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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第4章 お祭りに行くのら

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214/471

214ー魔力を

 確かに、動き出して直ぐの頃は、よくキャンキャンと魔力が欲しいと言って来ていた。俺はナデナデしながら、魔力を流したりしていたのだ。

 それがお墓参りから、帰ってきた頃からだろうか。時々俺の近くには寄って来るけど、それだけだったのだ。だから俺も特別何かをする事はなくなった。

 ディさんの見立てでは、プチゴーレム達に俺の魔力が充分に馴染んだから、近くにいるだけで補充できる感じになっているらしい。

 お墓参りの時に、長い時間ずっと一緒にいたのが影響しているのかな?

 いつそんな事を話していたのか、俺は全然知らなかったのだ。


「いっちーたちも、せいちょうしてるのら」

「うん、そうだね」


 トコトコとレオ兄と畑の中を歩いていると、ドルフ爺がいた。その足元にはプチゴーレム達だ。


「あ、どるふじいといるんら」

「ドルフ爺は親分だね」


 親分かぁ。リーダー? いや、チーフ。うぅー~ん、なんだかしっくりこない。やっぱ、ボスがいい。


「おう! 今朝は早いな!」

「うん、ロロが起きちゃったんだ」

「コッコちゃんとクーちゃんの餌を集めてきたぞ」


 ドルフ爺がそう言った途端に、コケッコー! クック―! ピヨピヨ―! と、鳴きながら走り出したコッコちゃんファミリー。そんなに腹ペコだったのか?

 走っているのを見ていると、親コッコちゃん達よりオレンジ色の子達の方が早く走っている。しかも、大きくなった。


「ロロ、色もだよ。薄くなってきただろう」

「ほんとら」


 鮮やかなオレンジ色だったのに、今はそれが淡い色になっている。でも、他の雛達とは色が違う。


「ほかのひなは、もっとしろいのら」

「そうだね、もう殆ど白色になっているからね」


 フォーちゃん達は大人になっても、真っ白にならないのではないかな? なりそうもないぞ。

 今で丁度、親コッコちゃんの半分位の大きさになっている。まだまだ大きくなるのだ。


「どるふじい、ありがと」

「おう、良いってことよ。ロロ、教会のコッコちゃんの餌だけどな」


 ほうほう。ドルフ爺の息子さんに頼むと相談していたのだ。

 息子さんが朝早くに、市場で売る為に野菜を持って行く。その時にコッコちゃん達の分を、大きな籠に入れて教会の前に置いておいてくれる事になった。


「教会も雛が増えただろう? 子供達に運ばせるのも、危ないと思ったんだ」

「ありがと」

「おう、もうビオ爺と話はしてあるからな」


 そんなに早く対応してくれたのか。それは子供達も助かるのだ。


「それでロロ。今日の午後に、ニコと一緒に孤児院へ行くぞ」

「しょうなの?」

「ああ、畑を見てみるさ」

「うん、じぇんじぇん、らめらめらったのら」

「そうか、そんなにか?」

「しょうなのら」


 そうだよ。素人の俺が見ても駄目だと分かるのだ。多分、土も駄目なのだと思うぞ。


「きほんが、らめなのら」

「アハハハ! 基本ってか?」

「ほんとうなのら」

「ロロ、そうなの?」

「うん。じぇんじぇんらめ」

「アハハハ!」


 何故かドルフ爺にうけてしまったのだ。


「ロロは、毎日畑を見ているから分かったんだろうよ」

「しょうなのら」

「えらいぞ。お利口だ」


 ドルフ爺に頭をグリグリされた。これは撫でているつもりなのだ。

 でも手が大きいし力も強いから、頭がグラングランして俺のお首がやられそうなのだ。


「ドルフ爺、力が強いよ」

「お? すまんすまん」


 じゃあ一緒に行くから、お昼寝から起きたら声を掛けてくれと言って、ドルフ爺は畑へ歩いて行った。勿論、プチゴーレム達を引き連れてだ。朝から元気な、ドルフ爺とプチゴーレム達だ。


「ほら、今だってイッチー達はロロから魔力を貰っていたよ」

「しょうなの?」

「うん、見ていたからね」


 レオ兄の鑑定眼なのだ。良いなぁ~、俺も精霊眼が無理でも鑑定眼が欲しい。

 泣き虫女神さん、要相談なのだ。もう少し大きくならないと駄目なのかなぁ?


「坊ちゃま、食事にしましょうか」


 それからいつもの様に、みんなで朝ごはんを食べたのだ。

 もう少ししたら、ディさんがやって来るだろう。それまで俺は、少し軒下でセルマ婆さんと日向ぼっこだ。

 もふもふしたピカさんに(もた)れて、2人でのんびりとしていたのだ。


「ロロ! セルマ婆さん! おはよう!」


 今日も元気に出勤なのだ。キラッキラでサラッサラの、長いグリーンブロンドの髪を靡かせながら手を振っている。俺が刺繍したグリーンのおリボンも、毎日つけてくれている。お似合いで良かったのだ。


「でぃしゃんら」

「相変わらず綺麗ね~」

「ね~」


 とっても、のんびりしているのだ。ちょっぴり暑くなってきたけど、まだ午前中は涼しいし軒下の陰に入っていると過ごしやすい。

 俺は小さな手をフリフリとしながら迎える。


「おはよー」

「おはようございます~」

「今日も良いお天気だねー」


 そのままディさんは、ヒョイと俺の隣に座る。ディさんが側に来るとふんわりと良い香りがするのだ。森林の様な、爽やかな香りだ。


「きょう、どるふじいとにこにいもいっしょに、きょうかいにいくのら」

「そうなの? 畑の事だよね」

「しょうなのら」


 コッコちゃんのお野菜も、息子さんが持って行ってくれていると話す。


「ああ、それは昨日聞いたよ。ドルフ爺が直ぐに手配してくれて助かったよ」


 そうなのか。俺は早い時間に眠ってしまうから知らなかったのだ。


お読みいただき有難うございます!

色々変わった事や、成長している事などをお届けできればと思います。

応援して下さる方、続けて読みよ〜と思って下さる方は、是非とも下部↓にある☆マークで評価をして頂けると嬉しいでっす!

宜しくお願いします。


今日の異世界ファンタジー部門ランキングで、リリやハルだけでなく、ココちゃんもランキングを上げていました。

有難うございます!

ココに頑張ってほしい!

と、思いながらやっぱりハルちゃんが好き♡

挿絵(By みてみん)


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