第五話 その7 男ちゅん助!
第五話 その7 男ちゅん助!
「オイオイオイ死んだわアイツ…」
「オイオイオイ死んだぽアイツ…」
「オイオイオイ死んだぴゅアイツ…」
「オイオイオイ死んだおアイツ…」
「あのアホ~!」
「こんな一大事に最大級の厨二病が発病するなんて!」
「なんたるアホかお!」
「度し難い程のアホだお!」
「アホだアホだと思ってはいたが!あれほどの手遅れとは…」
「アレに比べたら、わしのなどファッション厨二だお…」
「あんたがそれ言う?」
「って言いたいけどアイツ人生をどうこう言えるほど歳食ってないわよね」
「あんたが言う様に酔ってるわけ?ご愁傷様」
「んで、アンタはどうするのよ?」
「二十年来のトモダチとか訳分かんない大げさな事、言ってたけど」
「百歩譲ってホントだとしたら親友じゃない?」
「は?あいつが親友!?冗談ではない!」
「じゃあさっさと見捨てて行くわよ!」
「お友達の懇願を考慮して安全な場所までは連れてってあげる、ってアンタにはそれも必要ないか…」
「奴とは色んな偶然が重なってずっと友達だった…」
「?」
「幼馴染でもなければ大学で遊んだ仲でもない」
「ダイガク?」
「学生時代はほとんど会話も無かったのに」
「卒業後にほんとに偶然に出会って連絡先交換して」
「たまたま趣味が似ていて」
「でも好みは全く逆で」
「よくケンカもしたし」
「お互いにどちらかに彼女とか奥さんが出来ていたら」
「とっくの昔に離れ離れになって」
「多分それ以降は連絡を取りもしない」
「その程度の仲だお!」
「わしはもともと一人行動の方が得意だお!」
「ハッキリ言って友達なんて一人も必要ない性格だお!」
「だから見捨てて行こう」
「そういう話でしょ!?」
「見くびんなや!美少女!」
「だから!」
「だからこそ!」
「わしらの絆は尊い!」
「え?」
「ぽ?」
「ぴゅ?」
「奴とは幼馴染でも親友でもない!」
「しかし!」
「それなのにわしの唯一の!」
「長年の友なんだお!」
「多分、神様がボッチのわしを不憫に思って与えた生涯ただ一人の友達だお!」
「今日!この日まで一緒に歩いてきた!」
「ただ一人のたった一人の友だお!」
「それを放っておいて」
「抜け抜けと美少女のケツを追っかける程!」
「わしは腐っとらんわ!」
「へえ!」
「へえッポ!」
「へえッピュ!」
「大体な!」
「そんな要領のいい事が出来てるなら、わしはとっくに美少女と結婚して2児の父だお!」
「アイツめ!」
「わざとわしを踏みつけて蹴っ飛ばして!」
「見捨てやすいように下手な演技をしよって!」
「わしはその熱く不器用な友情を分からんほど鈍くはないお!」
「………わざとっぴゅ?」
「………わざとっぽ?」
「………その割には豪快に潰して、蹴っ飛ばして行ったみたいだけど…」
「だまるお!」
「美少女!忘れるなお!わしはひつこい!」
「おまえ程の美少女!どこに逃げ隠れしようが必ず探し出して仲間、そして嫁にしたる!」
「忘れるなお!」
「それは嫌!」
「フン!」
「だったら精々遠くに逃げる事だお!わしは死ぬまで追っかけるおw」
「なんであんた如きから逃げなくちゃいけないのよ!」
「どうせ死ぬッポ!」
「エロピヨ死んだッピュ!」
「どうかなお!」
「こう見えてもわしとイズサンは、常にありとあらゆる絶望的な状況をひっくり返す訓練を周りの皆は飽きてやらなくなっても!ずっと独自にしてきたんだお!」
「今回も軽~くクリアしたるわ!」
「じゃあな!」
「はん!」
「どうだか!?」
「まあせっかくだから二人揃って無様な死に様だけは見届けてあげるわよ!」
「美少女よ!」
「なによ!まだなんかある!?」
「もし!わしらが生き残ったのなら!わしの嫁になれお!」
「それは嫌!絶対!」
「フン!期待通りのいい返事だお!それでこそ嫁にする価値があるおw」
「さらば!」
「勝手な事ばかり言うな!」
「イズサ~ン!」
「待っとれよ~!」
「歴史上、立身出世を成し遂げた者には!必ず名参謀が付いとるんだお!」
「いま駆け付けたるンゴ~w!」
闇の中へ
闇の中へ
ちゅん助が駆けていく!
「オイオイオイ死んだわアイツ…」
「オイオイオイ死んだぽアイツ…」
「オイオイオイ死んだぴゅアイツ…」
「あ~あ、いっちゃったぴゅう~」
「バカな奴らだっぽう~」
「そうね…」
少女と旋風、小炎はちゅん助達が向かって行った路地を、暗闇を見つめて言った。
第五話
その7 男ちゅん助!
終わり




