全ての始まりⅴ
──それから1週間後の事、俺の携帯に電話が、掛かって来た。電話の主はゲーム専門店の店員からで、《EndWorldOnline》のβテストに当選したという電話だった。俺は、急いで店に行き、店員から《EndWorldOnline》を受け取り、俺は家に帰って直ぐに、バックパックを開けてゲームパッケージを取り出す。パッケージを開封してROMカードを取り出す。俺は、ブレイドルの電源を入れて、スロットにカードを挿入する。そして、俺は魔法の呪文を、唱えた
「リンク・スタート」
俺は、《EndWorldOnline》の世界に入る。最初に、プレイヤー名と武器を決める。プレイヤー名は《yamato》武器は片手剣にした。そして、俺はゲームを開始した。《EndWorldOnline》の世界には、俺と同じようにβテストに当選したプレイヤー1300人のプレイヤーがいた。俺は1300人のプレイヤーの中から、シドウを探したがシドウはいなかった。俺は、直ぐに装備を、揃えてフィールドに出て、モンスターを探しては狩りまくった。何度か瀕死になりかけたが、パートナーに回復をしてもらい、夜になっては、街に戻りログオフをして、翌日は、学校から帰っては、ログインして、パートナーとモンスターを狩りまくり、夜になってはログオフしての繰り返しをして、シドウとの約束の日には、《DragonBloodyJudges》にログインして、シドウと19層の中ボスを倒して、攻略組に入ることになった。そして、俺は翌日からは、《EndWorldOnline》にログインしては、βテストが、終わるまで同じ事を繰り返した。そして、正式に《EndWorldOnline》の開始時には、1秒も、遅れることなくログインした。最初に俺は、シドウを探した。シドウは、そんなに離れた場所には、いなかった。俺はシドウに、
「パーティーを組まないか」
と尋ねるとシドウは、
「ああ、いいぜ」
と返してくれて、俺はβテストの時にパートナーを組んでいた奴とも、パーティーを組んで、フィールドに出て行く。俺達は、夕方まで狩り続けて、街に戻りメニューウィンドウからログオフボタンを押そうとすると、ログオフボタンが消えていた。シドウもログオフボタンがない事に焦っていた。もう1人もログオフボタンがなく困っていた。すると、他のプレイヤー達も、転移門に集まって来て、ログオフできないことに戸惑っていた。すると、突然、辺り一面が暗くなり「おい、あれはなんだよ」とプレイヤーの1人が指を差した方向には、赤いローブを纏ったアバターが現れていた。すると、その赤いローブを纏ったアバターから、声が聞こえて来た。
『全プレイヤーの諸君、初めまして。私は、茅野行彦このゲームを作った者だ』
プレイヤーは、訳の分からずに戸惑っていた。
『ログオフボタンが消えているのは、故障ではない。エンドワールド・オンラインの本来の仕様になっただけだ』
「おい…どういうことだよ!」プレイヤーの1人が声を上げて、訴えているが、赤いローブを纏ったアバターは、
『プレイヤー諸君には、伝えて置かなければ、ならないな。このゲーム内で、死ねば現実世界の自分も死ぬことになる』
プレイヤーの中には、狼狽える者、叫ぶ者がいた。
『それと、現実世界で外部からの強制的に、シャットダウンすれば、君達の、脳を超高出力の電磁波を流して、脳を焼き切ることになる。このことは、すでに、テレビを通して、伝えてあるが、中にはそれを信じずに、強制的に、シャットダウンをして、すでに、1000人のプレイヤーが死亡している』
俺は、その言葉が信じられなかった。
『このゲームをクリアする方法は、ただ1つこの浮遊城アルテミスの150層の最上階にいるボスを倒せれば、ゲームクリアになる。さあ、全プレイヤー達よ。このゲームをクリアしてくれ』
赤いローブを纏ったアバターはドロドロと消えていった。そして、今に至る。
──現在の、最前線は124層現在のプレイヤー数は8000人。最初に居たプレイヤー15000人から7000人も、減ってしまった。俺は、最前線で、攻略組に参加して最前線で戦い続けている。俺は、時間を確認して、迷宮区から歩いて帰ることにした。このゲームをクリアするには、150層まで行ってボスを倒さなければならない。俺は、必ずこのゲームをクリアする。