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文具戦争  作者: 文音マルタ
Fight&Fight
51/54

事後報告

「あれ?」

そこで僕はもう一つの事に気がついた。

「そういえばアレックスは?」

「ああ、あいつならさっきすれ違ったわよ。もう協会へ行ってると思うわ。」

あいつ、ねぇ。相当仲がいいらしい。

「せっかちなやつだな」

ポツリと矢代がこぼした。




コンコン、と矢代がノックをした。

「話は聞いてる。入っていいぞ」

僕らはぞろぞろと文具協会本部の最深部である会長の部屋に入る。

するとやはり底にはアレックスが居た。

「よう。よく眠れたか?」

彼はニシシ、と笑ってみせた。

「アレックスはどうして先に来たの?」

と創が目を伏せながら聞く。

「・・・ん、ああ、なんだ、その・・・別件について報告してた」

どこか歯切れが悪い。だが創は詮索しようとはしなかった。

「アレックスさん、今回の事についてはどの程度話をされましたか?」

と聞いたのはシュナイダーである。

「いや、俺は最後しか見てないから、なにも報告してない」

「そうですか・・・では会長、昨日の、日本時間の19時頃に文具同盟と思われる組織から受けた日本本部襲撃についての報告をいたします。」



「ふむ、よく分かった。・・・みんな、よく頑張ってくれたな。日本は大事な拠点の一つであるから絶対に落としてはならないという事を理解して、これからも全力で戦ってくれ。」

「はい」とか「了解」とか「YEAH!」といった声が部屋の中に響いた。

あ、最後のは矢代ね。

会長は真剣な顔に戻る

「それにしても、何故日本部隊が狙われたのだろうな」

「なにかあるんだろうな。・・・私的な、なにかとか」

「アレックス、どういう意味だ?誰の私的ななにかがあると?」

「いやいや、ただの独り言だぜ」

「そうか・・・」

会長はどこか納得いかないような表情で呟いたが、それ以上の追求はしなかった。

「分かった。わざわざ報告ありがとう。帰っていいぞ。早くいかないと学校に遅れる」

僕らは「失礼しました」と言いながら部屋をでた。最後の1人が「YEAH!」と言いながら出て来たのを聞いた。

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