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変化する戦況Ⅴ

 目の前にある巨大なモノはまた一歩と踏み込むと地面は立っていられない程、大きく揺れる。目の前には緑城の生徒たちも迫ってきている。援軍もあと数分は来ない……そんな状況で前線に立っている生徒たちの心の中にあった恐怖や驚愕、その他諸々は消え去っていた。


「私たちだって学園長の意志には賛成してるんだから……いちいちそんなこと言わなくてもいいじゃない」


 額に汗を滲ませながら笑顔を振り撒く明日奈に続いて、


「俺もそろそろ本気でやるか……俺の目の」

「流石は勾坂……良い事言うな……」

「……俺の台詞に被さないでくれ、斬時先輩」

「……ごめん」


 憐矢の台詞に斬時が言葉を被せた。その光景を見ていた赤城生徒達は大きく笑った。森の中を蹂躙する笑いは相手を驚かせ、少しの間だけ足を止めさせることもできた。


「ならやることは一つだよね?」

「そりゃそうでしょ。幸も少しは分かってるじゃない」

「明日奈こそ前よりも協調性が出てきたんじゃない?」

「うるさいわよっ! もう、私は先に行くわよ。ついてくるならついて来なさいっ!」


 一陣を切って明日奈は相手の懐へと突撃していく。両手に握っている銃が瞬く間に明日奈の体に纏わり付き脈動をすると自分の身体へと一発、煉獄の炎を撃ち込んだ。

 その姿は誰もが見ても逞しく頼もしい仲間を見せてくれている。そんな彼女を見ていた生徒たちは雄叫びを上げながら前進していく。


「ここからが本番じゃないのっ!」


 その一言が発せられたことで無謀な戦場へと生徒たちはおもむいて行くのであった。


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