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更新停止中 イズちゅん  作者: ちゅん助の!
第四章 熱狂と蟲の街 ガリン
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第四話 その8 アスカ!?

どこのどなた様か分かりませぬが初のブックマーク登録ありがとうだお!

 第四話 その8 アスカ!?


「ご主人サマ、あいつら生きのびてるっぴゅ?」

「火の玉に当たって死んでないかっぽ?」


「さあね?あの間抜けの運次第じゃない?」


「もし喰われてたり焦げてしまってたりしたらどうするっぽ?」


「まあそんときは持ち物回収して終わりね」

「あれだけ膨大な数を始末しても、たかがグソクじゃ一発分にもなんないわ」

「じゃ確認しに行くわよ」

「生き延びてたら、まあ、あの程度の腕じゃあ手持ちも少ないでしょうけど」

「アイツに請求する事にしましょうか!」


 風連図フレンズを通して炎と煙に包まれた墜落火星ピーナッツの着弾地点をしばらく眺めていた少女は、これ以上見ていてもしょうがないとばかりに首を振って青年達へと歩を進めた。


「ご主人サマ!いたっぽ!アイツらいたっぽ!」

「よこたわってるけど生きてるみたいだっぴゅ!」


「へえ!?なかなかしぶといじゃない!それだけは褒めてあげるわ」

「じゃあさっさと貸しを返してもらいましょうか…」












 青年達はどれだけ眠ったであろうか?半日?数時間?いや数十分だったかもしれない。

 意識が戻ると閉じた目でも感じる位、強い日差しが降り注いでいた。

 太陽は最も高く登っている時間だろうか?

 目を開ければ眩しい光が飛び込んでくるに違いない。

 傷がまだまだ痛む。


 もう少し寝ていようか?


 青年がそんな風に感じていた時、スタスタと小さい足音が聞こえてくる。


 誰かが近付いてきたようだった。

 ガサガサと気色の悪いグソクの足音とは違う、人の近付いてくる足音だった。


 もうすぐそばまで近付いてきていた。足音の主が作る影が青年の顔を覆い、太陽の日差しが和らいだように感じた。

 足音が止まりその人物は足元に立っている様だった。


「うーん!?」


 痛む身体をなんとか起こしながら持ち上げ、ゆっくりと目を開ける。

 影の主のマントで覆われた顔がこちらを見下ろしている。

 小柄で下半身は素肌が見える。身体つきからは女性かもしれないと感じた。


 不意にヒュっと心地よい風が辺りを吹き抜けマントが翻った。


 影の主は太陽を背にしながら右手で顔を覆ったマントをめくり取ると、腰に手を当てながら青年達を指差しながら言った。


「この間抜け!あんたら、ばかぁ!?」


 どこかで聞いた様な声だった。逆光で声の主の顔がはっきりと見えなかった…が数秒で目が慣れた。


「え?ええ!?」


 俺は驚きの声を上げた。


「お?おお!?おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

「うおおおおおおおおおお!!!!!!!」


 しかし、驚きが大きかったのはちゅん助の方だった。腹に抱えている小さい体が叫びながら最大限に大きく震えるのが分かった。


「ぬううううおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」


 さらにちゅん助はこれ以上ない、というぐらい大きな叫び声を上げた。腹に抱えていたちゅん助の柔らかい感触が消えたような気がした。


「アスカあああああああああ!」

「アスカが助けてくれたのかお!」

「やっぱ居たんだなお!」

「わしの嫁!」

「わしの友達助けてくれてありがとうだお!感謝するんだお!」

「むふふふふ~んwにしてもココは気持ちいい!」

「最高なんだお~デレ~!」


 フニュ!


「きゃあああああああああああああああああ!」

「なに!?」

「何なのよコイツ!」


 いつの間にか俺の腹から消えたちゅん助は少女の胸にむしゃぶりつく様に…いやむしゃぶりついて抱き付き、少女の胸を弄り回していた!


「こ、このッ!」


 バッ!

 ビュン

 ドカッ!


「ぐえあ!」


 少女は自分の胸に吸い付いた不気味な生き物を慌てて引き剥がすと、地面に向けて思い切り投げつけた。

 ポコン!というコミカルな音がして、ちゅん助がこちらに転がってきて再び俺の腹に逆さまに収まった。


「もう!なんなの!一体何なのよ!」


「いててて、アスカ!なにするんだお!」


「はあ?大体なによ!アスカって!私はそんな名前じゃないわ!」

「それに!命の恩人に、しかも可憐なる少女の胸にいきなり抱き付くとかどういう事よッ!」


「ふふふwいずれわしのモノになる小さいながら形良く密度の高い胸を目の前にして若気の至りだおw」


「お前若くないだろ…」


「気持ち悪いのよッ!このへんてこコッペパン!」


「は?わしはパンじゃないお!」

「あんな日本国民の米の消費量を下げる外来食と一緒にするなお!」


「意味が分かんないわよ!」

「じゃあひよこの変態精霊成りかなんかなの?」

「このエロピヨが!」


「はあ!?わしは鳥じゃないお!」

「あんな動物性出汁の代表格と一緒にするなお!アスカ!」


「だからなによ!変な名前で呼ばないで!」


「その姿!アスカ以外何なんだお!」


「待てちゅん助、彼女の髪は黒だぞ…」


「え!?」

「た、確かに…しかし…しかしアレは…」


 ちゅん助が驚くのも無理は無かった。俺すらも驚きなのだ…

 俺達の命の恩人だというその少女の姿は、ガリンの教会でちゅん助が10分以上もかけて詳細に設定…妄想した募集条件、そのほとんどが外見に関わる事であったが、今目の前にいる彼女こそ、その条件に外れている項目を見つけることが難しいくらいピッタリの姿をしているのだった。


「まったく助けるんじゃなかったわ…こんな変態!」

「アンタはいったいどんな教育してんのよ!」


 少女は吊り上がった目で厳しい視線を今度は俺に向けて来た。


「え?その、あの…」


「ど!ん!な!躾をこのアホにしてるのか?って聞いてんのよ!」

「使い魔か従者なんでしょ!このへんてこは!?」


「いや、コイツはその…」


「使い魔の粗相は主人の責任だって言ってるの!」


「いやそのコイツはこんなカッコはしてても、ただの長年の友達で…」


「トモダチぃ!?」


「ふぁふぁーん!(←泣いている音)ゴシュジンサマ~わしはこの女にいじめられたお~w」


「ば、バカっ!話をややこしく…」


「ほらごらんなさい!まったくこの使い魔にしてっ!この主人ありだわ、この間抜け!」

「助けてほんっとに損したわ!もういいから、さっさと出すもん出して頂戴!」


「えと…出すもん?といういうのは?」


「はあ!?あんたバカぁ!?」

「金に決まってるじゃない!金よ金!」


「!」

「やっぱりアスカなんだお!アスカあああ!」


 ホニュ


「きゃああ!」


 ドコォッ!

「ぐああ!」


「アンタ!一度ならず二度までも!」


 少女のパンチがちゅん助に炸裂する。


「ぶっ飛ばすわよ!」


「もう殴られてる件…」


「は!?なんか言った!?」


「いいえ…」


「ほんっと!ゴミね!アンタら!」


「つ、連れが変態で申し訳ない…」


「はああ?主人の責任だって言ってんでしょ!責任逃れするつもり!?」


「いや、そういうわけじゃなくて、ほんとにコイツは…」


「言い訳は聞きたくないわ!」


「そうやぞ!イズサン!往生際が悪いお!男なら逃げずに責任取れお!」


「お前が言うな!」


「しかし、しかしこちらもなんとも立派な…むほほほほwにしても、なんというえちえちなデザインw」


 いつの間にか少女の後ろに回り込んだちゅん助が、少女の逞しいであろう臀部をマントをくぐりぬけて下から覗き上げている形となっていた。


 グシャ!

「ぐえあ!」


 グルッ!クイ!ポンポンポン!

「あ!?」


 ドカーン!

「ぐああ!」


 ドコオッ!

「ぐはっ!」


 少女は後ろのちゅん助を素早く踏みつぶすとサッカーのリフティングよろしく足で拾い上げ3回空中に弾ませた後、ジャストミートで俺に蹴り飛ばしぶつけた。


「う~ん、イズサンやられたお~あの女あきらかに動物虐待なんだお…」


「お前な…」


「話すだけ無駄だわ…これとこれは徴収させてもらうから!」

「言っとくけど!こんなの最初の一発分にもならないからね!金目の物は全部出しなさい!」

「さっさと出した方が身のためよ!」

「それから二度と顔、見せないで頂戴!」


 少女はそう言うと折れた剣から俺の通信石を取り外し、ついでにとばかり短剣も持ち去ろうとした。


「ああ…」


「なんか文句あんの!?」


「いえ…とんでもない…」


「そうやぞ!イズサン!助けてもらったんだから死ぬ事を思えばただみたいなもんやぞ!」


「…ちゅん助君、後で話があるから!」


「イズサンだけが死ぬとこやった、それを助けてもらった事だけはわしも感謝しとる!」


「は?あんたちょっと何言ってるの?アンタもバカぁ?」

「このエロピヨ!あんたも死ぬとこだったでしょうが!」


「は?わしは死にませんけどなにか?」


「話にならないわ!もういい!二度と助けないから覚えといて!」


 少女はたいそうご立腹で踵を返すと俺達を尻目にガリンの方向に歩いて行こうとした。


 その時だった。


「ご主人サマ、あいつのは取り上げないっぽ?」


 第四話 

 その8 アスカ!?

 終わり

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