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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第5章 大変なのら

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263ー僕達の事 5(レオ視点)

 姉上とそんな話をしていたら、フィーネがアッという顔をした。


「リアの元婚約者、私少し知っているわよ。学園で一時期噂になっていた事があるのよ」

「え、そうなの?」


 なんだなんだ? と、大人達が興味深気な顔をしている。

 それで僕は少し説明した。貴族簿が閲覧できなくて相談に行った時に、愛人になるのなら話を聞いてやると言われた事を話した。


「なんだそいつは!? まだ学生なのだろう!」


 クリスさんが怒っている。そうだよな、普通そう思うだろう。まだ学生の分際で愛人なんて、有り得ない。


「その元婚約者よ。えっと、なんだったかしら?」

「姉上。中途半端に覚えているから」

「だってマティ、ざまぁ見ろって思ったのよ」


 え? 何なんだろう? 少し興味が沸いてきた。


「僕が代わりに話しますよ。まあ、簡単に言うと学園を退学処分になったんです」

「「えぇッ!?」」


 退学処分だって!? 一体何をしたらそんな事になるんだ!?


「そうそう、そうだわ。複数の女子生徒にしつこく言い寄っていたらしくて、連名で教師に訴えられたのよ」

「自分より身分が下の複数の令嬢に結構きわどい事をやっていて、脅迫紛いの事もしていたらしい。詳細は公表されていないけどね」

「えぇー、なにそれ」

「でしょう? そこからまだ余罪が出て来たみたいなの。どうやら女癖が悪かったのと、少しお馬鹿だったみたいね」

「なんだか言葉が出ないわ」

「あんなのと婚約解消して良かったのよ」

「でもそんな子息と、よく父上達は婚約を進めたよね」

「本当だわ、やっぱりお父様ったら何しているのかしら?」


 だからそうじゃないって。


「それがご両親も知らなかったらしいよ。まさかうちの息子がってヤツだよ。夢にも思わなかったって」

「近頃の学園はどうなっているんだ? これは一度視察に入らせる方が良いか?」


 王弟殿下まで呆れている。しかし、そんな人だったとは。ね、姉上。


「だからレオ。何よ」

「いや、婚約解消になって良かったね」

「本当だわ。そんな奴と婚姻できないわよ」


 僕達がそんな話をしていた頃、ニコとロロは平和に畑の中を散歩していた。

 外を見ると、みんな集まって下を見ているのが分かる。きっとプチゴーレムかフォーちゃん達がいるのだろう。

 見ていて微笑ましい。またマンドラゴラじゃなければ良いのだけど。アハハハ。




 ◇◇◇

(ロロ視点に戻ります)




「ピヨピヨ」

「クック」

「ピヨヨ」


 フォーちゃん達が俺の足元で喋っている。この子達も昨日見ていたから。


「ロロ、もしかしてフォーちゃん達は文句言ってんのか?」

「しょうなのら。わがままむしゅめらっていってるのら」


 あ、言ってしまった。

 リュシエンヌが、ガビーンと効果音がしそうな顔をしている。


「アハハハ、よく分かってんな!」

「わ、私、我儘じゃないわ!」

「え、我儘だろ」

「わがままなのら」

「あぶなかったのよぉ」


 ララちゃんまで突っ込んでいる。ちびっ子にまで突っ込まれ、小さくなるかと思いきや。


「ちゃんと反省したの!」


 堂々と反論してきたのだ。これはあれだね。逆ギレするタイプの人なのかも。


「なら、同じ事をしないようにな」

「分かっているわ」

「たかびしゃなのら」

「ちょっぴりえらしょうなのよ」


 あ、しまった。またまた言ってしまった。ララちゃんと二人で、お顔を見合わせて笑った。

 ふふふ、楽しいのだ。ね~っとララちゃんとにっこりだ。ララちゃんも、可愛いのに言うね。

 それからニコ兄とリュシエンヌも一緒に畑の中をお散歩だ。

 昨日は自分が自分がと、自己主張の強かったリュシエンヌさん。ニコ兄に言い訳なのか、謝罪なのか。


「本当に反省したの。ニコが助けてくれなかったら生きていなかったわ。有難う」

「おう、いいぜ。少しお利口になったんだな」

「えー、何その言い方」

「アハハハ」


 うん、良い感じになったのだ。きっとリュシエンヌだって昨日は怖かったのだ。気が動転していたのだろうし。

 ブラックウルフが迫って来た時には、もう駄目だと思っただろう。それさえも分からなくて、ただ恐怖だったのかも知れない。

 ニコ兄が助けに入って……て、あれれ? もしかしてこれって吊り橋効果か?

 ニコ兄がキラキラして見えちゃったのか?

 皆でお昼を食べて帰る時にも、ニコ兄に言っていた。


「絶対に素敵なレディになるわ。だからまた会ってほしいの」


 リュシエンヌがほっぺをほんのりとピンク色に染めながら、そう言って帰って行った。

 ああしていればちょっぴり可愛いけど、でもララちゃんがやっぱ一番可愛い。


「ろろ、またあいにくるのよ〜!」


 と手を振っていた。俺も手を振り返した。また会えるといいなと思ったのだ。

 リア姉とレオ兄を見ると、いつも通りの表情をしているからお話は無事に済んだのだろう。

 それより俺は、お昼ご飯を食べたらもう駄目なのだ。


「ふぁ~……」

「ロロ、もう眠いんだろう?」

「うん、レオ兄」


 おいで、とレオ兄が抱っこしてくれてベッドへ連れて行ってくれる。

 リア姉はまた剣を持ち出している。元気なのだ。


「ユーリア、薬草畑を手入れするぞ」

「はいはい」

「あらあら、麦わら帽子を被ってください」

「おー」

「はーい」


 うん、ニコ兄もいつも通りだ。

 ルルンデの街のお祭り『ルルウィン祭』は無事に終わった。

 昼間はララちゃんと会って、ダンスを踊ってパレードもしちゃって、とっても楽しかったのだ。

 夜はブラックウルフが出て来て、どうなるかと思ったけどなんとかなった。終わり良ければなのだ。

 俺はスヤスヤと眠りについたのだ。


お読みいただき有難うございます!

11月1日発売予定です!今回はリリ⑤と同時発売です。

イラストはなんと、potg様が担当して下さいました!

ロロがもう、とんでもなく可愛いです♡

リリの⑤と共に宜しくお願いします!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


まだリリ④が発売になっていないというのに、⑤ですって。どうしましょう^^;

リリ④からのイラストです。リリとリリママのシーンです。

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 忘れる事が出来ないお祭りも終わり。知らなかった両親の事も分かり片付けなくてはいけない事が多すぎて大変ですけど。四兄弟なら大丈夫(๑>◡<๑) 終わりよければ全て良しです^ - ^ 早く解…
感想一覧
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