全ての始まりⅳ
「これは、バグなんかじゃあない。これは、VRMMORPGをやっていたなら、恐らくこれは、今までのVRMMORPGのデータを受け継いでいることになる」
シドウはそういって来たので、俺は、
「シドウ、俺はこのVRMMORPGが初めてだ」
と、シドウに言うと、シドウは、
「ここじゃあ、現実の話はタブーだが、お前はこれを、どこで買った?」
そう聞かれて、俺は、
「いつも行くゲーム専門店で買った。その店は中古も扱っている。多分これは、中古で買った品物だ」
その話を聞いて、シドウは
「恐らくこれは、前のプレイヤーが使っていたデータが元になっている。多分、そのせいで始めたばかりなのにステータスが異常なんだ。これなら、攻略組に入っても平気だと思う。俺も、攻略組のプレイヤーだからな」
そう言った。俺は、信じられなかった。始めたばかりの俺が、攻略組に入っても平気だと。俺は、シドウに尋ねて見た。
「シドウは、どのくらいのステータスなんだ?」
俺がそう尋ねると、まるで俺がそう聞いて来るのを読んでいたのか、自分のステータス画面を可視モードにして俺に見せて来る。俺はシドウのステータス画面を見て、俺よりレベルもSTR,VIT,AGI,DEX,命中,回避,HPバー,MPバーも少し高いぐらいで、俺とほとんど変わらない。俺はシドウに、
「攻略組に入るには、どうすればいい」
そう尋ねていた。するとシドウは、
「そうだな。19層の途中にいる中ボスを倒せれば、攻略組に入れると思うけど…どうする。19層に行くか?」
そう聞いてきたがもちろん、俺の答えは、決まっている。俺は、
「シドウ19層に行くぞ」
シドウにそう言っていた。するとシドウは、
「まぁ、慌てるな。その中ボスは、2週間に一度しか出現しないから今回は、もう討伐されているから。2週間後だ」
シドウの言葉に俺は項垂れた。するとシドウは、
「お前、新しく出る《EndWorldOnline》買うのか?それともβテストに応募したか?」
とシドウに聞かれ俺は、シドウに
「ああ、一応応募してみた。けど、それが、なにか?」
そう答えていた。
「そうか、いや俺も、一応応募してみたんだけど。当選するか、分からないしな」
シドウはそういって、俺は、
「もう、現実世界では、夜なのか。そろそろログオフするか?」
とシドウに尋ねた。するとシドウは、
「そうだな。明日は大学だしな」
そういって、メニューウィンドウを開いて、ログオフボタンを、押して俺に、
「それじゃあ、2週間後な」
そういって、シドウはログオフした。俺もメニューウィンドウを開いて、ログオフボタンを押して、ログオフした。