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☆第6回ESN大賞W受賞☆11/4④発売☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第2章 おともらちが増えたのら

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108/469

108ーお久しぶりなのです~

「にこにい、おれんじのこ」

「おう、3羽いるな。てか、他の雛よりデカイな」

「おりぼん、あかがふぉーちゃん、あおがりーちゃん、きいろがこーちゃんなのら」

「名前つけたのか?」

「しょう、ボクはていまーらから」


 また胸を張っちゃおう。ふふん。


「アハハハ! テイマーかよ」

「しょうなのら。こっこちゃんていまーなのら」

「アハハハ!」


 ふふふ、いいだろう? ちょっぴり自慢なのだ。

 もう直ぐ、リア姉とレオ兄も帰ってくるだろうから、自慢しちゃうのだ。



「ロロ! どうなってんの!? 色が違う!」

「大きいじゃない!」

「ふふふん、ボクはていまーらから」

「違う違う!」


 おや? 何が違うのかな?

 リア姉とレオ兄が帰って来て、オレンジ色したコッコちゃんの雛達を見て俺に聞いてきたのだ。

 レオ兄なんて、俺の両肩をガシッと掴んで聞いてきた。お顔が近いのだ。


「ぴんくがちろ。おれんじがボク」


 雛のお名前も紹介しておいた。


「ロロ、名前をつけたのか?」

「うん、ひながぺかーッてひかったのら」

「え? そうなの? じゃあ、それでテイムしている事になるのかな?」

「しょうしょう。でぃしゃんが『おしゅわり』は(仮)らっていってた」

「そうなのか。じゃあ、親のコッコちゃんのお名前はどうしたんだ?」

「こっこちゃん」

「え?」

「こっこちゃんなのら」

「それで光ったのかい?」

「うん。みんなぺかーッて」

「アハハハ!」


 だって、無理なのだ。コッコちゃんの見分けが付かないのに、お名前を付けても仕方ないのだ。


「そうだね、見分けが付かないね」

「ロロ、凄いじゃない。本当にテイマーだわ」

「らからボクは、こっこちゃんていまーなのら」

「ふふふ」

「アハハハ」


 エヘヘ、みんな笑顔でいいね。って、ニコ兄がまだ何か話したそうだぞ。目で訴えているのだ。


「レオ兄、ロロは水を魔法で出したんだ。それにドライも」

「水を? ロロ、どうやって?」

「しゃわしゃわ~ッて」

「な、意味分かんないだろう? でもな、雨みたいな水が出たんだ。それで、コッコちゃんの柵の中を綺麗にしたんだよ」

「ああ、それで乾かすのにドライなのか?」

「そうだよ。あんなに広いのにさ」

「らって、いちゅもれおにいが、かわかしてくれる」

「髪を乾かす時の事?」

「しょうなのら。まねしたのら」


 その後、食事をしながらレオ兄に色々聞かれたのだ。

 でも、元々レオ兄は予想していたみたいなのだ。ニコ兄程、驚かなかった。

 いつも、レオ兄と一緒にポカポカぐるぐるって練習しているからなのかな?

 この程度で驚いていては駄目なのだ。俺にはもっと野望があるのだよ。

 魔石に付与したい。回復魔法だって使ったのは1度きりだ。こうして少しずつ、魔法を使う練習をするのだ。

 何より、コッコちゃんに乗ってみたい!  目指せ、コッコちゃんライダーなのだ。

 何故なら、俺はチャレンジャーなのだから。ふっふっふ。


「ロロはもうおネムだね」


 俺はフォークを片手に持ちながら、コクリコクリとしていた。眠気には逆らえないのだ。

 ちびっ子ってさ、電池が切れたみたいに突然眠ってしまうのだ。知ってた?


「本当、ロロには驚かされるわ」

「ベッドに寝かせてくるよ」


 俺はウトウトしながら、レオ兄が抱っこしてくれてベッドまで連れて行ってくれるのを感じていた。

 その夜なのだ。フカフカのお布団で気持ちよく眠っていたのに。



「お久しぶりぶりなのですーッ!」


 ジャジャーンと登場したのは、あの泣き虫女神なのだ。『ぶりぶり』って何だよ。ほんと、久しぶりだね。

 走りながら、抱き着いてきたからヒョイッと避けた。

 お決まりの様に、女神は顔からスライディングしていったのだ。

 このシーンは前にも見たぞ。凝りてないなぁ。


「ぶぶぶぶぶーッ!!」


 少しは勉強しようよ。俺、いつも避けているだろう?

 前にこの女神の世界に来た時は……そうだ、俺が怪我した時だった。あの時は世話になったのだ。だから、一応お礼を言っておこう。


「このまえは、ありがと」

「ひゃんッ!」


 立ち上がるなり、顔を両手で覆い仰け反っている。そういうところなのだよ。落ち着こうよ。普通に話をしよう。

 見掛けは、とんでもなく美人さんでスタイルも抜群なのに、性格が残念すぎる。女神というイメージが崩壊してしまうのだ。

 お顔からスライディングしたものだから、額とお鼻の頭が赤くなっている。練習を兼ねて回復魔法を掛けてあげようか? 鼻血が出なくて良かったね。

 立ち直ったらしくて、女神がニコニコとしながら話しかけてきたのだ。


「最近は楽しそうで良かったのです!」

「うん。たのしいのら」

「コッコちゃんですね」

「しょうしょう」

「あのコッコちゃんのオレンジ色した雛ですが」


 ん? 俺が孵化させた子達だな。なんだかとても嫌な予感がしてきたのだ。


「あの子達、コッコちゃんから進化してますよ」

「へ? しんか?」

「そうなのですッ! 今迄無かったことなのです! 何故なら、コッコちゃんはとっても弱いからですッ!」


 そうだね、コッコちゃんは弱っちいよね。力もないし、飛べない。卵の頃から狙われて、食べられてしまうのだから可哀そうなのだ。


「それがぁッ! ロロの魔力で進化したのでッす!」

「お、おう」

「名付けてぇ! ハイコッコちゃんなのですぅッ!」


 大袈裟に両手を広げて、天を仰いで言っているけど。

 え……ダサくない? マンマじゃない? それでいいの?


お読みいただき有難うございます!

昨夜遅くの日間異世界ファンタジーランキングで、ロロはリリに抜かされてしまいました。リリは強いです。

X等で3巻の宣伝をしまくっている所為でしょうか?(^^;;

ロロも頑張りますよ!目指せトップ10入り!^^;

頑張れー!と、応援して下さる方は是非とも評価やブクマをして頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[一言] お久しぶりな女神さん ダサい言われてるw
[一言] 猿の惑星のように、コッコが地球を征服するのではないでしょうか。笑
[良い点] ハイコッコ、エルダーコッコ、ニューコッコ、エリートコッコ、コッコヒーロー、…ハイエルフがいるならハイコッコで良いのでは笑
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