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更新停止中 イズちゅん  作者: ちゅん助の!
第四章 熱狂と蟲の街 ガリン
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第四話 その4 グソク狩り

 第四話 その4 グソク狩り


 教会でのパーティーメンバー募集の件を済ませた俺達であったが治癒士の女性、聖職者らしい…と会えるのは早くても20日後。


 ちゅん助の御守り騒ぎで大量の資金が手元にあるとはいえ流石に20日は長い。

 

 ちゅん助がこの際だからガリンの街の見物をしたい!と主張したため3日ほどその要望に乗ってガリンの街を歩いてみた。


 いやはやアクリムと比べても倍以上の広さがあり、人口密度はさらに倍はあるのではないか?と思うほど人の出入りが多くグソクバブルの熱狂に酔いしれた街だった。


 俺達二人が元の世界で遊び歩いた人間であるならば、この街の歓楽街や風俗街やらで自堕落な生活を繰り返すのも悪くはないだろうが、いかんせん二人ともそんな性格ではない。


 意外かもしれないが、普段エロい事ばっか言ってるちゅん助もそういったお店には全く免疫がないらしく興味すら示さなかった。(おそらく病気が怖いのだ…)


 賭場もいくつも開かれている様だったが、俺はギャンブルに興味がないし、これまた意外な事にちゅん助も胴元になるのには興味があるが、養分になる奴はアホ、と言って興味を示さなかった。


「イズサンイズサン!これだけ資金があると!」

「元の世界に戻ってもアルザスに敵対的BOT仕掛けられるおw!」


「あほか!いくら資金あるって言っても年収10年分位だろ!」

「アルザスっていったら日本で一番の企業だ!」

「泡沫株主すらなれんわ!あとBOTじゃなくてTOBな!」


「会社五季報に我が名が載る日が来るとは…」


「載らんて!」


 広い街とはいえ3日もすると、つまるところ二人ともこの街に飽きてきてしまっていた。


 のどかなアリセイ、風光明媚なアクリムの方が俺達には性が合っていた。となるとガリンの街でやる事といったら唯一つ、グソク狩りしかなかった。


 剣の修行は続けてはいたが、トニーガの様な剣の師範に早々巡り合えるわけではなく、そもそもこの街に居たとしてもそんな手練れはグソク狩りに参加してしまっているに違いない。


 そして修行は修行、上達には実戦が一番だろうという結論に達した。


 なにしろ街の外には安全な練習相手が群れを成してごまんといるのだ。


 この街に来たらこの状況を活かさないわけにはいかなかった。

 

 4日目、教会へグソク討伐隊の登録へ向かうと意外な事に通信石を登録するだけで手続きは完了してしまった。


 以降、即狩りに出てもらって良いと…アリセイの街とは違い討伐隊や隊の紹介はまるでなく


 登録即参戦!


 つまりは連日編成されていると聞いていた正規のグソク討伐隊!なんてものは存在しておらず、傭兵や出稼ぎ労働者で混成された外人部隊だったのだ。


 いや部隊ですらなく寄せ集めか…

 

 通信石を登録したのも、フリーで狩るよりは有利な報酬を得られる代りに完全に自己責任という事を念押しするためであったような気がする。


 申し訳程度に教えられたのは、効率的に狩るために、教会側主導でなく自発的に発生した臨時の討伐隊もどきが点在するので、それに参加し単独行動にならない様に!という事だった。


 相手がグソクなら単独行動でもなんら問題ない気がしなくもないが、慣れた頃が一番怖いというし、連日行方不明になる人間が出ているとも聞いている。用心するに越した事は無いだろう。

 

 俺達はいくつかある臨時討伐隊を見て回り、その中でも小規模ながら面倒見の良さそうな隊への参加を決め一日一日と狩りを続けた。


 それにしてもグソクの数はあまりに多く、倒しても倒してもきりがない。そう、きりがないとはこのためにあるような言葉であった。


「イズサンの雑魚狩り剣!今日も冴えわたっとるおw!」


「人聞き悪いなw!」


 きりがない、とはいえ狩りは順調そのものであり、こんな簡単な狩り、いや駆除、いいや単純作業で金が稼げるとは、それだけグソクの肥料としての価値が高いという事であり、バブルも起こって当然であった。


 連日業者の買い付けの馬車が行き交い、それでも追いつかない。


 傭兵より彼らの方が足りないのではないか?そう心配になるほどだった。

 

 狩り3日目にして、俺は数を駆除するよりも剣の腕を磨くために色々な剣技の練習やわざと危険な位置まで近づいたり、高度な技を試したりと大胆な行動をするようになっていた。


 何故こいつらの討伐で被害者が出ているのか?理由がさっぱりと分からない。よほどの間抜けかへまをこかない限り、そんな事はあり得ないと思えた。


 なにせ奴等ときたら数ばかり多くて、そこらかしこに群生しているくせに、群れでの連携といった行動はまるでみられず、狩猟者達が間近にいて生命の危機が近付いているというのに、回避行動や戦闘行動をとらない個体の方が圧倒的に多いのだ。

 無論、まれにではあるが好戦的な個体も存在し飛び掛かって来る奴も居るが、飛び掛かられたところでどうと言う事は無い、所詮はグソク!一斉に掛かって来さえしなければ、倒すのは造作も無い事なのだ。


 言うなればドラクレで言うところのスラ〇ム狩り!


それに比べても安全且つ快適、そして儲かる!メリットしかない!

 

 俺達は夢中になって狩りを続け、4日目ともなると


「この世界で知られる限りでは最も旅人や冒険者の命を奪った魔物」


がグソクであるという事実など、完全に忘れてしまっていたのだった。

 

 そして5日目、小さな異変が起こった。


「なんや~?今日のグソクちゃんたちはやけに固まってる集団が多いなお?」


「ほんとだな…いつもは群れと言っても個々はある程度離れてるのに、あちこちで密集してるな」


「チャンスかお?」


「チャンスだな!」


 俺の参加してる討伐隊も皆意見は同じだった。


 規模の小さい隊なのだ、広い範囲は狩れない。となると密集していれば狩りの効率は上がるというものだ。


 隊員達が色めき立ち密集地帯に次々と突撃していった。


 一つの密集地点を絶滅させると次の地点へ、そしてまた次、密集しているならば隊で狩るよりも一つの密集群に一人配置した方が効率が良い。


 討伐隊は自然と二つ三つと分裂していった。気が付くと俺達も本隊から遠く離れた位置に居たのだった。


 第四話 

 その4 グソク狩り

 終わり

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