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更新停止中 イズちゅん  作者: ちゅん助の!
第四章 熱狂と蟲の街 ガリン
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第四話 その30 脅威

 第四話 その30 脅威


 「なんですと!?青!?」


 ガレッタの態度を見ると、どうやら色違いの、その存在は知らないらしい。

 正規の部隊を束ねる隊長がこの情報を知らないという事は、俺の経験はレアな物だったのだろうか?


「非常に足の速いグソクで、俺が走るより速く動くんです」


「まさか!そんな!」


「何匹も連なって合体して巨大ムカデになるお」


「合体!?ムカデ?いったい何を…仰って…」


「信じてもらえないかもしれませんが…その足の速い青のグソクを追いかけていったら危ない目に遭ったのです」


「その様な色のグソクなど見た事も聞いた事も…」


「青に振り切られた後に黄グソクが居て、こいつは灰より殻が柔らかくて、さらに弱かったんですが」

「斬ったら甘い匂いがするんです」


「その匂いを嗅いだ途端にイズサンが凶暴になったお!」


「なんと?黄色!?匂い?」


「お恥ずかしい話ですが実は私は臆病な方で」

「何故調子に乗って、あんなに隊から離れて独断先行してしまったのか未だに分からない…」


「イズサンは車を運転すると狂暴になるおw」

「車高の低さは知能の低さ!車間の狭さは心の狭さだお!」


「ちょっと黙ってろ!」

「あの臭いを嗅ぐと不思議と気が大きくなったというか」

「気分が高揚したというかどんどん進んでしまったのです」


「そんな事が…」


「そして最後に赤いグソクです」

「青も黄色もそうですが、見た目は灰と変わらないんです」

「ただ赤は体液まで赤くて、体液というよりは血の様でした」

「人間の血液とは違ってベッタリして噴き出したりはしませんでしたがね」


「赤!赤ですと!?」

「そんなグソクまで…どれも見たことも無ければ聞いた事もない!」


「赤がヤバいのはその体液です…」

「赤を斬ってからしばらくすると刃がさび付いたようにボロボロになって終いには折れてしまった」


「た、たとえグソク相手でも剣が無ければ…恐ろしい事に!」

「勇者様が窮地に陥られたのはそれが原因ですな?」


「そうです。神魔弓士の、彼女の助けが無ければ、俺達、確実に死んでいました…」


「いいえ!わしは死にませんでしたお!」


「信じられません!本当にそのような事が…」


「はい、俺も自分の身に起こるまではとても信じられなかったと思います」


「いや、失礼しました」

「しかしこれで、いくら急造編成の討伐隊が増えたとは言え」

「行方不明者が多すぎる謎の一端が解けた様な気がします」

「いくら不慣れでもグソク相手にこれほどまで犠牲者が出るのは、私も不可解に思っておりました」

「不明者が出た隊の隊員に話を聞くと、知らない間に居なくなった」

「不思議な事に決まって皆そう答えるのです」

「毎回毎回、所属する隊から絶対に離れるな!こう徹底させよと忠告しているのにもかかわらずです」

「貴重な生き残りの、しかも勇者様の話を聞いた今ならば合点がいくというものです!」


「勇者は…あんまり関係ないと思いますが…」


「何を仰います!今まで討伐隊にどれだけの人数がつぎ込まれたと思われますか?」

「下手すると一国の軍隊並みかそれ以上ですぞ!」

「なのに今回の様な情報を持ち帰った者は!」

「貴方だけです!」


「そりゃ、皆、狩る事ばっかに夢中になって斥候や索敵部隊を編成しない上層部が無能…」


 グイ!

「モゴモゴォ!」


挿絵(By みてみん)


「はいはいペットは餌の時間だぞ?これでも食べてような?」


「お恥ずかしい、お連れ様の言う通りです」


「ぺ!ペットの言う事は気になさらずに!」


「わしはペットじゃないお!」

「あんな変なトコにマーガリン塗って」

「それを舐めさせられる淫乱御掃除係と一緒にするなお!」


「お前はどういうペット感をしとるんじゃ!」


「あの少女だったらバターもマーガリンもなしで舐め回したるおw!」


「お前、絶対本人の前で言うなよ!舌切り雀にされるぞ!」


「わしはスズメじゃないお!」

「あんな数だけが取り柄の癖に」

「少子化に悩まされる小鳥と一緒にするなお!」


「と、ともかく青、黄、赤のグソクはそれぞれが灰色と比べ物にならないくらい大変危険です!」


「分かりました。それらの存在がある、それが分かっただけでも勇者様にお話を伺った甲斐がありました」


「それから、あと二つ気になる事が」


「まだ有益な情報があると?」


「いえ青に誘われ黄に狂わされ赤に武器を奪われる」

「これだけ系統立てられた罠も危険ですが」

「本当に恐ろしかったのはその後です」


「と仰いますと?」


「それまで、バラバラに動いていた灰が追撃、先回り、待ち伏せ、囲い込み等」

「まるで意志を持ったかのように統一された動きで俺を執拗に追ってきました」


「本当ですかっ!?」


「ええ、例え剣を失ったところでいつもの灰グソクなら囲まれたところで突破するのも簡単でしょう?」


「確かに…」


「それが一斉にしかも統率され役割を持って襲い掛かってきたというイメージです」


「なるほど…想像しただけでも恐ろしい…」


「そしてもう一点ですが、グソクの群れに囲まれて撤退を余儀なくされた時、後方で巨大な影を見ました」


「な!なんですとぉーーーーー!!!」


 第四話 

 その30 脅威

 終わり

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