第七話 その10 土下座!
第七話 その10 土下座!
「まってくれ!!!!!!!!!!!!!!」
ズシャア!
「ちょ!なによ!突然デカい声出さないで!びっくりするでしょ!?」
「って!?アンタ!一体ナニやってんのよ!?」
「ッポ!?」
「ッピュ!?」
「イズサン!おまえ!」
「なんちゅう綺麗なじゃぱにーずすたいるひれ伏し!」
「何故、土下座しとるお!?」
考えてみれば、人生で初めて行う土下座かも知れない、この行為を俺は反射的にしていた、その様子に少女達だけでなくちゅん助も驚いていた。
「この度は!いや前回といい!何度も命の危機を助けて頂き、ありがとうございましたあああ!」
「未熟なる私めは貴方様が居なければとっくの昔にもう生きてはおりません!」
「言葉では言い表せませんが、人生最大の感謝を!申し上げます!」
「は!?ちょっと!別に分かってればそれでいいのよっ!」
「別に礼を言え、なんて言って無いでしょ!」
「周りの人の目があるところでそんな事されても恥ずかしいでしょ!」
「そんな暇あるんだったらそのエロピヨをしっかり躾けておいたらどうなのよ!」
「そうだっぴゅ!」
「でもエロピヨと違ってすなおなその姿勢は評価するっぽ!」
「は!?わしはもっと素直に!そして多大なる感謝しとるお!見ろや!」
言うとちゅん助は地面に仰向けに寝転ぶ!
「みよ!土下座を超える土下仰向けやぞ!!」
「これは相手に好きにしてくれて良い!」
「という意思の表れや!さあ美少女!存分に飛び込んで…」
バカッ!
ぴゅーん!
「ばぁふぁーん!(←蹴っ飛ばされて泣いている音)」
「馬鹿はどうでもいいわ!アンタもいい加減、頭上げなさいよ!」
少女は戸惑っている様子であった。
しかし!土下座を止めるわけには行かない理由が俺にはあった!
「上げません!」
「感謝なんて別に要らないって言ってるでしょ!訳がわから…」
「お願いします!」
「は!?」
「ぽ!?」
「ぴ!?」
「お願い致します!」
「一体何を…」
「イズサン!ジャンピング土下座かお!」
「ずるいお!この美少女はわしの獲物だお!横取りするんじゃあ…」
バカッ!
ピューン!
「ぐぁふぁーん!(←ふっ飛ばされて泣いている音)」
「お願い致します!」
「俺たちの!」
「俺達の!」
「仲間に!」
「なってください!」
「はあ!?」
「ぽぁ!?」
「ぴぁ!?」
「仲間になってください!」
「はあああああ!?あんたナニ言ってんの!」
「ムシの良い話!無理なお願いだとは思っている!」
「だったら余計!ナニを言ってんのよ!」
「思っている!」
「思ってはいるのだが!」
「俺達にはどうしても君が必要なんだ!!!」
「はああああああ!?」
「ほう、イズサン、よくぞそこに気が付いたお!」
「しかし!将来的にこの子が必要とするのはわしであって、その時に貴様は我らに必要とされず切り捨てられる運命!」
「それでもなお!我らを欲す…」
バカッ!
ぴゅーーん!
「ぼぁふぁー!(←腹に蹴りが決まって泣ききれない音)」
「アンタはいつからこっち側になったのよ!」
「そ、それにアンタも意味不明なのよ!急に仲間仲間って…」
「今回の事で思い知ったんだ!」
「俺達程度の実力じゃあ、この世界…ここいらじゃあとても生き残れない!」
「強い仲間、頼れる仲間が必要だって!」
「あの時、一緒に逃げようって提案したのは、都合の良い弾除けが欲しかっただけよ!」
「仲間とか勘違いしないで!」
「分かっている!君と俺達じゃあレベルが天と地ほど違う!」
「おそらく俺達と行動しても君にはメリットなんかないと思う!」
「そこまで分かってんならそんな都合の良い話…」
「分かっている!分かっているからこそ!」
「俺にできる事はこんな事しか…」
「こんな事しかないんだ!頼む!」
「…で、でも…そんな…事は…」
「ぽう…」
「ぴゅう」
少女は俺の全力土下座に圧されて、迷ってはいないが、困っている様子だった。
少女が狼狽えたからと言って良い返事がもらえる!そんな風には1ミリも思ってはいなかったが、それでも頼まざるを得ないではないか!
この先、このような腕利きの仲間を持たずして、俺は生き残れる自信がなかった。生死が掛かっているのだ!
生き残れる確率を少しでも上げるためには頼まざるを得ないではないか!
「頼む!」
「いや!お願いします!」
「お願いします!!!」
俺はさらに深々と頭を下げて地面に額をめり込ませるようにして頼み込んだ!
「だって、そんな…それは…」
「お!ね!が!い!し!ま!す!!!!」
「そんな事言われても…」
「いいや、仲間になって下さいなんて!それでも身の程知らずだった!」
「是非とも俺達を仲間に入れてくれ!」
「いいや!それがだめなら!」
「先生に!そうだ!戦い方とか!旅の先生に!先生になってください!」
「せ?せんせい!?」
強く!強く!願い!そして懇願する!
「うぐぐぐ…痛いお…」
少女に3度蹴り飛ばされて、流石に力尽きたらしいちゅん助がよろよろと俺の傍まで戻ってきた。少女はその姿を見つけると救いとばかりに俺から逃れる様に視線を外しちゅん助に向けて言った。
「あ、アンタはどうなのよ!?ご主人様はこんな必死こいてこんなカッコ悪い真似しちゃってさ…」
「………」
ちゅん助はジッと少女を見つめたまま答えなかった。
「な!なによ!?なんか文句でもあんの!?」
「………」
ちゅん助はなおも少女を見つめたまま答えない
「おい!ちゅん助!聞かれてるんだぞ!」
「………」
「俺が必死こいて頼んでんだ!お前も何か言ってくれてもいいだろう!」
「………」
ちゅん助と少女は見つめ、いいや睨み合うと言った状況の方が正しい状態で正対していた。
「わしは…」
ようやくちゅん助が口を開いた…
「わしはおまえを仲間にしたいお…」
「そ、そりゃそうでしょうね…」
「だが!勘違いするなお!」
「わしがおまえを仲間にしたいのは!おまえが美しいからだお!」
「はああああああ(怒)?????」
「ちゅん助さん!?空気!空気を!」
「欲するのは!あまりに美しいからだお!」
「はあああああああああああ(怒怒怒)!!!!????」
第七話
その10 土下座!
終わり




