第八話 その5 アスリの試験
第八話 その5 アスリの試験
「という事で」
「イズサン!」
「仲間になるならないの最大の懸念事項は」
「アンタなのよ!」
「うう!」
改めて説明されると彼女が俺に厳しい視線を向けていた理由が、今さらながら理解できた。
しかし最大の懸念材料が変態のちゅん助でなく、俺の方だったとは!かなりのショックだった。
だがそれ以上に、彼女の説明を聞けば聞く程、俺は彼女に対していかに身の程知らずでとんでもない要求をしていた事に今さらながらに気付くのだった。
俺が結構な衝撃を受けているのに、まったく意に介してない奴がまた一人…
「そうやぞ!イズサン!このお荷物がッ!」
「その程度の腕前で我らの仲間入りしようとは!」
「図々しいにも程があるお!」
「要らないイズサンを窓から放り投げるおw!」
「爆風花!」
ズゴーーーーーーン!
「ひええええええええええええ!」
どぴゅーーん!
爆風に吹き飛ばされたちゅん助が吹き飛んでいく。
「しれっと仲間入りしてんじゃないわよ!」
「ずうずうしいにも程があるっぽ…」
「どんな病気になればあれほどあつかましくなるぴゅう?」
「うぐぐ、アスリちゃん!わしは…お眼鏡に叶ったのではないかお…」
「ちゃん付けで呼ぶな!気持ち悪い!」
「アスリチャソ~w」
「良く分かんないけどもっと気持ち悪い!」
「アスリ!」
「使えないイズサンはほっておいて」
「我らで最強パーティを目指そうお!わしは使える男だお!」
「嫌よ!」
「0.1びょーできられたっポw」
「もはやじょうけんはんしゃぴゅうw」
「そんなあ~だお…」
「アンタみたいな変態!単独で入れるなんて誰が責任取るのよッ!絶対にイヤっ!」
「むほほほほw入れてしまった責任w!」
「お腹の子供の責任はしっかり取るおw勇者ちゅん助伝説が現実のものにw」
「爆風花!」
バゴーーーーーーン!
「どわああああ!」
「はあはあ!兎に角!」
「私を仲間にしたいんだったらイズサン!」
「アンタが私を納得させてメリットを提示する事ね!」
「私も鬼じゃない!」
「アンタ確か数日後に治癒士と面談するって言ってたわね」
「それはとても結構な事だわ!」
「パーティを組むんなら治癒士は貴重且つ希少よ!」
「その件も含めてトータルで考えてあげるわ!」
「治癒士が使える奴である事!」
「そして、その面談日までにアンタが私から一本でも取る事!」
「その二つを条件に正式に仲間に入ってやろうじゃないの!」
「そのくらいしてもらわないと私達の極大射程のメリットを捨てる意味、あるかしら!?」
「イズサン!いや!天令の勇者よ!」
「わしは最初から貴様が成し遂げてくれると信じとるお!」
「この友の熱き信頼と友情に応え必ず一本取るお!」
「お前ね…」
「なんというごつごうしゅぎピュウ!」
「もはやコイツにははじと言うがいねんがないぽ!」
「いくら察しの悪いアンタでも流石に理解してくれたわね?」
「そんじゃま!抜きなさい!」
「ええ!抜けっていってもコレは真剣なんだけど…」
「あら?身の程知らずにも心配してくれてるの?」
「心配しなくてもアンタの腕前じゃあ、かする事すら出来ないわw!」
「それともぉ?なんだかんだ言い訳言ってかかってこないつもり?」
「こっちも暇じゃないのよ!だったらこっちから行くわ!」
「うわ!」
言うが早いかアスリは木の枝の剣で素早く切り込んできた!慌てて剣を抜いて木の枝と切り結ぶ!
はずだった!
木の枝と剣で切り結べば枝など、あっという間に真っ二つに斬れてしまうはずだが、剣と枝が激突する寸前に彼女の枝は軌道を複雑に変え!すり抜けるように俺の腕を襲った!
ピシーーーン!
「いてえええ!」
俺の剣は空を斬り、逆にアスリの枝は強く俺の腕を叩く!
「ほうら!」
「休んでる暇はないわよ!さっさと構えろ!」
バシバシバシバシィッ
「あたたたたた!」
「あいたたたた!!!」
次々に彼女の連続攻撃が俺の身体を叩く!
必死に防戦してるはずなのに!止めることすら全くできない!!??
「真剣だったら、もう10回は死んでるんですけど?勇者様」
「くう!」
第八話
その5 アスリの試験
終わり




