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カミサマジレンマ  作者: コタツムリ
第1章 神様うっかり編
3/5

第3話 力の使い方とそれから

今回は少し短めです。

世の中って本当に理不尽だなぁ〜と思う今日この頃、俺のハートにヒビが入りました。


『君が僕の契約者だね?よろしく!』


とか


『私はあなたの剣になることを誓いましょう。』


とかがほとんどなのに、


『あレ?僕ちんの声聞こえてる?皆んなのアイドル僕ちんだヨ!』


今日は本当に散々な日だ。今日ぐらい最悪の日は俺の人生の中で初めてじゃないか?


そんなことを思っていると、左肩が少し重くなったような気がした。すると俺の頰にペチペチと何かが叩いてきた。


『チミチミー聞いてる?僕ちんを置いて思考に入るってどうヨ?』


叩いてきた方に顔を向けて見ると、なんと身長50cmくらいで体が二頭身。髪は茶色と黒色が混ざっていて、片耳に金色のピアスを二個付けている。顔は可愛いという部類に入る。服はかなりチャラチャラしててチャラ男という言葉が似合いそうな身形をしている男の子が俺の左肩に立っていた。


いつの間に人?になったんだろう。ていうかこの他の人との差はなんなんだ?


「はぁ、聞いてるって。そんで?お前の名前はなんだ?」


『僕ちん・・・いや、神様に名前なんてないヨ。名前が多すぎてこれといった物がないし』


おお、神なのか。最初はハズレかと思ったが、案外アタリかな?ランクはFかEのどっちかだな。属性はなんだろう?


ちなみにCランクまでになると環境や実績で自分だけの特殊能力が使えるって授業で習ったな。


しっかし名前かぁ、そうだな〜


「・・・チャラ男でいいか?」


『まんまじゃーん!他のにしてヨ!』


自覚はあったんだな。うーん、じゃあどうしようか、チャラ男、チャラ、チャ、チ、チ、チ・・・


「チルドってのはどうだ?」


『ん〜もうそれでいいヤ!チャラ男よりはましかナ!そういえばちみの名前はなんてーの?』


「俺の名前は五十嵐 願舞。呼び方は好きにしてくれてかまわない」


『じゃあガンちゃんで!よろぴく!』


言うと思ったよ全く、無駄にハイテンションな奴と契約しちまったなぁ。まぁ終わったことだしさっさと教室に戻るか。


そうやって踵を返して歩き始めた時、後ろから声をかけられた。


「お、おい!そこの坊主!ちょっと待つのじゃ!」


振り返ってみると、ああ、あのクソジジイか。近ずいてくるなり右肩を左手でがっしりとつかまれ、左肩を凝視し始めた。


いったいなんなんだよ。


「あの、どうしたんですか?」


「どうしたもこうしたもないわい!!こりゃあ国が、いや、世界が騒ぐぞ!!!まさかお目にかかれるとは・・・ぶつぶつ」


? 本当になんなんだ?嫌な予感しかしない。


「あのなぁ坊主、お前の肩に乗ってるのはSランク級の神じゃぞ?そうじゃなければ【ホルダー】が人化するなんて普通なら絶対に無理じゃ。そこんとこわかっとるか?」


・・・・・


フラグ回収しちまったああああああああ!!!


今日は本っ当についてない。


あれ?おかしいな、目に朝飲んだお茶が溢れてきたぞ?病院行ったほうがいいかもなぁーはははは



〜*〜*〜*〜*〜*〜



あの後騒ぎを聞きつけた生徒達が集まり出して収集がつかなくなりそうになった時に石垣先生の一喝でその場は収まった。


今は昼食の時間で助さんと春雨さんと俺の三人で屋上の隅っこの所にベンチがあるのでそこでコンビニ弁当を食べている。


「いや〜しっかし願舞が一気に遠くの存在になっちまったなぁ」


「なにしんみりしてんだよ、お前らしくないぞ」


「なるなと言う方が無理だわ!お前本当にわかってんのか?Sランクってのは神の力に耐えうる心と体を持ち、思考もほとんど同じじゃなきゃ絶対に【ホルダー】にできないって授業で習ったじゃねーか!」


「同じ思考!?こいつと!?」


『おいおいそんな言い方ねぇぜガンちゃんヨゥ!』


俺の言葉に反応してチルドがいつのまにか春雨さんの肩に乗っていた。


『君カワウィーねぇ!どう?今日僕ちんとお茶しな〜い?』


「ええ!?そ、そんな、可愛いだなんて/////」


黙々と食事をしていた春雨さんにナンパしやがったこいつ!ゆるすまじ


そんな事を考えていると以外な所から声がかかった。


『死神様!そんなハレンチな行為はつつしんでくださいませ!』


死神様?え、それって・・・


声のほうを向いて見ると、助さんの下半部の所から声がした。


つまりパンツからだ。


そういや俺以外のほとんど全員がパンツだったな。そういう意味では今日の一番の不幸な奴はこいつだろうなぁ。間違っても絶対にパンツなんかになりたくはない。ていうか・・・・・


「助さん、お前なんでパンツにしたの?」


俺は直球で聞いてみた。


「まず壊されにくい事だな。相手が人だったら絶対に下着が【ホルダー】なんてわかんねえだろ?次に、不意打ちが有利になることだな。【ホルダー】は発動する時一瞬光を放つから相手または魔物に気づかれやすい。けどパンツなら光を抑えられるし、敵が俺を無力化しようと【ホルダー】を壊しにきてもどこにあるかわからない。わかったとしても壊したくないだろうな。そういう対策をクラスのほとんどで考えた結果、パンツになったわけだ。一部の奴らは耐えられないと言ってパンツ以外にしたけどな。はっはっは!」


ま、まともだった!ふざけてると思った俺が馬鹿みたいじゃないか!え?なにこれ?俺が間違っていたのか?ていうかこんな奴のためにパンツになった精霊達や神が悲しすぎる。


俺が哀れみの目で見ているとそれに気づいたのか(目があるかわからないが)俺に話かけてきた。


『ふむ、君が死神様の契約者か。そんな目で見られてはいるが、問題ないぞ。私の契約者の体を通して肌がでているところならどこでも周りが見れるからな。君が心配しているような事にはならない。不快感はあるがな。」


それを聞いて少し安心した。ていうかどういう原理?確かに便利だろうが・・・まぁいいや。考えても無駄だろう。


「ちなみにこいつの名前はグリムって言うんだぜ!属性は土だ!」


『よろしく、願舞殿』


「ああ、よろしく」


あれ?そういえば、


「今更だけど、チルドの能力ってなんだ?確かCランクまでくると自分だけの能力が使えるんだろう?」


まぁグリムの死神様という言葉でだいたいの能力は予想はつくが、念のためだ。


ていうか、二人とも死神様というワードを聞いてもなんの反応もしていない。なんでだろう。


『んー?僕ちんの能力?まぁ死神だから殺す事に特化していると言ったところかナ』


「それって具体的にどんな事ができるんだ?」


『う〜ん、単純に言えば血を操るとかだネ!』


「血を操るって、グロいな」


『しかもただの血じゃないヨ!例えば血の剣で相手を傷つければ、その傷口から血が侵食していき・・・死ぬ』


「「「ふーん」」」


『え?あの、僕ちん結構シリアスに言ってみたんだけど、意味わかってル?』


「ん〜そうか、わかった。これからは気おつける。・・・はぁ」


『軽い!軽すぎるヨ!まったく、ちみらの頭の中はいったいどうなっているのやラ。もっと命を大事にしなヨ!』


死神にそんなこと言われてもなぁ、いや、死神だからこそか?


『まぁまだ他に細かい能力はあるんだけどサ、そこは実戦になったら教えてあげるヨ!』


「ああ、今日放課後に訓練があるから、そこで頼むな」


『もちのろんだぜがんちゃん!・・・来るべき時のためにネ』


「? なんか言ったか?」


『なんでもないヨ!もうそろそろチャイムが鳴るんじゃないかナ?早く行こうヨ!』


そうやっておれの胸ポケットに戻った。、しかっかし俺の能力かぁ、いったいどうなるんだろう?て、ん?そういえば春雨さんさっきから静かだけどどうしたんだろう?あとで聞いてみるか。



〜*〜*〜*〜*〜*〜



放課後になるまでは本当に大変だった。


俺たちが教室に戻ってくるやいなやうちのクラスや、他のクラスの奴らから質問攻めだった。


その中には嫉妬や妬みの視線も結構いて、はっきり言ってうざかった。まぁもし襲いかかってきても大丈夫だろうという自信はある。何故か、契約してから力がみなぎるのだ。戦闘経験がほとんどない自分がここまで勝利を確信するほどの力はもはや凄いという感情を通り越して畏怖を感じる。


・・・自分が怖いとか、厨二か!って言いたくなる。


そんなこんなで放課後になった。


今、俺達がいるのは校庭だ。訓練はクラスごとにするのだが、今日は一年生全員が集まっている。


困惑する生徒達だが、石垣先生が台の上にのるなり次第に収まっていく。


完全に収まるのを確認し、話し始めた。


「あーあー、コホン、えーお前達はわかってると思うが、ここには生徒全員が集まっている。なんの説明も無しにすまないな。」


そう言って軽く頭を下げた。


「ここに集めたのは、覚悟を確かめるためだ。」


そんな言葉が生徒達に告げられた。

次回無双です!

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