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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第3章 領地に行ったのら

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162/469

162ーピカさん、無敵?

 ピカさんは一緒に食べているのだけど、ちびっ子戦隊は厩だ。

 流石に宿屋の中には連れて入れない。だって、珍しいコッコちゃんの雛と、プチゴーレムだから。

 魔馬さんと一緒にご飯を食べて、寝ているだろう。

 もし誰かがちびっ子戦隊を盗もうとしても大丈夫なのだ。何故ならちびっ子戦隊は強いから。ビリビリもあるらしいし。

 俺がプチゴーレム達に作った、お帽子に付与されている。ディさんが精霊眼で、そう見たのだ。

 とにかく、お腹がいっぱいになったら俺はもう駄目なのだよ。眠気が襲ってくる。


「ふわぁ〜……」

「もうロロがおネムだね」

「今日はもう寝ましょう。ニコも疲れたでしょう?」

「俺は大丈夫だぜ」

「あらあら、明日もありますからね。今日はゆっくり休みましょう」


 そうそう。マリーの言う通りなのだよ。明日はお墓参りに行くのだ。

 俺達は部屋のある2階へ上がって行った。今日はベッドが2つ置いてある部屋で、レオ兄だけでなくリア姉とニコ兄も一緒の部屋なのだ。マリー達はお隣の部屋らしい。


「まりー、えるざ、ゆーりあ、おやしゅみ」


 お手々をフリフリしておいた。


「ぴか」

「わふん」

「うん、おやしゅみ」


 ピカもベッドの横で、寝そべった。チロがいつの間にかピカの背中に乗っている。

 チロはずっと俺のポシェットに入っていたのだ。あれ? チロはまだご飯を食べていないのだ。


「キュル」

「あー、ちろ。食べられなかったから」

「キュルン」

「チロは蛇だから、外に出ちゃうと周りが驚いてしまうわ。仕方ないのよ。我慢してね。ピカ、チロのご飯は持ってないの?」

「わふん」


 リア姉が話してくれて、ピカが小さなお肉をコロンと出した。


「キュル」


 よしよし、良かったのだ。リア姉に任せて俺は寝ちゃうよ。もう、瞼が勝手に閉じてくるのだ。


「ロロ、大丈夫だよ。もう寝ていいよ」

「れおにい、おやしゅみ」

「ああ、疲れたね。ゆっくりお休み」


 そのまま俺は眠ったのだ。いつもと違うベッドだ。俺の好きなおひさまの匂いがしない。仕方がない。

 そのままいつの間にか熟睡したのだ。


 翌朝、ピカにベロロンと舐められ目を覚ました。


「ん〜……ぴか?」

「わふん」


 おはよう、朝だよ。と、言っている。もう朝なのか。よく寝たような、あっという間に朝になったような。ベッドが違うからかな? 少し気怠い。


「ロロ、おはよう。疲れてない?」


 横を見ると、レオ兄がいたのだ。俺の頭を撫でてくれる。

 レオ兄の体温と匂いが恋しくて、モゾモゾと俺はレオ兄にくっついた。レオ兄も腕を回して、ふんわりと抱き寄せてくれる。


「体が温かいね。まだ眠いかな?」

「らいじょぶなのら」


 俺はレオ兄の腕の中で、ピトッとくっついている。安心するのだ。


「姉上、ハンザさんが話していたロック鳥を確認したいから、少し回り道をして墓地に行かない?」


 隣のベッドに寝ているリア姉に話しかけている。そうか、ロック鳥。大きな鳥さんだと言っていた。どんな鳥さんなのだろう?


「そうね、巣を作っているのでしょう?」

「ロック鳥が巣を作るとしたら、あの岩場じゃないかな?」

「そうね、あそこしかないわよね」


 なんだ、リア姉やレオ兄はもう見当を付けているのだ。鳥さんといえば、木の上とかに巣を作るのではないのか?


「れおにい、岩に巣をちゅくるの? 木じゃなくて?」

「ロロ、よく知っているね。普通の鳥さんは木に作るのだろうけど、ロック鳥は岩場に作るんだ」

「マズイわね、墓地に行く途中にある岩場でしょう? 通れるのかしら?」

「もしかしたら、ロック鳥が出てくるかもね」


 なんですと? なら、ロック鳥を見られるのか? 見てみたいのだ。大きな鳥さんを。


「わふ」

「え、しょお?」

「わふん」

「そりゃ、ピカは強いからだよ」


 そうだった。レオ兄もピカが話している事が分かるのだった。


「何? レオ、ピカは何て言ってるの?」

「ロック鳥なんて大したことないって言ってるよ。アハハハ」

「ふふふ、神獣のピカより強い魔獣なんているのかしら?」


 本当だ。そんな事考えもしなかったのだ。

 ピカさん、もしかして無敵なのか? つよつよで最強なのか?


「わふん」

「あ、えらしょうなのら」

「アハハハ」


 ピカが、当たり前じゃない。と、言っている。僕を誰だと思っているの? なんて、ちょっぴり偉そうなのだ。

 確かに、ピカは神獣だ。普通の獣や魔獣はピカの相手にならないのだろう。

 だけどロック鳥は飛んでいるのだよ、ピカさん。


「わふ」

「え、しょお?」

「アハハハ」


 飛んでいようが関係ないね、なんてより偉そうだ。

 さっきから、レオ兄がずっと笑っている。


「ピカって、神獣だもんね」

「わふ」


 ま、心強いよ。ピカさん、頼りにしているのだ。


「さあ、起きよう。起きて朝ごはんだ」

「うん」

「ほら、ニコ。起きなさい」


 え、ニコ兄はまだ寝ていたのか?


「んー、お腹すいた……」

「アハハハ、ニコ。朝ごはん食べよう」

「もう、寝惚けているのよ」


 レオ兄に抱っこされて下りて行くと、マリー達がもう揃っていた。


「おはよ~」

「マリー、待たせちゃった?」

「いえ、大丈夫ですよ。眠れましたか?」

「うん、大丈夫だ」

「あらあら、ニコ坊ちゃま。まだ目が開いてませんね」

「ん、起きてるぞ。お腹すいたんだ」

「もう、ニコったら」


 ユーリアがニコ兄の世話を焼いてくれている。2人はいつも一緒に畑へ行っているから、ニコ兄の事だけ『ニコ』と呼ぶんだ。

 畑のおっちゃんやおばちゃんに変に思われないようにだって。

 俺達の事も、坊ちゃまなんて呼ばなくていいとレオ兄は言っているのだけど。


「坊ちゃまは坊ちゃまですから」


 と、言ってマリーは聞かない。よく分からない。

 そんなこと、別に良いのに。と、俺は思う。マリーはマリーなのだ。


お読みいただき有難うございます!

毎日感想を有難うございます!楽しみに読ませて頂いてます。

宜しければ、下部にある☆マークから評価をして頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[一言] まあ下手すりゃ飛びそうではある。神獣だし
[良い点] 流石ピカ様、頼りになるお方(^з^)-☆ ロック鳥は、名前から岩に巣を作っているんですね。 大きい魔鳥だと相当大きな岩山でしょうね。 まずは腹ごしらえして、討伐と行きますか。(^O^☆♪ …
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