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更新停止中 イズちゅん  作者: ちゅん助の!
第五章 グソク大侵攻!
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第五話 その22 ステイルメイト

 第五話 その22 ステイルメイト


「まて!ちゅん助!」

「効いてる!効いてるぞ!」


「なんだって~!?」


「奴の触角!一本折れてるんだ!」


「ホントかお!?」

「おほー!折れとるお!折れとるお!」

「だからアイツ怒ったんだお!」


「いけるかもしれない!」


「知らんぞー?イズサン!おこーらした~♪おこらした~♪先生に言ってやろ~♪」


「やったのはお前だろうが!小学生かよ!」


「やったのは泉秘書の独断ですから!」

「わたくしの意図するところとはなんら!関係がございません!」


「政治家かよ!任命責任は担当責任より重いってのが最近の世間の認識だぞ!」


「ほう?あれで奴もこいつの威力を理解しただろう?」

「もう同じ攻撃は通用しない…次は渾身の魔力を注ぎ込んで防御してくるはずだお!」

「いや…そうであってくれなければ困るお!」


「いや!そうあってもらったら困るだろうがッ!」


 シャリーン!シャリーン!シャリーン!


「!」

「!」


 灰色の止めどない補充によってほぼ全身の修復が終わりつつあるダイオウ、その中の白い奴が魔法陣を前方に三重に展開させた様だった。


「あほ~!お前が余計なこと言うから~!」


「フッ!あの状態の奴に、この根源弾をブチ込めば…」


「無いだろ!そんなもん!」


 直接打撃系攻撃の最大技、爆・斬突


 爆発火炎系の最大攻撃爆人石弾ストラッシュなんとか…


 俺達が辛うじて出せる二大攻撃がかすり傷しか付けられず防がれたのだ…


 効果があったはずの爆人石弾もあの魔力障壁を三重にも展開されたら到底突破できるとは思えない…

 

 手詰まり(ステイルメイト)!


 圧倒的手詰まり(ステイルメイト)!


「ゆ、勇者様!」


 ダイオウの側面に回って様子を窺っていたガレッタが駆け寄って来る。

 ダイオウの装甲を幾度も斬って灰色が剥がし落ちさせても、すぐさま他の灰色グソクが合体し、補充されてしまう。


 強烈な斬撃を叩き込んでも爆発させても致命打にはならない。対策を話し合うために駆け寄って来たようだった。


「恐るべき魔物です!何度斬ってダメージを与えても無かった事にされてしまう…」


「補充されるグソクは無限にいるお…」


「勇者様…どうすれば!?」


「ガレッタ隊長、あんた!…」


 俺はガレッタの言葉に呆れ、その呆れが怒りに変わりそうだった。


「おまえの方が本職だろうに!!!」

「どうすれば!?」

「じゃねーお!」


 先にブチ切れたのはちゅん助だった。


「うう、しかし、こ、このような魔物…」


 ちゅん助と同感だったが、ちゅん助に責められてガレッタも哀れな気がしてきた。

 彼だって毎日グソク討伐に追われて守りには気が回らなかったのだ。


 そして目の前に居る巨大な魔物、この街にいる誰もが遭遇するのは初めてのはずだ。対策を出せと言われて出せるものではないだろう。だが、俺だってそうだ…


「だいたい!警戒をゴンにしとりゃーここまでの侵入は許さなかったのだお!」


 流石はちゅん助、自らは2日で夜警と称した見張り番に飽きて油断しまくり(もっとも初日から即寝呆けていたが…)だった癖に他人にはきつく責任を問い詰める!

 彼が勤めていたブラック企業で散々やられていた事を、この世界で見事に自分のモノにし必要以上に実践しているのだ!


「うう、面目ない…」


 ガレッタが言葉に詰まる。


 同じ隊長でもアリセイのトニーガと比べるととても頼りなく感じる。少なくともトニーガがこの場に居てくれたなら何か対策を、指示を出してくれていたに違いない…

 まじめな男には見えるが、いささかこのガレッタでは力不足に思えた。


「警戒をゴンに!」

「ドサッ!」

「ゴン!おまえだったのか!?」

「今まで街を守ってくれていたのは!」


「ちゅん助…ゴンじゃない、ゲンだ…」

「あとキツネの話はやめろ…」


「は?これは実質空母ふぶきの女記者の渾身のボケやぞ!」

「警戒をゴンゴン!タンクにゴンしときゃー!」


「ちゅん助!今それを言っても始まらない!」

「隊長、ダイオウの口の下に白い奴が居るのが見えますか!?」


「白!??ああ!た、確かに!」


「アイツが核です!あの白い奴が周囲のグソク達を操っているように見えます!」


「操る!そんな事が…?いやこのグソク達の集結状態!他に説明が付きませんな…」


「ええ!アイツを倒さない限り恐らくこの混乱は収まらない!」


「ですが、攻撃を装甲に通せない事はありませんがいくら斬ってもすぐに修復されてしまう」


「問題はあの白い奴が他の奴等と違って魔力障壁を持っている事です!」


「魔力障壁ですと!!!」


「ええ、斬撃もさっきの爆発もほとんど通じない!厄介なことこの上ない!」


「確かに…あれほどの爆炎の中を生き延びれるわけです」

「ああ、何という事だ…」


「ただ、ちゅん助が喰らわせた爆発で触覚を少々ですが破損させることが出来たはずです!」


「全くの無敵ではないと!?」


「そうです!だから隊長!」

「この街に!この街に魔法を使える方や強力な攻撃を行う者は居ませんか!?」


「そ、それが…」


「なんです!?」


「グソク退治と言うのは、低級の物とされておりまして…」


「……」


「高名な魔導士様や力を持った騎士様達は、ほぼほぼ関与しないのです…」


「そんな!」

「なんちゅうことだお!」


 反則だ!


 ゲームで言ったら序盤そこそこの街なのに、強力なラストダンジョンのボスクラスの魔物をいきなり配置したようなものだ!


 なのに上級職の奴等ときたら関与しないと来た!


「勇者様もご存知の通り街に訪れた者はまず連絡や教会からのサポートを受けるため自らの通信石を教会の通信石に通します」

「ですから、その中にそのような高名な方々が居られれば私も把握するのですが…」

「………いや!」

「たった一人ですが!」

「ただ御一人!」

「御一人だけ居られましたッ!」


「誰ですかッ!」

「誰かおッ!」


「お宿でお話しした時に触れました方です!」

「リッサ様ですよ!」

「神魔弓士のリッサ様です!」


「ズコオオオオーーーー!!!」

「そんな…」


 ズルッ!

 ぽこん!


 ちゅん助が足を滑らして俺の頭から地面に真っ逆さまに落ちた…


 第五話

 その22 ステイルメイト

 終わり

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