのお誘いがあったそうですが、彼は自らの意志で拒否をしていますね。」

「ほ~!!あいつそんなに強くなったのか?」

「暗黒騎士自体が珍しいクラスですからね。それなりのスカウトは今後、他所よそでもありそうですが、まぁ彼が抜ける事はなさそうですね。」

「そうか。まぁ気にしてないけどな。今後、うちのギルドの戦力として活躍出来て、あいつが楽しめるならそれでいいと思うよ。」

「まぁ色々細かい部分で気になる点はあるけど、大丈夫だと思うぞ?」

「そうか、ならよかった!」

「あとそれと、セイメイさんが気になっていた神器の北の魔女イベントの件なんだけど…。」

「おお、ついにわかった!?」

「ええ、おそらくどこかのクエストを経由することであそこで神器を貰う事が可能になるっぽいですね。」

「というと??」

「いえね、ちょっとしたバグが発見されたんですよ。彼のクラスUPに随行したとき、彼のイベントと混同した会話が発生したんですね。もしかすると、他の神器もどこかのクエストを経由することであの塔にいくことになるのではないか。という仮説がたったわけですよ。」


「ほーなるほどな。ならば、俺からも二人に報告することがある。」

「お願いします。」

「かの地、シケリアに存在するモンジロ山の鍛冶師に会ってきた。」

「おお!!」

「話が前後しかねないから先に結論からいうとだな、神器は作るパターンも存在するということだ。」

「まじか!?」

「ああ、各伝説の神器は各神々によって生み出された。それと、モンジロ山の鍛冶師は、特定の鉱石を持ち込めば、おそらく選べるシステムになっている。クエストを消化していくパターンと、特定の鉱石・またはアイテムを持ち込めば作成できる二つのパターンが存在することが、お互いの旅でわかったということだな。」


『おお!!』


「但し、魔力を使用する武器の場合はどうなのかというとそこはまだ調査中といったところだな。」

「今回、それが分かっただけでも多いな収穫ですね。」

「ああ、他にも魔剣や聖剣・魔具・聖具といった類の武器はどこかに点在しているのかもしれん。」

「なんかワクワクしてきたな。」

「無論、これは俺らだけの武器じゃないから、他の達成者もいるから、そこら辺をしっかりと認識していこう。まぁ圧倒的に多い聖騎士の武器はエクスカリバーだろうが、今回は他のルートが発見出来たって事が本当に大きな功績だと思うぞ?」

「おっしゃる通りですね。これで、ギルメンの武器や、防具の強化も一気に揃うかもしれませんね。」

「それでも、一定の高レベル水準と旅、クエストの消化が求められる事だがな。」

「違いねーw」


はははとカルディアとファウストは笑い合っていたのだが、セイメイは二人の気持ちをぶち壊さない様にタイミングを見計らって口を開いた。



「あとな…、本当は新しい仲間を紹介したかったんだけどな…。」


セイメイは少し、いおうか言わないでおこうかためらっていたはずが、つい言葉にしてしまった。


ルカとの長いようで短い思い出が、脳裏に焼きついて離れないのであった。


挿絵(By みてみん)

ルカだけじゃない。セイメイ自身が過去に切り捨てられた経験のあることが二重になっており、ルカも他のメンバーと同様に見捨てられないのです。

今回はどういう展開になり、どう解決していくのか?

見守りください!ではまた!


@Achille_c_d




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