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一つの終わりから始まる新たな宝石姫の物語

作者: ジュエル

「宝石姫サ終ですって。なるとは思ってたけど」

私がそう呟くと

「まああれほど予兆を見せておりましたし当然であると思いますが」


ここはわたくしの国もとい惑星、デザイアですわ。数万ほどの裕福な人間に加え数十万の奴隷の住民がおり、そいつらの欲望を鉱石へと流し込み摩訶不思議な鉱石を生み出す、また大量の珍しい鉱石が取れる宇宙でも有数の惑星ですわ!

そのような国の女王であるわたくしは民に重税をかけ豪遊していたのですが

「この子達わたくしの下僕にして差し上げようかと思っていましたのに」

わたくしの暇つぶしにしていたゲーム、『宝石姫-JEWEL PRINCESS-』がどうやらサービス終了してしまうようなのですわ。全く、また新しい暇つぶしを探さないと……

「下僕とはまた恐ろしいことを考えていらっしゃたのですか……」

「いいじゃない下僕。私が操れる宝石は一つも喋らないのよ」

爺やはいつも当たり前のことを聞き返してくるので若干うざったいけどいないと政治回らないから助かってるけど

「しかしゲームが終了になるとしてもすでにその世界は存在しているのですし問題ないのではありませぬか?」

「まぁ……」

そう、宇宙には物好きがたくさんいるの。どのくらい物好きかといいますと一つのゲームがあればそのゲームの世界を自分で作り上げてしまうような奴もいるのですわ。実際今回もティンクトゥラに似た奴が荒んだ惑星を開拓し、宝石姫の世界を作り上げてしまっているのです。ご丁寧に人間世界から魂を買って救星主として祭り上げているほどには原作に熱狂的なファンがいるんだけどねぇ。

「でも原作が消えるのはやっぱり悲しいじゃない?」

「それは確かにそうですな……」

原作はファンにとって大切なもの、消えるとなるとかなり悲しいことになってしまうのよ。

「まあでも、知的生命体の記憶から完全に消えるまで終わらないわ。わたくしはこの技を、後世に伝えていくわ」

わたくしは宝石を操ることができますのだけどそれの使い道がなかったのでこのような戦いに使用できることをこのゲームから学びましたわ。わたくし達が覚えている限り、原作は完全に死にはしませんこと。

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