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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第1章 ルルンデで生活するのら

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80ーリア姉とレオ兄の特訓

「ぎるます、ありがと」

「おう、良かったよ。今日はあれか、フォリコッコか?」

「ギルマス、そうなんだ。うちのフォリコッコ、7羽分を登録したいんだ」

「7羽もか!? よくそんなにテイムしたな!」

「れおにいと、でぃしゃんとボク」

「なんだと、ディもか?」

「そうなんだよ。でも、大丈夫だよ。レオとロロがいるから」

「いやいや、ロロはまだギルドに登録できないじゃないか」

「ああ、そうだったね。じゃあ、レオでお願い」

「7羽ともか?」


 そうなんだよ。レオ兄ったら凄い事になっているのだ。だって、ピカとチロもレオ兄で登録しているのだから。超凄腕テイマーなのだ。かっちょいい。


「ロロが登録できるようになったら、ピカとチロは変更しようね」

「え、しょう?」

「そうだよ。だって、本当はロロなんだから」


 て、俺もテイムしていないのだ。


「まあ、ピカとチロは仕方ないよ」

「じゃあ、レオ。ギルドカードを出してくれ」

「はい、ギルマス」

「ねえ、その間にピカと解体場に行ってくるわ」

「ちょっと待て、リア。解体場って事はまた魔獣を持ってんのか?」

「ええ、沢山あるわよ」

「おいおい、本当にお前達姉弟はよぉ」


 本当はピカがやっつけた魔獣なのだ。お魚も買い取ってもらわなきゃ。

 ビオ爺とニルス、『うまいルルンデ』の奥さんの事も、ちゃんとディさんが頼んでいたのだ。


「そろそろ、ランクアップするか?」

「ギルマス、簡単に言うけどCランクに上がる時は、ランクアップ試験を受けないといけないんだろう?」

「そうだ。でも、2人なら大丈夫だろう?」

「そうかなぁ~?」

「レオ、何言ってんの? レオとリアなら大丈夫だよ」


 お、ディさんのお墨付きなのだ。


「じゃあ、試験の申し込みもしとくか?」

「姉上、どうする?」

「そんなのチャレンジするに決まってるじゃない」


 ああ、リア姉はやる気だよ。目がキラランとしたぞ。


「だってフィーネ達より上にいけるじゃない」


 そこかよ、そこなのかよ。仲が良いと思っていたのだけど、そこは張り合うのだね。


「ああ、フィーネ達もDランクだったか」

「そうなのよ、この前の長期休暇にランクアップしたの。学生に負けてらんないわ」


 いやいや、リア姉達の方が年下だし。1歳だけだけど。


「でも私達は学生じゃないもの。フィーネ達は長期休暇の間だけなのよ。なのに、同じランクなんて悔しいじゃない」

「姉上、別に気にしなくていいと思うよ」

「レオ、気にしなさいよ!」


 あらら、対抗心を燃やしているのだ。リア姉は、負けず嫌いだからね。


「じゃあ、次の試験を受ける手続きしとくか?」

「もちろんよ!」

「よし、分かった!」


 この日は、コッコちゃんを7羽無事に登録して、リア姉とレオ兄のランクアップ試験の申し込みをしたのだ。

 ピカが持っていた、倒した魔獣や魔魚も買い取ってもらった。良い臨時収入になったみたいだよ。魔魚さんがとても良いお値段だったのだ。

 これで、リア姉の剣帯も買い替えられるね。レオ兄の弓だって購入できるかも知れない。

 そして、ランクアップの試験だ。ディさんは、リア姉達なら大丈夫だと言う。合格したらCランクだ。増々かっちょいいのだ。

 その日からリア姉は、レオ兄に無理矢理相手をさせて特訓を始めた。家の前で、2人で鍛錬し始めたのだ。

 俺がまだ眠っている様な、早朝から走り込みをしたりもしている。本格的なのだ。

 今日も2人で、木でできた剣で打ち合いをしている。

 それを見ている、俺とコッコちゃん。それにピカとチロだ。仲良く並んで見ているのだ。

 あれ? 余りにも自然だったから気付くのが遅れたのだけど、コッコちゃんはどうして俺の隣にいるのだ? 柵から出てきているぞ、いいのか? どうやって出たのだ?


「クックックッ」

「コッコッコッ」

「わふ」

「キュルン」


 賑やかだ。何を話しているのやら。コッコちゃん、勝手に柵から出たら駄目だぞぅ。


「わふ」

「うん、しょうらよね」

「キュル」

「しょう思う?」


 ピカとチロが、2人は強いから楽勝だと言っている。俺も、そう思うのだ。


「ハァッ!」

「うわ、姉上! 待ってよ!」


 リア姉が、容赦なくレオ兄に切り掛かる。木剣なんだけど、当たったら痛そうなのだ。

 リア姉に合わせて、剣で対戦しているからレオ兄は不利だ。レオ兄は槍の方が得意だから。


「うわぁ……」

「コッコッコッ」

「わふッ」


 なんだろう。コッコちゃんが、自然に会話に入ってくるのだ。凄い切り込みだと言っている。コッコちゃんに分かるのか?


「クックックッコケッ」

「へぇ〜、しょうなんら」


 冒険者に追いかけられて、切り付けられた事があるんだって。その時の冒険者より、リア姉の方がずっと早いらしい。


「んん……?」


 ここで俺はまた気が付いたのだ。


「ピカ、ボクはどうしてこっこちゃんの言う事がわかるのら?」

「わふ」

「え……」


 何故かコッコちゃんが、何を話しているのか分かるのだ。ピカが言うには、テイマーのスキルが生えたからだとか。

 そうなのか? そんなものなのか?


「ロロー! 来ちゃったー!」


 キラキラした髪を靡かせて、手を振りながら爽やかにディさんの登場なのだ。

 最近、よく来るよね。いいんだけど。きっとお目当ては、ニコ兄のお野菜なのだ。


「でぃしゃん、こんちは〜」


 いつもの様に、お手々をフリフリする。


「何? ピカとチロやコッコちゃんまで並んで何してんの?」

「りあねえとれおにいの、とっくんを見てるのら」

「ああ、頑張ってるねー」


 その時、ディさんに気を取られてしまったのか、リア姉の木剣がレオ兄の手首へまともに入ってしまった。


お読みいただき有難うございます!

どんどんコッコちゃんが前に出てきています。^^;

また明日も読むよ〜!と、応援して下さる方は、是非とも評価やブクマをして頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] コッコちゃんと自然にお喋りしてる···!
[一言] 卵だけ食べて、鶏肉は諦めないといけませんね。笑 意思疎通ができる相手を食べることはできませんから。数を少しずつ増やさないといけませんね。
感想一覧
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