499ー驚き
「れおにいも、みたのら!?」
「ああ、最初に気付いたのがレオだったらしい」
「ぴゃーッ! しゃしゅが、れおにい!」
「れおにいか!」
いかん、二人して変なテンションになってしまっているぞ。俺たちは変なテンションで、驚きまくっているのだけど。
要するにテオさんが言うには、魔鳥の巣の上空に黒い影が浮いていた。それを最初に見つけたのがレオ兄で、あまりのことに鑑定眼の結果を信じられなかったらしい。
そりゃそうだ。レオ兄だって、魔族なんか見たことがないのだから。
すぐにお祖父様もそれを確認した。魔族だと確信したお祖父様は、自分たちだけでは手に負えないと判断した。早急にエルフのクリスティー先生に、相談することにしたということだ。既にクリスティー先生宛てにお手紙は出したらしい。
「まだ姿を見ただけだ。レオが鑑定眼を使えるだろう、それで確認している」
「れおにい、しゅごいのら」
「な、しゅげーな。やっぱ、しゃしゅが、れおにいらな」
二人で、うんうんと納得していた。
「こら、俺だっているんだぞ」
「らって、ておにいは、おるしゅばんらったじょ」
「エル、留守番じゃなくて、お邸を守る方だったんだって」
まあ、それはどっちでもいい。
「ロロ、今どうでもいいとか思っただろう?」
「え、しょんなことないのら〜」
そう言いながら、俺は視線を泳がせた。だってテオさんったら鋭いことを言うのだもの。
「とにかくだ。魔族と確認できているのだから、これはもうこの領地だけの問題じゃないんだ」
と、言うと? どういうことなのかな? 俺は分からないとキョトンとした。
「国の問題なんだ。いや、この国だけじゃない、周辺国全部の問題になる」
「もしも、この領地で抑えられなかったら、その被害は他国にも及ぶだろうということです。分かりますか?」
「えっちょぉ、しょれだけ、まじょくがちゅよいってこと?」
「そうですね」
今から約300年前に確かに魔族が攻めてきた。それはルルンデのお祭りになっているように、四英雄が戦ったと言い伝えられているのだから確かなのだろう。
その時は四英雄がいたから良かったけど、今はどうなのだろう。そして、光の精霊さんだ。300年前は精霊さんの力も借りたと、残っている。また助けてくれるかなんて誰にも分からないじゃないか。
いや、あの女神なら放ってはおかないだろうと思うけど。
「ておしゃん、しょのまじょくは、しょれから、どうしたのら?」
「しょうらよな。れおにいと、おおじいじがやっちゅけたのか?」
「いや、いつの間にか消えていたらしい」
消えていた? 姿を消したのか? え? 消えるの? それってどう考えたら良いのかな? まだ攻撃してくるつもりはないのかな?
「魔鳥がやたらと出てきていただろう? それを操っていたのが魔族だったのだろうってことだ」
「まちょう……」
「しょっか、どうくちゅにも、でてきたもんな」
「ロロたちが、この領地にくるまでにも魔鳥に襲われただろう。あれもそうかも知れないんだ」
じゃあ、最初から魔鳥は魔族に操られていたのか? あの数の魔鳥を? そんなの能力なんて言葉で言って良いのか? とんでもないじゃないか。
数百、いや、もしかしたら、数千かも知れない。その数の魔鳥を動かすんだ。
「それだけの能力があるってことだ。とにかく魔族なんて、今の世代だと誰も戦ったことどころか見たこともないんだ」
それってどうなのだろう? 300年前……
「ておしゃん、しゃんびゃくねんまえ」
「ああ、300年前か? ルルンデで魔族を抑えたんだな」
「しょう、しょれからまじょくは、でてきてないの?」
「それ以降の目撃はないらしいぞ」
じゃあ、なんで今更? いや、父様と母様が戦ったのは魔族かも知れないとディさんが言ってた。でも今回はルルンデじゃなくて隣国だ。
「るるんでじゃないのに」
「あれは、偶々ルルンデだったんだ。魔族は多分どこでも良かったのだろうという話だ」
ルルンデに丁度良いダンジョンがあった。ただ、それだけだとテオさんは言った。
「四英雄の子孫がみんな戦えるわけじゃない。ルルンデの街がある領主は戦わないだろう?」
「あー、りょうしゅしゃまは、たたかわないとおもうのら」
「だろう? それに四英雄の一人は妖精だったと言われているしな」
「ひょー!」
「よ、ようしぇいか!」
またまたビックリワードが出てきてしまった。ちびっ子が食いつくようなワードだ。思わず座っているのに、お尻をピョンと弾ませてしまう。
妖精さんって本当にいるのか? て話なのだけど。光の精霊さんでさえ、とんでもなのにここに来て妖精さんまで登場だ。
「妖精族ってのがいるらしい。僕も見たことがないけどな」
「よ、よ、ようしぇいじょくぅ!?」
「しゅげーなッ!」
エルったら拳を上げてたりする。ノリノリだ。妖精なんて言葉を聞いちゃったら、そりゃもうテンションあげあげだ。
魔族の怖いお話だったのに、妖精というワードが出てきた途端におとぎ話になった。
その四英雄って、一体どうなっているのだ? その子孫の一人が、ルルンデの街があるフォーゲル領の領主様。それと辺境伯家もそうだ。それに妖精さん。これで三人だ。あと一人……
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宜しくお願いします。
ロロが何か考えてますね〜
書籍版では魔族も妖精さんも登場していたのですが、やっとweb版にも登場です!
そしてロロは何を考えて気付いたのでしょうね〜(^◇^;)
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