3話「羽の生えた女の子」
3話目投稿ー!
ちょっと雑になってるので後で改稿します!
「断末魔って聞いててとても悲しくなるね」
「うん、でも私達が身を守る為でもあるから……申し訳ないけど……」
「そうだね」
一方街での人々は騒ぎに騒いでいた。
「ヤバい早く白以外の服を着なくちゃ!」
「殺されたく無い……おいお前!オレンジのTシャツよこせ!」
「やめてくれっ!」
有昌はたまたまオレンジのTシャツを着ていて、白い服のおっさんに襲われる。そしてTシャツからビリッと音がする。
有昌は白い服を着たおじさんにオレンジ色のTシャツを剥ぎ取られた。
「ちょっと破れたけど良いや」
「あぁ、下着が青でよかったよ」
てか無理矢理破り取るとか強引過ぎて引くわ……
「よこせ!」
マジかよ……
「やめろー!これ以上脱がされたら裸になっちまうだろ!」
今度は別の白い服を着たおじさんに襲われる。
「あーあ、上半身裸になっちゃったよ……公共わいせつ罪で捕まってしまうのかな……」
有昌は少しプニプニしたお腹を隠しながら足早に家に帰る。
せめて腹筋鍛えておけば……ちくしょー
「あ」
有昌の視線の先に一人羽の生えたレモン色の短髪少女を捉えた。
やべ、俺、殺されるかも……この格好で会ったら殺される……白とか関係なく上半身裸の男ってだけで相当殺されそう……遠回りして帰ろ……
「え?」
有昌が女の子に背を向け足早に帰ろうとした刹那、天使らしき女の子の困惑が混じってそうな声が聞こえて来た。
オワター
「チラッ……すみません!」
もう逃げてもあの羽にはすぐ追いつかれるし……せめて正面に向かって謝ってから死の……
「え、エッチー!!!」
え!?
天使らしき女の子は両手で顔を隠し蹲って叫ぶ。
「いや違います!違います!勘違いですっ!おじさんに服を盗まれただけです!」
有昌はあたふたしつつ必死に伝えようとする。
「じゃー何なんですか!その姿は!裸ではないですか!」
「いやだからこれはおじさんに服を盗まれたんです!」
「じゃあせめて下は隠してください」
「いや下は履いてますよ!」
どんな勘違いしてしゃがんでるんだこの子!?
「ホント?」
「本当ですよ!」
「じゃあ……てなんかちょっと嘘くさい……」
「いや本当だよ!じゃあ確かめてみなよ!履いてなかった別に殺しても良いですよ!」
安心してください……穿いてますよ。
「じゃあ……」
そういうと少しずつ顔を上げて有昌を見て
「おっぱいも隠して!」と言いまた顔を隠した。
えぇ……おっぱい……
「隠しましたよ!」
「本当?」
「本当!」
一体このやり取りは何だ?
「じゃあ……オッケー……」
可愛いけどめんどくせぇ……
顔を上げた少女の眼の色は黄緑色だった。
ニュースで見た三人と眼の色が違う……他にもいたのかよ
「あなた名前はなんて言うの?」
唐突……
「有昌明卦園と言います。」
「私は天使のアリア・メアリーゼと言います。」
あ、あのニュースの事聞いてみよう!
「そういえばニュースの事、知ってる?」
「見たよー!確か反逆ルシファーズ事件だったっけ」
「そうそう、君も、仲間とかだったり?」
「しないよー!そもそも私が生まれた時には科学室めちゃくちゃだったよ」
「なるほどね」
「ねぇねぇ、あなたはそんな事聞いて、科学者と知り合いだったりするー?」
「するわけ無いだろ!寧ろ俺はあの科学者が嫌いで舌打ちしながらテレビで見てたくらいだし!実験やめろ!とか思いながら!」
「実験?」
「天使や合成獣を開発する実験の事だよ。通称:合成獣開発プロジェクト!俺は反対だったんだけどなぁ……その内手が付けられなくなりそうだったから、ま、今が正にそうだけどな」
「じゃああの子達は関係ない人たちを……」
飲み込み早いな
「そう言う事……止めたいけど、変な刺激して殺されるのもごめんだしなぁって思ってる所だよ」
「私も仲間として、アリア族として、罪悪感を背負いながら自分の身を守るあの子達を見過ごせない、心が痛くなるから……だから私も手伝うよ!君が善の心掛けがあるなら!」
「当然だ!感謝する!」
「うん!」
そうして、ほんの少し天使の事が分かった気がして殺伐とした世界になる前に希望の光が射し込んだ。
見てくださり有難うございます!
次話も出来るだけ早く投稿したいです!