494ー怖くて
「コラッ! エル! ロロ! ニコ! 中に入りなさいッ!」
あらら、伯父様に叱られちゃた。見つかっちゃったぞ。
「また出ているの!? あなたたち、危ないわ!」
お祖母様にも言われちゃった。そんなことを言われても、もう出ちゃったし、やる気満々なのだよ。
「やるのら!」
「おー!」
「える、もっとまりょくを、ためるのら!」
「ためるのか!? こ、こうか!?」
俺が一言言っただけなのに、エルはちゃんと自分の中で魔力を溜めている。それはちゃんと魔力操作ができるということだ。
だから真剣に勉強したら、もっと使えるようになるのに。
「ロロ! またボーッとするな! 危ないぞ!」
おっと、またニコ兄に言われちゃった。つい、違うことを考えて手が止まってしまう。いかんね、俺もやるぞ!
「やあッ!」
魔法杖を振ると、また大きな鎌のような刃が魔鳥に向かって飛ぶ。これって、もっとまとめて落とせないかな? こう、広範囲でさ。
大きな衝撃派のような感じでイメージして、やるぞ!
「たあーッ!」
この魔法杖は本当に凄い。さすがディさん作だ。俺がイメージした通りのものが発動できる。
目には見えないのだけど、ブワワ~ンと魔法の衝撃派のようなものが広範囲で魔鳥に襲い掛かる。
そして、一気に半分近くの魔鳥がクルクルと回りながら落ちていく。ふふふん、俺はやればできる子なのだよ。
「ろろ、しゅげーじょ! どうやったんら!?」
「おっきく、やっちゅけるかんじなのら」
「わかんねーじょ!」
うん、そうだろうね。この3歳児の語彙力はとってもショボい。
「ロロ、どんどん落としていけ!」
「うん! にこにい!」
「ぼくも、おとしゅじょ!」
魔鳥さんも馬鹿じゃない。違う場所から攻撃されているぞと気付いてしまう。そして、バルコニーにいる俺たちに目標を定めた魔鳥さんがいた。
翼を畳んで真下に落ちる攻撃だと、ここには届かない。だから、魔鳥さんも魔法で攻撃してきた。
風の刃が俺たちに襲い掛かる。あ、やべッ! と思ったのだけど、どうすれば良いのか分からない。
後ろにはマリーとウォルターさんがいる。ここで俺たちが避けると、そのマリーたちに届いてしまうかも知れない。どうしよう!?
「キュルン!」
俺のポシェットから首を出していたチロが鳴いた。すると、放たれた風の刃が何もない空間で跳ね返り落ちて行く。
チロったらいつの間に、こんなこともできるようになっていたのだ?
「チロ! ありがと! シールドか!?」
「キュル!」
ええー、シールドといえばクーちゃんだろう? もう俺のお友達はみんな凄いじゃないか。俺って無敵? みたいな。
「ロロ! また手が止まっているぞ!」
「あ……!」
つい考えてしまう。いかんいかん、今は魔鳥に攻撃だ。
「たあーッ!」
「とぉッ!」
「やあーッ!」
俺とニコ兄、エルがどんどん魔法で魔鳥を落としていく。
「アハハハ! ニコ! ロロ! エル! いいぞ!」
「テオ! 笑ってる場合じゃないわよ! 危ないじゃない!」
「お祖母様! 大丈夫ですよ、みんな強い!」
お祖母様とテオさんの会話が聞こえてきた。そうだろう? 俺たちちびっ子もなかなかやるだろう? ふふふん。
「だからロロ、何自慢そうにしてるんだよ!」
「あ、にこにい、ちゅいわしゅれるのら」
「ろろは、いちゅもらな」
「ええー」
エルにまでいわれちゃった。よし、頑張るぞ!
こうして、俺たち三人はバルコニーから魔鳥を落としていった。落ちた魔鳥を庭で伯父様たちや兵士さんが止めを刺してくれる。良い連携だ。
魔鳥が一気に減って、あと数羽といったところでバサバサと羽搏いて逃げて行った。あれれ、逃げちゃうぞ。
「にこにい、にげてくのら!」
「ロロ、もういい」
「えー」
だって逃がしちゃったらまた襲ってこないか? きっとあれは巣に帰るのだろうけど。
「巣に帰っても、きっとリア姉とレオ兄が巣を潰してくれてる。どうにもならないさ」
「しょう?」
「うん、そうだ!」
ニコ兄がそう言うならそうかな?
「やったな! がんばったじょ!」
「うん、える!」
「二人とも怖くなかったか?」
「にこにい、へいきなのら」
「おう、へいきらった」
やっぱここはエルとハイタッチだ。やったね! てさ。
「ニコ! ロロ! エル!」
あ、下から伯父様が呼んでるぞ。叱られちゃうかな? と思っていたら違った。
一羽だけ残っていた魔鳥さんが、こいつらが落としたのか!? と思ったのかどうなのか? 捨て身で突撃してきた。
「危ないッ!」
テオさんも叫んでいる。どうしよう!? 身体を細くしてこっちに突っ込んでくるぞ。
「ロロ! エル! 下がれ!」
ニコ兄が俺たちを庇うように、手を広げながら前に出た。駄目だって! ニコ兄がやられてしまう!
「にこにい! らめなのらッ!」
そう叫びながら俺は杖を振った。
怖くて思わずギュッと眼を瞑りながら振った杖から、グワワ~ンと衝撃派が出て魔鳥に襲い掛かる。そのまま魔鳥はクルクルと周りながら落ちて行った。
「ロロかッ!?」
伯父様が叫んでいるけど、俺はまだ何が起こったのか理解できていない。
「ロロ! ありがとな!」
「ろろ、しゅげーじょ!」
え? えっと、なんとかなったのかな?
「ロロの杖からなんか出たんだ! それで魔鳥が落ちたんだ!」
「にこにい、よかったのら! うぇーん! にこにいー!」
思わず泣きながらニコ兄にしがみ付いた。だって本当にニコ兄が危ないと思ったのだもの。ニコ兄が魔鳥に突っ込まれたらどうしよう!? て、それが怖くて必死だった。
お読みいただき有難うございます!
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宜しくお願いします。
改めて、ロロは可愛い(^◇^;)
(自分で書いてるのに)
リリはお利口な皇子さま。
ハルちゃんは天然でつよつよ。
ココちゃんはお転婆令嬢。
他サイトで投稿中の新作のベルは小生意気。
ラウは…なんだろう?イケイケ?(^◇^;)
ロロは自分より優秀で強い人たちが周りにいるので、怖がりだったり後ろでバタバタしていたり?本当は能力が高い子なのですけどね。
剣で戦うなんて怖くて無理と思ってます。
一番ちびっ子らしいのかな?なんて思います。
今、ロロの書籍化作業を必死でしているのですが(鬼改稿なので)書いていて、可愛いなぁと自然に思えます。
ロロちゃんをどうか末長くご贔屓に(^◇^;)
よろしくお願いします(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゜
早く新しいイラストできないかなぁ( ˶'ᵕ'˶)




