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文具戦争  作者: 文音マルタ
第一章:始まりの予感
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発覚

大男は去って行った。定規の少女も黙って帰って行くのを見ていた。そして大男が学校の敷地から出た時に、目は去り行く大男に向けたまま、僕と藍に向かって言った。

「単刀直入に言う。貴方達、能力者でしょう。」

「・・・なんの話でしょうか?」

僕は聞き返した。

だから、と少女はため息混じりに言って

「文房具の『チカラ』に覚えは無いかしら?」

僕達は驚いた。

文房具のチカラ。多分僕のシャープペンシルのチカラの事だろう。そしてきっと、先程少女のつかっていた定規も、僕のシャープペンシルと同じく、「能力」の産物なのだ。

少女は僕に指を突きつけて言った。

「貴方かしら?ダイヤモンドの能力者は」

「へ?」

違う。そんなもの使えない。僕が使えるのはシャープペンシルだけだ。

「じゃあ」

少女は指をすーっとスライドさせて藍に突きつける。

「貴女。」

そこで僕は気がついた。

さっき「能力者でしょう」と言われた時、『僕達』は驚いたのだ。

藍が今、青い顔で震えているのがその証拠だ。

「で、でも、その、ダイヤモンドなんて使えたのは今日が初めてで、その・・・。」

それはつまり、肯定という事。

変な能力を持っていたのは、僕だけじゃなくて。

同類は、いつだってすぐそばに居たんだ。

昔から。

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