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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第1章 ルルンデで生活するのら

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24ーバレバ~レ

 だから、見るって何なのだ?


「あ、その話だったね」


 そうなのだ。話が全然進まないのだ。

 エルフのディさんが『見る』と言っているのは、エルフだけが持つスキル『精霊眼』というスキルで見る事らしい。だから、精霊さんの話になったのだ。

 『精霊眼』で見ると、その人が持つスキルや潜在的な能力まで見る事ができるそうのだ。とってもファンタジーなのだ。


「簡単に言うと大抵は全部見えるんだ」

「ひょぉ〜」


 凄いのだ。どうせならそんなスキルが欲しかった。あの泣き虫女神に要相談なのだ。

 て、まだ俺は自分がどんなスキルを持っているのか知らないけど。


「じゃあ、お姉さんからいいかな?」

「はい、お願いします!」

「元気だね〜……」


 と、エルフのディさんのエメラルド色した瞳が光った気がしたのだ。ピカーンてゴールドにさ。


「君は火だね。今でもファイヤーボール位は使えるね」

「はい! 凄いわ、本当に分かるんですね。でも、それだけしかまだできなくて」

「うん、魔力量は充分にあるよ。後は魔力操作だ。君は大雑把すぎる」

「プクク……」

「何よ、レオ。笑わないでよ」

「だって、当たってるじゃない」

「リアは魔力操作を碌に勉強しないで、力任せに無理矢理発動しているだろう。無駄だらけなんだ」

「アハハハ!」


 とうとうレオ兄がお腹を抱えて笑ってしまった。ディさんが言った事は、当たっているのだ。

 兄弟の中では、リア姉とニコ兄は魔力操作とか苦手なのだ。


「剣を使うんだね。なら、剣に火属性を付与できるように頑張ってみたらいいよ。あれは魔力操作の良い練習になるから。勉強しなさい、そうしたらもっと出来る様になるよ」

「はい! 有難うございます!」


 ほら、レオ兄が前から言っていた通りだ。レオ兄も魔力操作の話をしていたのだ。なのに、リア姉とニコ兄は面倒がって碌に練習をしない。


「レオは……3属性なんだね。凄いじゃない」

「なんだと!? レオ、お前3属性も使えんのか!?」

「はい、まあ」

「ギルドに登録した時は風属性だけだっただろう!?」

「はい。毎日使っていたらいつの間にか使える様になったんですよ」

「おいおい、登録内容を更新しろよ!」

「風……ああ、索敵ができるんだね」

「索敵だと!?」


 レオ兄は風属性魔法を使って索敵できるのだ。どの辺りに魔物がいるぞ、とかが分かるのだ。後は水と土属性魔法が使えるのだ。

 それをディさんは褒めていた。そして、レオ兄は魔力操作が上手だと驚いていたのだ。ほんの少しの魔力で発動できる。それは、とても凄い事なのだ。


「レオ、君は弓で狙ったものは外さないだろう?」

「え……そう言えばそうかも知れません」


 今のレオ兄が矢を射ると、百発百中とまではいかなくても滅多に外さないそうだ。それも、風属性魔法を上手く使っているそうなのだ。


「え? 僕、意識していませんでした」

「みたいだね。でも、君は本当に魔力操作が上手だ。支援魔法でリアを補助しているよ」


 レオ兄が驚いていた。レオ兄が無意識でリア姉に支援魔法を掛けているそうなのだ。


「支援魔法ですか?」

「そう。攻撃力アップと、物理防御力アップだ」

「え……!?」

「レオ、凄いじゃない!」


 レオ兄は全くの無意識だったらしい。きっとあれだ。レオ兄は、それだけリア姉の事を心配しているのだ。


「姉思いな弟だ」

「姉は猪突猛進なので」

「アハハハ、確かにそうだね。でも、レオ。君は魔力を意識しながら見る練習をすればいい。鑑定を使える様になる」

「レオ! お前、凄いじゃないか! 鑑定のスキルを持っている奴なんて、そういないぞ! その上、3属性に索敵だろう!」


 ちょっとさっきから、ギルマスが煩いのだ。俺はエルフのディさんのお膝に乗せられている。だから、ギルマスの真横なのだ。大きな声を出されると、煩いのだ。


「うん、君達兄弟は元々の潜在能力が高い。だからなのかな、ロロ」


 むむむ、俺の番らしいのだ。


「このハンカチを見た時も驚いたんだけど、それが3歳のちびっ子がした刺繍だと聞いてもっと驚いたんだ」


 あんまり、ちびっ子で刺繍をする子はいないだろうな。

 だって俺はこういうチマチマした事が好きなのだ。大きくなったらリア姉やレオ兄の服を作りたいと思っている。

 時間は掛かるだろうけど、マリーに教わったら出来ると思うのだ。そしたら、守られる様に思いを込めながら服を作ると決めているのだ。


「無意識なのかな? ロロは魔力操作はできる?」

「えっと……ポカポカぐるぐる?」

「ロロ、そうだよ」

「れおにいに教わったのら」

「ロロはまだちびっ子だからね……それにしても……」


 ん? 何なのだ?


「ロロは付与魔法が出来るね」

「ああ、やっぱり」

「レオは気付いていたのかな?」

「はい、ハンカチの刺繍を見て」

「うん、君はやはり鑑定の素質があるよ」


 『鑑定』はエルフのディさんが使う『精霊眼』の下位スキルらしい。それをレオ兄は使える様になるかも知れない。

 今だって、俺が刺繍したのを見て付与されていると分かっていた。レオ兄は凄いのだ。自慢の兄なのだ。ふふん。


お読み頂きありがとうございます。

今年も宜しくお願いします!

宜しければ、評価やブクマをして頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします!

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