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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第2章 おともらちが増えたのら

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136/469

136ーお似合いなのだ

「よし、れきた」

「可愛いですね」

「うん、かわいいのら」

「はい、完璧ですよ」


 ふふふん。急いで作ったにしては上出来なのだ。

 早速、かぶらせてみたいのだ。


「マリーが持ちますよ」

「ありがと」


 マリーと一緒に表に出る。軒下ではいつも通りクーちゃんがお昼寝している。

 その周りにはコッコちゃん達だ。


「キュル」

「えー、ちろは無理ら」


 ふふふ、チロが自分も欲しいって言っていた。

 でもチロは蛇さんだから、ちょっと無理だなぁ。

 今日ピカはリア姉やレオ兄と一緒に森へ行っているのだ。マンドラゴラ事件から連日森へ行っている。

 森で魔獣が増えたから討伐しなきゃいけないそうなのだ。それで、ピカも付いて行っているのだ。

 ピカは強いから頼りになる。その上、なんでも収納してくれる。だから、森で魔獣討伐の時はいつもピカが付いて行く。お決まりなのだ。

 さて、早速プチゴーレム達に被せてみよう。

 俺は畑に向かって大きな声で叫んだ。

 どこにいるのか分からないから、出来るだけ大きな声で呼んだのだ。


「いっちー! にっちー! さっちー! よっちー! ごっちー! おいれーッ!」


 すると、お野菜畑のどこかからキャンキャンと声が聞こえたかと思うと、ダッシュでやって来たのだ。速いなー。


「アンアン!」

「キャン」


 よしよし、みんなお利口なのだ。

 と、俺の前に整列しているプチゴーレムの隣りにディさんまで立っている。麦わら帽子を被って。なんで一緒に並んでいるのだよ。


「でぃしゃん」

「できたの?」

「うん、まりー」

「はいはい」


 マリーと俺とでプチゴーレム達に被せていく。


「アハハハ! なんだよー! すっごく可愛いじゃないかー!」

「えへへ、お似合いなのら」

「分かり易いですね」

「うん」


 俺とマリーが超特急でチクチクと縫っていたもの。

 それは、プチゴーレム達のお帽子なのだ。正面に大きく数字をアップリケしてある。

 いっちーは1のアップリケを赤の帽子につけてある。にっちーは2で青、さっちーは3でピンク、よっちーは4で黄色、ごっちーは5で緑の帽子なのだ。

 走った時に脱げないように、おリボンをつけて顎のところでボタンを留めるようにしてある。

 よく園児が被っているような、丸いお帽子なのだ。

 ただ、ツバの部分が難しくて手間が掛かってしまった。芯になる物を入れなくてはいけない。硬い物は使いたくなかったのだ。

 だから少しフニャッとしているけど、厚めの生地を重ねて小さめのツバをつけた。お顔が見えなくなるのは嫌だったから、ツバを小さくしたのだ。

 ツバに添って、細めのおリボンの帯を巻き後ろでリボン結びにして留めてある。

 それに、耳だ。ピカさんがモデルのプチゴーレム達。ピカは前世のグレート・ピレニーズみたいにモッフモフなのだ。でも、お耳は垂れていない。ピンと立ったお耳。

 その耳の部分に、耳穴を開けて耳を出せる様にした。どうだ? 力作なのだ。

 本当は土なのだから、手っ取り早く尻尾に直接数字を書いてしまおうか? とも考えたのだけど。


「あらあら、それはあまりにも……」


 と、マリーの物言いがついたのだ。


「え、しょう?」

「はい。そうですね……お洋服は大変なので、簡単なお帽子なんてどうですか? 前に数字をアップリケして」

「しょれいいのら」


 と、言う事でマリー発案なのだ。グッジョブなのだよ。

 プチゴーレム達も嬉しそうなのだ。


「アンアン!」

「キャンキャン」


 ドルフ爺に見せに行くのだって。ピューッと走って行ったのだ。本当、走るのが速い。あ、もしかして身体能力もピカさんモデルなのか?

 ピカの子分なのに、ドルフ爺にめちゃくちゃ懐いてないか?


「キュル」

「らってぴかは、とくべちゅらから」

「キュルン」


 チロでも分かるらしい。確かにプチゴーレム達の身体能力は高いけど、ピカの足元にも及ばないらしい。そりゃそうだ。

 それでも、あんなに小さいのに凄いと思うのだ。


「ロロは凄いよ。あれも無意識なの?」


 ん? 何なのだ? ちょびっと嫌な予感がするのだ。だって、さっきディさんの瞳がゴールドに光っていたのだから。


「あのお帽子、防御力アップが付与されているよ。それに、無理矢理連れて行こうとすると、ビリビリするようになっている」

「え……」


 そんなの俺は知らないのだ。

 まさか……まさかの、まさかなのだ。もしかして、マリーなのか!?

 マリーって実は凄い魔法が使えたりするのか!? マリーまで、乳母は世を忍ぶ仮の姿だったりするのか!?

 俺は思わずマリーをガン見したのだ。


「そんな訳ないじゃない! ロロだよー! アハハハ!」

「ロロ坊ちゃま、マリーは生活魔法しか使えませんよ。ふふふ」


 そうなのか? 生活魔法とマリーが言った。あれだよ。俺も使えるようになったクリーンとか、誰でも使える汎用性の高い魔法の事をまとめてそう呼んでいるのだ。

 でも、まだまだ知らない事がいっぱいだ。お勉強しなきゃなのだ。いつも、レオ兄に色々教えてもらっているのだけど。


「まだロロはちびっ子なんだ。知らない事が多くても当然なんだよ」

「しょっか」


 ならいいや。それにしても、防御力アップとビリビリかぁ。なんでそうなったのかなぁ?


お読みいただき有難うございます!

今、少しバタバタしておりまして、お返事が遅くなっていますが、頂いた感想は読ませて頂いてます。

有難うございます!

もう少しで3章に入ります。引き続き、宜しくお願いします。

応援して下さる方は、是非とも評価やブクマをして頂けるととっても嬉しいでっす!

宜しくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] ロロがなにか作るとなにか起きると身構えていたほうがいい気がしてきた。というかそういう天丼が出来上がっている
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