ユウ・リーシャの理由
――――夜。
篝は月明かりの照らす廊下をラーズと共に歩いていた。
『こんな時間にまで起きてるなんて、身長伸びないよ』
「成長期は終わっている・・・」
「その話題もう七十四回目です」
そうして歩いていると、ふと窓の外からきらきらとした光が見えた。
正確には、ちかっちかっと月の光が何かに反射しているかのような光だった。
何事かと目を凝らしてみれば、それはここ最近で見知った人物によるものであると分かった。
不安定な手摺の上。しかも滑りやすい金属製の丸い手摺の上で、ユウ・リーシャは軽快なステップを踏みながら、剣を片手に舞い踊る。
九炎地方特有の剣技による剣舞を舞う彼女の姿は、月明かりも相まって月の精のような雰囲気を振りまいていた。
その最中で、力強い突風が襲い掛かるも、彼女はバランスを崩す事なく、剣舞を続ける。
そうしているうちにひと段落したのか、剣舞をやめて剣を下ろす。
そんな彼女に近寄る人物が一人。
「精が出るな」
篝だ。
「盗み見?趣味が悪いわね」
「偶然見えたんだ。炭酸は飲むか?」
その手には、二本の缶ジュースが握られていた。
「・・・もらうわ」
「その体、随分とエレンに扱かれたようだな」
現在のリーシャの姿は体のいたるところに青字やら湿布やらが張られており、余程こっ酷く叩きのめされた事が伺える。
「ふん」
リーシャは不機嫌そうに鼻を鳴らした。
「一応、お前たち用の部屋は用意されている筈だが、エルリィはどうしている?」
「その部屋でぶっ倒れたわ。今頃、汗と泥まみれで夢の世界よ」
「風邪をひかないといいんだが」
「ちゃんとベッドに寝かせたから安心しなさい」
そこでリーシャがジュースを一口飲む。
「そんなことより、あんたはどうしてこんな所にいるのよ。仕事が忙しいの?」
「まあそんな所だ。『竜殺しの刃』の団長としてだけでなく、陸軍将校の一人として、やらなきゃいけない事が多くてな」
「難儀なものね」
「そういう立場だ」
そこで会話が途切れる。
ここ最近の空は常に快晴であり、それ故に月も良く見え、その光も良く通る。
その為、照明がなくても相手の顔が良く見える。
「・・・リーシャ」
そこで、篝はリーシャに尋ねた。
「お前の復讐相手は誰だ?」
「・・・・」
そして、かなり踏み込んだ事を尋ねた。
「・・・教える必要ある?」
「『竜殺しの刃』の一員となるというのなら、事情は知っておきたい」
「それは私が他の連中に迷惑をかけるかもしれないからかしら」
「それもある」
「それも?他に何があるの?」
「復讐のその後の事を考えていないだろう」
そう言われて、リーシャは思わず口ごもった。
「・・・どういう意味?」
「復讐が終わったらそのまま死ぬつもり、と、想像しただけだ」
その指摘に、リーシャは反論出来なかった。
「図星か。いや、言われて気付いたって感じだな」
「っ・・・」
リーシャは思わず立ち上がった。
「何もかも知った風に言わないで!昨日今日知り合っただけの人間が、私の何が分かるというの!?」
「分からないから聞いているんだ。このままだと、俺はお前に対して有る事無い事を勝手に想像するぞ」
「どういう方向の脅し!?何?私の裸の黒子の位置でも想像するって訳?」
「お前の黒子の位置は左腕上腕だろう」
「なんで知っているのよ!?」
流石にぞわっとしたリーシャ。
「あんた、もしかして覗きが趣味?」
「んなことすればエレンに殺される」
何はともあれ。
「秘密を共有する事はリスクもあるがメリットにも繋がる。お前の復讐を手伝い、尚且つ生存させる事が出来る可能性が増える」
「必要ないわ」
リーシャは、きっぱりと言い切った。
「あんたの慧眼には感服するわ。確かに私は復讐を終えたら死ぬつもり。けど、その結末を貴方にどうこう言われる筋合いはない」
「悪いが俺はその結末を認める訳にはいかない。共に戦場に立つ以上、俺はお前の『命』に責任を負わなければならない」
「出来もしない事を口にしないで」
「口にしなければ何も伝わらない」
篝は、リーシャの言葉に一切揺らぐことは無かった。
「俺は、どちらかしか選べないものがあるのなら、両方とも選ぶ事を諦めたくない。その為に俺はどんな事でもするつもりだ。そしてその選択肢には、お前の力と意思も含まれる」
「・・・・」
篝の瞳に揺らぎはない。愚直なまでに真っ直ぐな眼差しだ。
その眼差しに、リーシャは思わず視線をそらしてしまう。
「まあ、それでもお前が話したくないというのなら俺もこれ以上は聞かない。今回話しただけでも収穫はあったからな」
「・・・随分と勝手な事言うのね」
「それを許されている立場だからな」
悪びれもせず言い切る篝に、リーシャはため息を吐いた。
「いいわ。話してあげる」
「社交辞令として言わせてもらうが、いいのか?」
「あんたたち毎度それ挟まないといけないルールでもあるわけ?まあいいわ。ここまで言われて話さないっていうのも仁義に反するわ」
リーシャは再び、ベンチに座った。
「話してあげるわ。感謝なさい」
そうして、リーシャは自分の身の上話を始めた。
幽黎霞。
神龍皇国九炎地方マフィア『幽蓮』の跡取り娘として生を受ける。
幽蓮は九炎地方の都市の一つ『龍星』にある歓楽街を根城とし、『結晶』のコードスキルを代々受け継いできた幽一族を中心として構成されている組織であり、主に護衛や暗殺を家業としてきた裏稼業専門の組織である。
組織の名は初代幽一族の頭領の名を使っているそうだが、それは今は関係ない。
重要なのは、その組織がいかにして壊滅し、全滅したかだ。
「星姉!」
当時、リーシャは七歳。この時には既に、家業を担う為の手解きを受けており、リーシャもまた、自身もそれを請け負うのだと信じて疑っていなかった。
だが、それでも未だ幼い小さな娘。家族に甘えたいと思う年頃でもあった。
「ん?黎霞、どうした?」
剣を背に、リーシャと同じ梅鼠色の長髪を持つリーシャの『姉』『幽星礼』が、駆け寄ってくるリーシャの方を振り返る。
「またお仕事?私も言っていい?」
「ダメに決まってるだろう。お母さんに許可を貰えてないのに」
「ぶー」
「ぶーたれてもダメだ」
星礼はリーシャの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「わっわっ」
「大人しく待ってろ。帰る時に、何かお土産でも買ってくるから」
「ほんと?」
「もちろん」
「はぁい」
妹が頷いて了承してくれたのを見て、星礼は踵を返して、出入口へと向かう。
そこで横の通路から出てきたのは、ネグリジェ姿の女性。
「あら星礼、『裏』に行くの?」
「うん、黎霞の事、よろしく頼むよ」
「任せて~」
幽蓮は表向きは風俗等を営んでいる。
人と関わる仕事な上に、お偉方も利用することもあり、それらの情報も集まる事も多い。
そういった情報も精査して、依頼された際のターゲットが殺すに値するかどうかを判断してから実行する為、一部の有力者や過去に依頼してきた人物たちからは目の敵にされる事が多々ある。
しかし、実力は折り紙付きの為、そうそうに手を出してこないのもまた現状である。
特に、星礼の実力は幽一族の歴史の中でも特別に傑出していた。
今まで与えられた依頼の中で失敗したものは無く、完璧にこなし、その慧眼でもって依頼人の真意を見抜いてきた。
時には敵対した組織を完膚なきまでに壊滅させた事も、一度や二度ではない。
復讐の余地もなく、である。
そんな特殊な環境で育ちながら、リーシャは多くの愛情を注がれて育った。
特に、『姉』である星礼には特に懐いていた。
このまま、星礼と共に、依頼をこなし、一族の名に恥じない『幽』の者として生きていくのだと、この時のリーシャは疑う事は無かった。
しかし、その日常はある日突如として崩れ去る事になる。
その日、リーシャは剣の稽古を夜遅くまで行っており、へとへとに疲れ果てた状態で月明かりの照らす道を歩いていた。
そうして辿り着いた風俗店の前で、ふと、違和感を感じて立ち止まった。
「・・・・え?」
風俗店に、変化はない。だが、リーシャの目には、それが強烈な違和感となって映っていた。
まるで、ある方向から見ると正しい模様が浮かび上がる立体模型を見ているかのような感覚だった。
それを感じ取ったリーシャは、急いで店の扉に手をかけた。
そこに、まさに地獄が広がっていた。
「あ・・・・」
床一面に転がる、人の肉。壁のいたるところに飛び散った、血の飛沫。そして、砕かれ、割れ散る、家具や照明―――。
惨たらしい死体の山が、リーシャの目の前にあった。
「ぁ・・・ぁ・・・」
リーシャは、そこから一歩も動けなかった。
目の前で起きている日常からかけ離れた光景を前に、彼女の思考は停止し、それを許容する事が出来なかった。
身体は震え、体温は逸る心臓の鼓動によって上がる。
しかし、その最中で、死体の山の一部が動いた。
起き上がったのは、知らない顔の女―――。
「ぐ・・・あの、化け物め・・・・!」
「だ・・・だれ・・・?」
そこで、リーシャが声をかけたのは運が悪いか、良いのか。
「ああ・・・お前、幽黎霞か・・・」
ぎろりと、殺意の籠った視線がリーシャに向けられた。
それを向けられたリーシャの身体が、しん、と震えを収めた。
「丁度いい、お前を殺して、手柄を―――」
ここでこの女の不幸は三つ。
一つ、既に負傷していた事。
二つ、足元が不安定だった事。
三つ、リーシャを子供と侮った事。
リーシャは、殺意を向けられた瞬間、叩きこまれた暗殺の技術が体を動かし、リンカーを起動し、与えられた刃の無い剣の柄に刃を形成し、飛んだ。
それは訓練で幾度となく反芻させられた、殺しの一線にして一閃。
右肩ごと心臓を斬り抜く斬撃が、その女の最期を語った。
「ば・・・かな・・・」
女はそのままありきたりなセリフを吐いて絶命した。
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
一方のリーシャは、殺意を向けられ、思わず反応した体の動きによって消耗していた。
もともと、へとへとになるまで特訓をしていた体だ。そこへさらに全力で動いたのだ。その痛みは想像し難い。
だが、それ以上にリーシャが気になったのは、
「星姉・・・!」
一番、大切な家族。敬愛すべき先輩にして『姉』。
その安否が、気になった。
(大丈夫、星姉なら、きっと・・・!)
その強さなら、リーシャ自身が誰よりも知っている。
だから、リーシャは走った。
店を飛び出す拍子に転んでしまい、血を浴びてしまったが構わず、リーシャは走り続けた。
何時間と走り続けた。
夜の歓楽街は、昼のように明るい。
だからこそ、誰もその影に入ろうとはしない。
それは、深淵と同じ、夜に打ち勝つために作られた人の光ですら照らす事の出来ない闇であり、同時に人の闇が潜む場所。
そこに目を向ければ、何人も並び積みあがる死体の山。
どれも知らない女たちだ。
それらが、この歓楽街の闇の至る所に転がっていた。
そこに、星礼の死体は無い。
だからこそ、不安がまだ幼い少女の心を蝕む。
そして、走り、走り続けて―――ようやく見つけた。
月明かりの照らす小さな路地裏の空き地。
そこへ至る道には、何十人という女の死体が転がっていた。
きっと、ここに来るまで、何十人という刺客と斬り結んできたのだろう。
そして、そこに辿り着いた。
「はっ・・・・はぁ・・・・はっ・・・」
そこに、星礼がいた。
血の海に倒れながら。
「星姉っ!!!」
リーシャは倒れ伏す『姉』に駆け寄った。
「星姉、星姉ぇ!」
「・・・・う・・・りー、しゃ?」
星礼が、その瞳を開けた。
「星姉・・・!」
「ああ、良かった・・・お前は、無事だったんだな・・・・良かった・・・」
「星姉こそ・・・!は、はやく、病院・・・婆の所に行こう・・・!」
「いや・・・無理だな・・・」
「なんで・・・あっ」
星礼の身体が突然、淡い光を放った。
それは、リンカーがその機能を停止し、ヴァリアブルスキンから元の生身の肉体へと戻る事を意味する。
そうして、その光が収まり、姿を現したのは――――『姉』と呼ぶにはあまりにも似付かわしくない、男。
幽星礼は、男であった。
「星姉・・・!」
リーシャは知っていた。否、幽蓮の全員が、星礼が男であることを知っていた。
男でありながら、戦姫になれる―――篝たちと同じ『男性戦姫』であった。
「どっかから情報が漏れたのか・・・私を徹底的に狙ってきた・・・その上、私を庇おうとしたみんなまで・・・」
「しゃ、喋らないで・・・!す、すぐに婆を呼んでくるから!」
「だめだ」
星礼が、リーシャの腕を力強く掴む。
「黎霞、良く聞くんだ」
「星姉、お願い、行かせて・・・!」
「聞くんだ」
星礼の強い言葉に、リーシャは思わず固まる。
「黎霞、私は、お前にこの家の家業を継いでほしくはなかった」
「っ!?ど、どうして・・・」
「誰かの命を奪う事は、その命を大切に思う誰かの恨みを買う事になる。そして、その恨みは連鎖し、終わりのない渦を生み出す・・・お前には、そんな渦に巻き込まれて欲しくなかった」
「そ、そんなの知らない。私、星姉と一緒にいられたら、それだけで・・・」
「それでも、私の手は、二つだけで、どこにも届かない事もある。だから、お前への訓練に反対しなかった。だから、今お前がここにいる事は、それで、良かったんだと思う。それでも、お前には、平穏な日常を過ごしてほしい・・・」
「いや!」
リーシャは、駄々をこねて首を振った。
「誰!?一体、誰がこんな事したの!?誰が星姉をやったの!?教えて!」
「黎霞・・・」
「私、わたし、みんな、いなくなって、どうすればいいのか分からない!星姉を、やられて、私・・・平穏に生きられないよぉ・・・!」
涙を流し、泣き叫ぶリーシャに、星礼は酷く悲しそうな顔になった。
そして、固く目を閉じて、口を開いた。
「―――その時、星礼姉さんは、幽蓮を襲ったのは『アクトレス』という組織、そしてその指揮をした女の名と、星礼姉さん自身を殺した女の特徴を言ってくれたわ」
「その二人の犯人の名前と特徴は?」
「指揮をしていたのは、徐思妍と言う名の女。そして星礼姉さんを殺ったのは、長身で長いくすんだ茶髪、赤い特殊な刺繍を施されたどこかの民族特有の白の装束、武器は宝石を埋め込まれた鍔の剣。分かるのはそれだけ」
「一人は名前は分かっているが姿は分からず、一人は特徴は分かるが名前が分からず、か。だが、アクトレス所属という事は、確実に俺たちと当たるな」
「ええ、奴らは、男が何かをするという事自体を決して認めない」
めりめりめり、という音を立てて、リーシャは缶を握りつぶした。
「そんなくだらない事で、私の姉は殺された。その誠実さも、実績も、そしてその罪すらも、奴らは『男』というだけで一蹴して踏み潰した!」
その潰した缶を、リーシャは力の限り石床に叩きつけた。
「必ず、殺す。報いを受けさせる・・・自分たちがしたことを、思い知らせてやる!」
リーシャの怒りに呼応するように、コードスキルが発動し、少女の周囲にいくつもの結晶が空中で形成される。
そのリーシャの肩に、篝は生身で触れた。
「っ!?」
リーシャは、それに思わずコードスキルの発動を抑えた。
篝の方を見れば、発生した結晶によって、篝の頬に傷が出来ていた。
「・・・ごめんなさい、取り乱したわ」
「気にするな。俺にもそういう時はある」
「・・・・ねえ、聞いてもいいかしら」
リーシャは、月を見上げながら篝に尋ねる。
「貴方は、どうやって乗り切ったの?」
「アクトレスの襲撃にか?」
「ええ、貴方の事を調べる内に、疑問に思った。どうして星礼姉さんは奴らの襲撃を乗り切れなかったのに、姉さんより若かった貴方が乗り切れたのか・・・それも、自分から正体を明かして、何度も襲われたのに・・・」
「まあ、俺一人ならまず間違いなく潰れてたかもな。あの時は、いろんな奴の力を借りて乗り越えてきたし、何より、俺にはラーズたちがいた」
「仲間がいた事が、姉さんとの違いだったと?」
「かもしれない。環境、関わった人間、守るべき対象や、戦ってきた敵・・・そういった今まで歩んできた人生と、出会いと別れ。あらゆる要素が、今、答えとして現れ、そしてそれはすぐに過程となる」
篝は、そう言って、リーシャを見て、言う。
「俺が言えるのは、お前の兄である星礼が死んで、お前が生きているという事実だけだ。俺の勝手な想像を言わせてもらえるのであれば、お前の兄は、お前を守り切って死んだのだと思う」
「っ・・・」
それを言われて、リーシャは篝の方を見て、しかし辛そうに顔をゆがめて俯いた。
「私は、星礼姉さんに生きていてほしかった・・・・!」
「死に意味はない」
篝は、そう言った。
「死ねば、もうそいつは何も出来ない。何もしない。何も言わない。そして、選択するのは何時だって、生きている人間だ。お前の選択は、もう死んだ奴にどうこう出来るものじゃない」
「・・・・」
「死に意味を見出す事は、そいつの死を受け入れられない奴の戯言だ」
「・・・どういう意味?」
リーシャが、震えた声で篝に問い返す。
その声に、視線に、篝はこう答えた。
「意味があるのは、そいつが死ぬまでの過程と残したものだ。幽星礼は、お前を守り、そして残した。それが、星礼の行動の結果であり、今お前がここにいる理由だ。そして、もう星礼は選択する事は出来ない。
だから、お前が選択しろ。死んだ星礼の代わりに、星礼が正しかった事を証明し続けろ」
リーシャが固まる。
その言葉の意味を飲み込むのに、少しの時間を要して、そして篝から隠すように、顔を俯かせた。
「っ・・・ぅ・・・ぐ・・・・」
「・・・一人になりたいなら、ここから離れるが・・・」
「・・・いいわ。ここに、いて・・・あんたになら、良い」
そう言って、篝の衣服を両手で掴むと、その頭を篝の胸に押し付けた。
「今は、こうさせて・・・」
「・・・・・」
そう言われて、篝は顔を空へと向けた。
(・・・・あとでエレンに何言われるか)
『少なくとも説教だね』
『声が笑ってますよ』
『みんな静かにしようよー!』
『一体どれほどの女子を誑し込めば気が済むのやら』
『罪深いわよね~』
(よしお前らしばらく万力で締め潰してやる)
頭の中で騒ぐ仲間たちにそう言い、篝はしばらく、リーシャと共にその場にとどまった。




