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第4話:涙

デートの途中、倒れたユウは完全に息を引き取った。彼女が死ななくてはいけなかった理由とは・・・?最終話です。

「ユウーーーー!!!」


肩を震わせて泣くジュン。

その背後にいつの間にか喪服のような黒いスーツを着たサングラスの男が立っていた。

長身のその男はジュンに話しかけた。


「橋本様」


ジュンの動きが止まる


「橋本純様、UR−72619のお引取りに参りました」


「帰れ」


振り返らずジュンは答えた。


「しかし」


「帰れと言っているだろう!」


困った顔をした男は言った。


「我が社のアンドロイドUR−72619は今や生産中止の型です。

修理しようにももうどこの会社にもパーツはありませんよ」


すっと立ち上がるとジュンはユウを抱きかかえたままその場を去る。


「橋本様!!」









明かりがまぶしい

気付くと少女は白いベットの上に横たわっていた

ふと横を向くと40代前後の男が微笑みながら自分を見ていた


「気が付いたかい?」


「ここは・・・?」


「研究室だよ」


「あなたは?」


にこりとして答えない男。

ふと周りを見るとそばにあった机に写真たてがいくつかあった。

全てジュンと自分の写った写真だ。

はっと気が付き、写真のジュンの笑顔と目の前の男を見比べるユウ。

よく見ればあの雨の日に見た優しい目はそこにあった。


「まさか・・・ジュン!?でも・・・なんで?!」


「いやあ、君を生き返らせて、しかも人間に近づけるのはけっこう大変な実験でね」


「なんでそこまで・・・!」


にこにこした顔を一変させ、まじめな顔をしてジュンは言った。


「あの時、言い切れなかったことを言うためさ」


「言い切れなかったこと・・・?」


「俺はユウが好きだ。愛してる。だから俺と・・・」


一呼吸置いてジュンは答える。


「俺と・・・結婚してくれませんか?」


そう言ってジュンは古びた箱から指輪を差し出した。

すうっと一筋の涙がユウの頬を流れた・・・



これを生み出すまで苦労しました。今回は小説として書きましたが、原作はラジオドラマでした。大会用に時間制限などがあり、わかりやすくしないといけなかったりといろいろ大変でした。オチ(ユウの正体)が一番悩みましたね。天使案が最初有力だったのですが、鶴の恩返し的に「正体ばれたのね・・・さよなら」より死別のほうがグッと来たのでアンドロイドにしました。人間にしなかったのは「男の一途さ」というのを出したかったからです。人間にしたら死んだら終わりですからね・・・

どうだったでしょうか?自分的には好きな作品です。コメント一言でも頂けると嬉しいです!

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