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無忘探偵の偽物暴ーニセモノアバキー  作者: 厳原玄彦
3話 なりすましモンスター
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プロローグ

「弱い人間だから、弱い心を持っているから自殺なんて考えに至るのだ」

 僕は、そうは思わない。強い人間でなければ、自殺などできないのだから――僕であれば、自らで自らを殺すなど、絶対にできない。

「ハハ……なんだそれは? 自殺者を崇めているのか?」

 それとも自殺を薦めているのか――彼は言う。

 自殺も立派な殺人だ。僕は、彼らに殺人を薦めるという、愚かな行為をする人間ではないと思っている――自覚している。

「自殺が殺人とは、中々いいことを言うじゃないか」

 彼は笑った。

 笑われてもいい。残念ながら、僕の考えも彼の考えも、この物語においては、無意味というほどに関係ないのだから。

 無関係なのだから。

 無関係で、無縁で、他人事なのだから。

 自殺。

 自殺なんてものは、他人事なのだから。

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